“会社紹介ページ”は必要か?集客に役立つプロフィールの作り方

あなたの会社のホームページに「会社紹介ページ」はあるだろうか?
多くの企業が、ホームページに「会社概要」や「代表あいさつ」などのページを用意している。
しかし、そのページが本当に役に立っているかどうかを考えたことはあるだろうか?
よくあるのが、「会社の歴史や理念を書いただけの自己満足なページ」 になってしまっているケースだ。
- 「昭和〇〇年創業、〇〇業を営んでおります。」
- 「当社の理念は、誠実・挑戦・創造です。」
- 「お客様に寄り添ったサービスを提供いたします。」
…といった文章が並んでいるが、これを見て「この会社に問い合わせしよう!」と思うお客さんはどれくらいいるだろう?
実は、多くの会社紹介ページが「ただ載せているだけ」の状態になっており、集客にはほとんど役立っていないのが現実だ。
では、会社紹介ページは不要なのか?
答えは「必要。ただし、作り方次第で役に立たなくなる。」というものだ。
会社紹介ページは、単なる企業の説明ではなく、「この会社に依頼したい!」とお客さんに思わせるページにする必要がある。
では、どうすれば「集客につながる会社紹介ページ」にできるのか?
1. よくある会社紹介ページの失敗例
会社紹介ページを作る際、多くの企業が「とりあえず会社の情報を載せておけばいい」と考えがちです。
しかし、その結果、お客様の心に響かないページになってしまうことがよくあります。
ここでは、よくある3つの失敗例を紹介します。
① 事業内容の説明だけで終わっている
「〇〇事業を展開し、△△のサービスを提供しています」
「当社は〇〇の分野で長年の実績があります」
このような説明がメインになっている会社紹介ページは非常に多いです。
もちろん、会社の事業内容を伝えることは重要ですが、ただの事実を並べるだけでは、お客様にとって印象に残りません。
むしろ、「他社と何が違うのか?」「なぜこの会社を選ぶべきなのか?」が分からなければ、問い合わせにはつながりにくいのです。
事業内容だけでなく、「なぜこの事業を始めたのか」「どんな価値を提供できるのか」を伝えるようにしましょう。
② 経営理念ばかりで、お客様の知りたい情報がない
「私たちは、お客様の笑顔を大切にします」
「誠実・挑戦・創造を理念に、社会に貢献します」
このように、企業の理念やビジョンを前面に押し出している会社紹介ページもよく見かけます。
しかし、抽象的な理念ばかりを強調すると、お客様にとっては「で、何をしてくれる会社なの?」となりがちです。
お客様が本当に知りたいのは、「この会社に依頼するとどんなメリットがあるのか?」という点です。
理念を伝える場合は、お客様にとっての具体的なメリットとセットで説明しましょう。
③ 代表あいさつが抽象的すぎて印象に残らない
「代表の〇〇です。当社はお客様に寄り添い、最高のサービスを提供することをお約束します。」
このような、ありきたりな代表あいさつでは、読み手の心に響きません。
特に中小企業の場合、「代表がどんな人なのか?」が会社の信頼につながることが多いです。
しかし、多くの会社紹介ページでは、代表の経歴や想いが薄く、「誰がやっているのかよく分からない」状態になっています。
代表の経験や価値観を具体的に伝え、お客様に「この人なら信頼できそう」と思ってもらえるような内容を心がけましょう。
なぜ失敗するのか?
こうした失敗例の共通点は、「お客様目線になっていない」ことです。
会社紹介ページは、ただ企業の情報を載せるだけではなく、「お客様が安心して問い合わせできるページ」にすることが大切です。
では、どうすれば会社紹介ページを「集客につながるページ」にできるのでしょうか?
2. 集客につながる会社紹介ページの条件
会社紹介ページは、単なる企業の自己紹介ではなく、「お客様がこの会社を選びたくなるページ」でなければなりません。
では、具体的にどのようなポイントを押さえれば、集客につながる会社紹介ページになるのでしょうか?
ここでは、3つの重要な条件を解説します。
① ターゲットが「自分に関係がある」と感じる内容になっているか?
会社紹介ページを作る際に最も重要なのは、「お客様が自分ごととして読めるか?」という視点です。
多くの会社紹介ページは、企業側の視点で作られているため、読む側にとって「関係のない話」に感じられてしまいます。
例えば…
❌ 「当社は〇〇業界で長年の経験があります」 → ただの事実を述べているだけ
✅ 「私たちは〇〇の課題を解決し、□□な結果を提供します」 → お客様にとってのメリットが明確
会社の実績や理念を伝えることは大切ですが、「それがどうお客様の利益につながるのか?」を意識して書くことがポイントです。
② 「なぜこの会社を選ぶべきか?」が伝わるか?
