売上を上げる施策とは?企業がやることやっちゃいけないこと
ビジネスを継続していくためには、売上を上げる必要があります。このコンテンツでは、売上を上げるための施策について解説しています。
- 何から手をつければいいのか分からない
- いろいろやったけれど、どうも上手くいかない
- 場当たり的にやってきたけれど成果が感じられない
こういった悩みを今も抱えておられる方に最適な内容になっています。
目次
1: 売上を上げるための計算式を理解しよう
はじめに大切なことからお話しておきます。売上を上げるためには、どのような計算式があるでしょうか。
ビジネスでは数字から結果を導き出すことも可能です。そのためには、どういった計算式を使うことが、自分たちのビジネスに適しているのか知っておかなくてはなりません。
(1)売上高
もっとも簡単に売上を上げる計算式です。
売上高 = 購入した顧客数 × 顧客が購入した単価の平均
めちゃくちゃ簡単な計算式です。この計算式を元にすると、あなたが売上を上げるためには2つことが考えられます。
- 購入した顧客数を増やす
- 顧客が購入した単価の平均をアップする
どちらが正解ということはありません。あなたのビジネスで提供している商品やサービスの特性に合わせて正解を導き出す必要があります。
(2)顧客数
まず、購入した顧客数を増やす計算式を考えてみます。
購入した顧客数 = リピート顧客数 + 新規顧客数 - 購入しなかった顧客数
これも大変わかりやすいですね。もし購入した顧客数を増やすとすると、あなたならどうされるでしょうか?次の方法が考えられますね。
- 購入しなかった顧客数を減らす
- 新規顧客数をもっと増やす
- リピート顧客をもっと増やす
あなたのビジネスにとって、比較的簡単に実現できる方法を考えてみてください。例えば、値段の高い「布団」を販売している場合ですと、リピート顧客数は多く望めません。毎月新しい布団を欲しい人(必要になる人)は多くないですからね。
ということは、布団を販売しているのなら、新規顧客数をアップするか、あなたのビジネスに興味を持った人を離脱させない(購入しないまま離脱させない)ようにするかのどちらかになります。
(3)購買単価
購買単価とは、お客様一人あたりの購入単価です。もし、購入する顧客数が今のままだとすると、購買単価を少し増やすことで売上をアップすることができます。
(4)平均購買金額
商品単位を値上げするのは難しい。そんな場合は、平均購買金額をアップさせることで解決することもできます。
もっとも簡単なのは、一人のお客様の購買点数をアップさせることでしょう。1つしか買わなかったものを、2つ購入してもらえるようにすると、これだけで倍にアップします。
2: 計算式から考える売上アップの原則
それでは、先ほどの計算式から、もう少し具体的な売上アップの原則をお話します。
(1)新規顧客アップ
どのような企業でも、どのような商品やサービスを扱っていても、どこでも売上アップしやすいのが新規顧客をこれまでよりも多く集めることです。
既存顧客はもちろん大切な存在ですが、既存顧客は自然消滅していくことも間違いありませんから、常に新規顧客の獲得を継続しながら獲得数アップを目指すことが売上アップにつながります。
特にオンラインショップや、1年以内にリピートされにくい商品やサービスなら、新規顧客アップは売上アップに直結してきます。
(2)新規顧客のファン化
1年以内に3回はリピートしてもらえる商品やサービスを提供している場合なら、新規顧客をファン化することが大切です。
ホームページやメールマガジン、インスタグラムやTwitter、YouTube動画などを活用してファンになってもらう活動を取り入れましょう。
ただし、「ファン化」という言葉で勘違いしてほしくないのは「顧客の囲い込み」という考え方です。「囲い込み」というのは、顧客への選択肢を無くすことにもなりますので、現在の消費者意識と乖離してしまいます。
そして、誰しも同じですが、好き好んで「囲い込まれたい」人なんていないのです。人は「囲い込まれているな」と感じると、簡単に離れていきます。特に最近の消費者は敏感ですから一瞬で離脱します。
大切なのは囲い込むという意識ではなく、いつでも役立つ情報を伝えてくれる「良きアドバイザー」であり続けるという意識です。
