なぜ“まじめな経営者”ほどホームページ集客に失敗するのか?

がんばってブログを書いている。
実績もしっかり載せている。
お客様に対して誠実に、丁寧に。
それでも、ホームページからまったく問い合わせが来ない。
こんなご相談をよくいただきます。
しかも、そうした悩みを抱えている方ほど、本当にまじめで一生懸命なんです。
ふざけているわけでも、手を抜いているわけでもない。
お客様のことを本気で考え、正しい情報を届けようとしている。
なのに、なぜか反応がない。
これはよくある話です。
実は、ホームページというのは「まじめに書けば伝わる」ものではありません。
まじめさが原因で、お客様との間に“伝わらない壁”ができてしまうこともあるんです。
この記事では、「なぜまじめな人ほどホームページで損をしてしまうのか?」をテーマに、ありがちな失敗パターンと改善のヒントをお伝えします。
せっかくの努力が報われるように、伝え方を見直してみませんか。
目次
1. まじめな人がやりがちなホームページの特徴とは?
誠実でまじめな経営者ほど、「正しい情報をしっかり届けよう」と考えます。
しかし、その思いが逆効果になってしまうケースもあるのです。
では、どんな点が“伝わらないホームページ”になってしまう原因になっているのでしょうか?
よくあるパターンを見ていきましょう。
小見出し①:会社紹介が長すぎて、読み手が離脱する
まず多いのが「会社案内を冒頭に持ってきて、しかも長文で書いてしまう」ケースです。
設立年、代表の想い、仕事へのこだわり…。書き手にとっては大事でも、読み手にとっては「今、自分の困っていることに関係あるの?」と感じられてしまうのです。
特に初めて訪れた人は、あなたのことをまだ知らない状態。
だからこそ最初に伝えるべきは、「あなたの悩み、私たちが解決できます」というメッセージなのです。
小見出し②:「実績」があっても“効果”が見えない
実績紹介に「〇〇工事を担当しました」「〇〇様のサイトを制作しました」とだけ書かれている場合も注意が必要です。
それは“やったこと”であって、“どう役立ったか”が伝わっていない可能性があります。
お客様が知りたいのは、「それでどんな結果が出たの?」「私のケースでも同じようにお願いできる?」という“成果のイメージ”です。
数字や変化、あるいはお客様の声など、見る人が「いいな」「私もこうなりたい」と思える情報に変換してあげることが重要です。
小見出し③:丁寧な言葉づかいが“印象に残らない”文章になる
まじめな人ほど、丁寧語や敬語を使いすぎてしまう傾向があります。
もちろん礼儀正しさは大切ですが、それだけでは印象に残りません。
同業他社と同じような言い回しや、当たり障りのない表現ばかりだと、読み手の記憶に残らず、最終的に「他と何が違うのかよくわからない」となってしまうのです。
言葉の“温度”や“語り口”を少し砕けた表現にするだけでも、読まれる率や印象は大きく変わります。
小見出し④:説明が“自社視点”で終わっている
「私たちはこんなことができます」「弊社ではこういう取り組みをしています」と、自社視点ばかりで話が完結しているケースも要注意です。
お客様が知りたいのは、「それが自分にどう関係するのか?」という“自分ごと化”された情報です。
だからこそ、「このようなお悩みをお持ちの方に、こう役立ちます」といった言い換えや導線があるだけで、反応は大きく変わります。
2. 集客できるホームページに共通する“逆の特徴”
では、実際に問い合わせが増えているホームページには、どんな共通点があるのでしょうか?
「まじめさ」が悪いわけではありません。
そのまじめさを“相手に伝わる形”に変えているかどうか。
ここが、成果を出すホームページとそうでないものとの分かれ道です。
小見出し①:お客様の悩みからスタートしている
反応が取れているホームページの多くは、最初に「誰の」「どんな悩み」に向けた内容かを明確に打ち出しています。
たとえば、
「外壁のひび割れ、放置していませんか?」
「エアコンが効きにくい…その原因、窓かもしれません」
といった言葉でスタートするだけで、読み手は「これは自分のことかも」と感じて続きを読もうとします。
主語が「お客様」になっているかどうか。
ここが、まじめな自己紹介文との大きな違いです。
小見出し②:事例に“変化”と“感情”が含まれている
良い事例紹介には、ただ「施工した」「納品した」だけではなく、その前後の変化やお客様の気持ちが書かれています。
たとえば
「最初は“どこに頼めばいいか分からなかった”と悩んでいた○○様。打ち合わせを重ねる中で不安が解消され、完成時には“お願いしてよかった”と笑顔を見せてくれました。」
このように、ストーリーや心の動きを入れることで、読み手の共感を呼び、「私もお願いしたい」と感じてもらえるのです。
小見出し③:社長の顔や人柄が伝わる工夫がある
集客に成功している中小企業のホームページには、共通して“顔”があります。
「誰がやっているのか」
「どんな人に相談するのか」
この“顔が見える安心感”は、特に地域密着型ビジネスや初回取引が不安な業種においては大きな差になります。
プロフィール写真を載せる、挨拶文を形式的にしない、趣味や想いを書いた自己紹介ページを設けるなど
ちょっとした工夫が、問い合わせのハードルをぐっと下げてくれます。
小見出し④:問い合わせまでの導線が自然でわかりやすい