お客様は、ホームページを見ながら「この会社に依頼すべきか?」を判断しています。
しかし、よくある会社紹介ページでは、「競合とどう違うのか?」が分からないことが多いです。
- 「私たちは〇〇の専門家です」
- 「他社との違いは、□□な点です」
- 「お客様からはこんな評価をいただいています」
このように、他社との差別化ポイントを明確にすることで、お客様が「ここにお願いしたい」と思えるようになります。
また、企業の信頼性を高めるために、以下の要素を加えるのも効果的です。
- 数字で示せる実績(導入件数・継続率・満足度など)
- お客様の声や成功事例
- 第三者からの評価(受賞歴・メディア掲載情報など)
「なぜ自社なのか?」という視点を忘れずに、信頼を獲得できる情報を盛り込みましょう。
③ 信頼につながる具体的な情報(実績・想い・強み)があるか?
お客様は、「この会社は信頼できるのか?」を判断するために、会社の背景や代表者の想いを知りたがっています。
しかし、「私たちはお客様に寄り添い、最高のサービスを提供します」といった抽象的な表現では、何も伝わりません。
✔ 良い例
✅ 「代表の〇〇は、もともと△△業界で〇〇年の経験を積みました」
✅ 「この事業を始めた理由は、□□な課題を解決したいと考えたからです」
✅ 「実際に、お客様からはこんな評価をいただいています」
❌ 悪い例
❌「私たちは誠実・挑戦・創造を理念とし、社会に貢献します」 → 抽象的で伝わらない
❌「お客様第一主義で、満足度の高いサービスを提供します」 → どの会社も同じことを言っている
会社の「顔が見える情報」を入れることで、訪問者に安心感を与え、問い合わせにつながりやすくなります。
3. 会社紹介ページに入れるべき5つの要素
会社紹介ページを「ただの企業説明」で終わらせず、集客に役立つページにするためには、掲載する情報の選び方が重要です。
ここでは、お客様に「この会社に依頼したい」と思ってもらえる5つの要素を紹介します。
① 会社のミッション・価値観(ただし、お客様視点で書く)
多くの会社紹介ページには「企業理念」が掲載されていますが、抽象的な言葉ばかりでは、お客様に響きません。
✔ 悪い例
❌ 「当社は、誠実・挑戦・創造を理念に、お客様とともに成長します。」
✔ 良い例
✅ 「私たちは、〇〇業界の『△△な悩み』を解決することを使命としています。これまで□□の実績があり、お客様が安心してご利用いただけるサービスを提供しています。」
ポイントは、「お客様が関係があると感じる言葉」にすること。
企業の理念を伝えるのは大切ですが、「お客様にとってのメリット」を意識して書きましょう。
② 代表プロフィール(共感されるストーリーが重要)
会社の「顔」が見えることで、信頼感が増します。
特に中小企業では、代表の想いや経験が、お客様の判断材料になることが多いです。
✔ 悪い例
❌ 「代表取締役の〇〇です。お客様のために最高のサービスを提供します。」
✔ 良い例
✅ 「私はもともと△△業界で〇〇年の経験を積みました。その中で□□という課題を感じ、解決したいと思ったのが、会社設立のきっかけです。」
「なぜこの事業をやっているのか?」というストーリーを交えることで、共感を得やすくなります。
③ 会社の実績・数字で示せる強み
お客様が知りたいのは、「この会社に依頼して大丈夫なのか?」という点です。
実績や具体的な数字を掲載すると、信頼につながります。
✔ 掲載すべき情報の例
✅ 累計〇〇件のサービス提供実績
✅ 〇〇%以上の顧客満足度
✅ 業界歴〇〇年以上
「具体的な成果を数字で示す」ことで、信頼度が一気に上がります。
④ お客様の声・事例紹介との連携
「実際に利用した人の声」は、会社紹介ページの信頼性を高める重要な要素です。
会社紹介ページ内に、お客様の声や事例ページへのリンクを入れると効果的です。
✔ 効果的な構成例
✅ 「私たちは〇〇を提供しています。実際に導入いただいたお客様の声をご覧ください。」
✅ 「こんなお悩みを持つ方に選ばれています(→ 事例ページへリンク)」
「自社が言う」よりも、「お客様の声を見てもらう」方が説得力が増します。
⑤ お問い合わせやサービスページへの導線設計
会社紹介ページを読んだ後に、お客様がスムーズに次のアクションを取れるように、適切な導線を作ることも重要です。
✔ 効果的な導線の例
✅ 会社紹介ページの最後に「サービス紹介ページへのリンク」を設置
✅ 「まずは無料相談」を目立つボタンで表示
✅ お問い合わせフォームをシンプルにし、迷わず送信できる設計
せっかく会社に興味を持ってもらっても、次にどこへ進めばいいか分からないと、離脱されてしまいます。
会社紹介ページの最後には、必ず「次のステップ」が分かるリンクやボタンを設置しましょう。
4. 会社紹介ページの改善例:問い合わせが増えるページにするには?