(3)リピート育成
ファン化できると、かなり強いリピートが育成されます。言葉にするとこうなります。
「あなただから買いたい」
「あなたが言うから買う」
「あなただから信頼できる」
このような関係性になると、同じ商品やサービスを提供している競合が隣にいても問題になりません。顧客は「あなた」しか見えていませんので、比較するという行動を起こすことがありません。
(4)商品単価アップ
昔から成功者が口にすることですが、「商品やサービスの単価を下げてはいけない」という話があります。
商品単価を一度下げると、元に戻すことは大変難しくなります。例えば1個5000円で販売していたものを、1個4000円に下げると販売数が伸びるかもしれません。しかし、5000円に戻そうとすると、元に戻っているだけなのですが販売数がガクンと減少します。
そしてここからが問題なのですが、「どうして1000円値上げしたのか」をきちんと説明し、納得してもらう活動も必要になります。企業としては元に戻しただけですが、消費者からすると「値上げ」なので理由がないと納得してもらえません。
ですから、僕たちが考えるべきことは商品やサービスの単価は常にアップすることです。アップしづらいのなら、アップできるだけの品質へバージョンアップするくらいの心意気が必要です。
(5)顧客単価アップ
来店された時(オンラインショップでも同じです)、1つだけ購入してもらうのではなく、もう一つ何かを購入してもらうように働きかけましょう。
意外なことですが、アップセルを忘れているところが多いです。ここであなたに気づいてもらいたいのですが、どうしてAmazonや楽天は「おすすめ商品」を常に表示しているのでしょうか。
理由は簡単です。もう一つ購入してもらうことで顧客単価をアップしたいからです。忘れられがちなので見直ししておきましょう。
3: 新規獲得でやること
新規獲得を行うとき、企業でやることがあります。しかし残念なことに、これからお話することを全くやっていないとか、中途半端にやって「やった気になっている」ところも多いです。
(1)人的リソースを確保
新規獲得は片手間ではできません。まして社内で兼業してもらうなんて無理です。新規獲得は企業活動のメインになるものですから、人的リソースを確保し専業として動く必要があります。
(2)新規開拓へのターゲット設定
新規顧客の開拓をしようとすると、無闇に飛び込みやテレアポを実施する人がいます。しかし、コロナが始まってから顕著になっていますが今の消費者はどちらも好みません。
どちらかというと嫌われる開拓方法です。そこでいきなり活動をスタートするのではなく、あなたの会社に必要なターゲット設定から始めてもらいたいのです。
- 年齢
- 性別
- 仕事
- 暮らし方
- 地域
- 価値観
- 好きなこと
- 嫌いなこと
こういった内容を洗い出し、具体的なターゲットを設定しましょう。
(3)メッセージ作成
ターゲットが設定できると、次に重要なのが伝えるメッセージを作ること。ターゲットの心に響くようなメッセージを考えないといけません。
例えば「マスク」ひとつをとっても暮らし方で変わってきます。感染予防に強い意識をお持ちの方もいらっしゃれば、毎日つけるものなので「オシャレ」を意識されている方もいらっしゃいます。
肌荒れを気にされる方もいますし、まわりが付けているから「仕方なく」という方もいるでしょう。
このようにターゲットによって「マスクを使う」理由が違いますから、おのずと伝えるためのメッセージも変化させていかないといけません。
(4)システムの利用
ターゲットへメッセージを伝えるために、どういったシステムを使うのかを考えましょう。
ターゲットによっては、テレアポがプラスになるかもしれません(最近は多くありませんが、テレアポが効果的なターゲットもあります)。
メールマガジンが有効かもしれませんし、ホームページでブログを使うのが良いこともあります。有料広告を使うことで、一気に知名度を上げるのがプラスに影響することもあります。
(5)マーケティングの導入
新規獲得をするとき、忘れてはいけないのが「獲得した後」の流れです。この流れを完成させるためには「マーケティング」の導入が不可欠です。
せっかく獲得した新規顧客も、マーケティングの仕組みがないと「一度きりのお客様」になってしまいます。もったいないですね。
4: 新規獲得でやっちゃいけないこと
新規獲得でやっちゃいけないことがあります。多くの方がここで間違えていると思います。
(1)コスト削減
新規獲得は次のように考えましょう。
「お金で顧客を買っている」
コスト削減できれば良いですが、最初からコスト削減して新規顧客の獲得はできません。人的リソースと合わせて、費用のリソースも正しく検討しておきましょう。
(2)業務効率化
新規獲得は手間が掛かります。そのため業務効率化しつつ獲得しようとされるところもあります。しかし、これは大変難しい方法です。
新規獲得のパターンが見えてくれば業務効率化や自動化は可能になりますが、最初から効率化や自動化はできません。仮にやってしまうと「手抜き対応」になり、いつまでも良いお客様を獲得することが難しくなります。
(3)アンケートやインタビュー
どちらも効果がありそうに感じますが、それほどでもありません。
どちらも答えるとき、少しはカッコをつけて答えるので、本当の購買理由はわからないままだったりします。
また、本当の理由を自分でわかっていない方も多いですし、仮にわかっていても「他人に話したくない」のが心情ですから、いくら時間を使っても思っているようなことにならないです。
5: リピート育成でやること
続いて安定した収益のために大切なリピートについて見ていきます。
(1)離脱されない工夫
リピート育成でやることの一番目は「離脱されない工夫」です。ブランドのイメージを急に変化させることや、お客様の価値観からズレた商品の提案などは離脱の理由になります。
(2)マンネリの脱却
誰でも長く付き合うと「飽き」が来ます。仕方のないことですが、これは解決しないといけません。
キャンペーンなどの企画も含めて「マンネリ」を脱却しましょう。
(3)顧客が得することを企画
企画を考えるとき、お客様視点に立った企画なのか確認しましょう。良くあるのは「自社でできるからやる」という企画です。消費者の視点からすると「要らない」企画もあります。
例えば、消費者が欲しいと感じていないものがセットになっているとか。消費者はバカではありませんし、あなたの良いなりになる訳ではありません。必要なもの(欲しいもの)を購入するからこそ楽しい感情が芽生え、そんな体験をさせてくれるあなたの会社のファンになります。
6: リピート育成でやっちゃいけないこと
リピート育成で間違えやすいことを見ておきましょう。
(1)自分だけ儲かる仕組み
これは本当に多いです。自分たちだけが儲かる仕組みになっていることってあります。例えば、「初回無料だけれど3ヶ月間は契約解除できない」とかですね。
(2)とりあえずな企画
何かやらないと。そんな気持ちだけで始めた「とりあえず企画」。消費者にも伝わっています。
とりあえず企画なら、やらない方が好感度も高いです。
(3)手抜き対応
どうも日本の企業は新規顧客ばかり大事にしすぎる風潮があります。リピートしてくださるお客様よりも新規顧客の方が割引率も高いことが多いです。
これって手抜き対応の一つだと僕は思います。
新規獲得時の企画が30%OFFなら、リピート顧客には35%OFFくらい必要だと思うんです。リピートは放っておいても「お金の成る木」には育ちません。正しくきちんと手抜きせずに育てる意識を持ちましょう。
7: 今後の売上アップを考えるならウェブサイト活用
コロナが始まってから、世の中の動きが一気にデジタル化へ流れました。そのため、これから企業が売上アップを考えるならウェブサイトの活用は不可欠だと思います。
特に消費者は、これまで以上にスマートフォンやパソコンで家から情報を探す機会が増えたため、あなたの会社でも検索から見込み客を獲得する「コンテンツ(役立つ情報)」を使ったマーケティングが重要になってくるはずです。
助成金や補助金でホームページを作るのも良いですが、作っただけでは売上を上げるキモになる集客はできません。これからの時代を考えるのなら「コンテンツマーケティング」の導入も一緒にできるホームページを手に入れていただきたいと思います。
8: まとめ
売上アップはビジネスを継続するために重要です。そのためには今回お話した計算式から考えることで、あなたのビジネスに合った方法が見つけられると思います。
ぜひ今回の内容を参考に、売上アップのポイントを理解し役立てていただければ幸いです。