会社紹介ページは、ただ会社情報を載せるだけでなく、工夫次第で問い合わせを増やせる可能性があります。
では、どのように改善すれば、お客様に「この会社に相談したい」と思ってもらえるのでしょうか?
ここでは、具体的な改善例を紹介しながら、「こうすれば問い合わせが増えるかもしれない」という視点で考えていきます。
改善例①:「企業目線の紹介」から「お客様目線のページ」にする
【Before】
例えば、あるリフォーム会社の会社紹介ページに、こんな内容が載っていたとします。
- 「当社は昭和〇〇年創業のリフォーム会社です。」
- 「私たちは誠実・挑戦・創造を理念とし、お客様の満足度向上に努めています。」
- 「〇〇市を中心に、住宅のリフォーム事業を展開しています。」
これは、会社の情報は伝わるけれど、お客様が「自分に関係がある」と思いにくいという課題があります。
【After】
こうした会社紹介ページを改善するには、次のようなポイントを意識するとよいかもしれません。
- 「私たちは、リフォームを通じて “暮らしやすい家” を提供します。」→ お客様にとってのメリットを明確に伝える
- 「水回りや外壁のトラブル、こんなお悩みはありませんか?」→ 具体的な課題を提示し、「自分ごと」として読めるようにする
- 「実際のお客様の声」や「施工事例」を掲載する。→ 過去の実績や口コミを入れることで信頼感を高める
- 「無料相談の流れ」を明確にする。→ 問い合わせのハードルを下げ、次の行動につなげる
こうした改善を行えば、「この会社なら自分の悩みを解決してくれそう」と思ってもらえる可能性が高くなるかもしれません。
改善例②:「代表あいさつ」をただの自己紹介から共感できるストーリーにする
【Before】
ある工務店の代表挨拶ページに、次のような文章が書かれていたとします。
- 「代表の〇〇です。当社は〇〇市で□□年の実績があり、お客様に信頼されてきました。」
- 「私たちは、誠実な施工をモットーに、品質にこだわっています。」
もちろん、会社の経歴や信頼性を伝えることは大切ですが、お客様に「この人にお願いしたい」と思ってもらうには、もう少し工夫が必要かもしれません。
【After】
そこで、代表あいさつを次のように工夫すると、より共感してもらいやすくなるかもしれません。
- 「私がこの仕事を始めた理由」をストーリー形式で紹介する。
例:「幼い頃から家づくりが好きで、〇〇の経験を経て独立しました。」 - 「なぜこのサービスにこだわるのか?」を明確に伝える。
例:「多くの施工現場を見てきた中で、お客様の本当に求めているものが分かりました。」 - 「お客様とどのような関係を築きたいのか?」を伝える。
例:「家は一生に一度の買い物。だからこそ、信頼できる工務店としてサポートしたい。」
こうした工夫をすることで、「この代表なら安心して相談できそう」と感じてもらいやすくなるかもしれません。
改善例③:「お問い合わせのハードルを下げる」ことで反応率を上げる
【Before】
あるIT企業の会社紹介ページでは、次のような課題がありました。
- 会社概要のみが記載されており、サービスへの導線がない
- 「お問い合わせはこちら」のボタンが目立たない
- お問い合わせフォームが複雑で、入力項目が多すぎる
こうした状態では、せっかく興味を持ったお客様が「面倒だからやめておこう」と離脱してしまう可能性があります。
【After】
そこで、次のように改善すると、問い合わせのハードルが下がるかもしれません。
- 会社紹介ページの最後に、明確な行動喚起(CTA)を追加する。
例:「まずは無料相談をご利用ください!」(シンプルで明確なメッセージ) - 問い合わせボタンを目立つデザインに変更し、すぐに行動できるようにする。
- お問い合わせフォームを短縮し、入力項目を減らす。
こうした改善を行うことで、「ちょっと聞いてみようかな」と思うお客様が増える可能性があります。
まとめ
会社紹介ページは、「企業が伝えたいことを書く」のではなく、「お客様が知りたいこと」を中心に作ることが大切です。
- お客様目線で書かれているか?
- 「なぜこの会社なのか?」が明確に伝わるか?
- 信頼できる情報(お客様の声・事例・数字など)が含まれているか?
- 次の行動(問い合わせ・相談)につながる設計になっているか?
こうしたポイントを意識して作り直すことで、「ただの会社紹介」ではなく、「お客様に選ばれるページ」にできるかもしれません。
「うちの会社紹介ページは、お客様目線になっているかな?」
もしそう感じたら、ぜひ改善を試してみてください。
ちょっとした工夫で、問い合わせにつながる可能性が高くなるかもしれません。