どんなに良いことが書かれていても、「で、どうすれば頼めるの?」が分かりにくいと、お客様はすぐに離脱します。
反応が取れているサイトは、見込み客の気持ちの流れに合わせて、
「資料を請求する」「相談してみる」「まずは話だけ聞いてみる」など、段階に応じた“選びやすい選択肢”を用意しています。
「とりあえず問い合わせてみるか」と思える“軽さ”と、“迷わせない設計”がカギです。
3. 真面目な人が“損しない”ために見直すべきポイント
まじめであることは、もちろん強みです。
ただし、それが「伝え方」や「構成」のズレによってお客様に届いていないとしたら、非常にもったいない。
ここでは、まじめさを武器に変えるために、ぜひ見直してほしいポイントをお伝えします。
小見出し①:「いいことを書いている」は自己満足かもしれない
「これだけ丁寧に説明しているんだから、伝わっているはず」
「内容に自信があるから問題ない」
こう思っているとしたら、少し注意が必要です。
なぜなら、情報の“良し悪し”は、発信者ではなく受け取り手が判断するものだからです。
たとえ良いことを書いていても、「読み手にとって価値がある」と思われなければ意味がありません。
どんなに熱意があっても、それが伝わらなければ、ホームページ上では“存在しないのと同じ”なのです。
小見出し②:誰のための言葉か?を常に問い直す
自分が書きたいことではなく、相手が知りたいことを書く。
これはシンプルですが、非常に難しい。
ホームページの文章は、あなたが伝えたい内容を“お客様の言葉に翻訳する”作業です。
専門用語をかみ砕く、事例をお客様視点で紹介する、数字で伝える。
こうした細かい工夫が「この人は自分のことをわかってくれている」と感じてもらうポイントになります。
小見出し③:見込み客の「決め手」になる情報を意識する
問い合わせをするかどうかの最後の判断は、感情と論理の掛け算です。
そのため、単に「良いサービスです」と書くだけでは足りません。
- 他社との違いをわかりやすく説明できているか?
- 「この会社で決めよう」と思える理由があるか?
- 自分にとってのメリットが具体的にイメージできるか?
これらを整理して伝えることが、見込み客の背中を押す“決め手”になります。
小見出し④:競合ではなく“お客様の理想”と比較する
よくありがちなのが、「他社と比べて価格が安い」「実績が多い」といった競合比較。
でも本当に大事なのは、
「お客様が思い描く理想の未来」と今の自分たちがどれだけ一致しているか、です。
たとえば、
「営業されずに、自分のペースで相談したい」
「プロに全部任せたいけど、ちゃんと話も聞いてほしい」
こうした“感覚的な理想”にどこまで寄り添えるかで、選ばれるかどうかが決まります。
他社との比較ではなく、「お客様の理想と、私たちの強みが重なる部分はどこか?」を意識して伝えることが大切です。
4. 成果が出るホームページの裏側にある考え方
「どこを直せば反応が上がるのか?」
「どんな文章を書けば問い合わせが増えるのか?」
もちろん具体的な改善ポイントも重要ですが、成果を出している会社のホームページには、共通する“考え方”があります。
この考え方があるかどうかで、すべての取り組みの質が変わってきます。
小見出し①:デザインより“伝える設計”を重視している
見た目がかっこよくても、集客につながらないホームページはたくさんあります。
反対に、「デザインは普通」でも、“伝えるべきことが明確に伝わっている”ホームページは、しっかりと成果を出しています。
何を、誰に、どんな順番で見せるのか?
どこで感情を動かし、どこで行動を促すのか?
この“伝え方の設計”がしっかりしていると、読み手は自然と興味を持ち、次のステップに進もうとします。
小見出し②:社長が「自分を売る」覚悟を持っている
中小企業において、一番の差別化要素は“人”です。
特に、代表や現場責任者の「顔」や「人柄」は、安心感・信頼感に直結します。
成果を出しているホームページの多くは、代表が積極的に“自分の想い”を言語化しています。
照れくさいかもしれませんが、「誰がやっているのか」が見えることが、結果として問い合わせにつながるのです。
小見出し③:まじめさを“強み”に変える視点を持っている
誠実であることは、言い換えれば「信頼されやすい素地がある」ということ。
だからこそ、それをただの“情報の羅列”で終わらせるのではなく、
「信頼できそう」「この人に任せてみたい」と思わせる“伝え方”に変換していく必要があります。
まじめだからこそ、しっかり伝えれば響く。
中身があるからこそ、外に出せば信頼になる。
成果が出る会社は、そのことに気づき、行動しているだけなんです。
まとめ
おそらく今この記事を読んでいるあなたは、本当にまじめに、丁寧に、お客様のことを考えてホームページを作ってきた方だと思います。
その姿勢は、とても素晴らしいことです。
ただ残念ながら、ホームページの世界では「まじめに作れば成果が出る」という単純な話ではありません。
伝える順番、言葉の選び方、見せ方の工夫。
ほんの少し視点を変えるだけで、同じ内容でも“伝わり方”は大きく変わります。
「売ろう」としなくていい。
ただ、伝わるように整えるだけでいいんです。
まじめさを強みに変えるために必要なのは、ちょっとした“伝え方のリフォーム”。
それだけで、あなたの誠実さや想いが、ちゃんと見込み客に届くようになります。
がんばってきた分だけ、報われるホームページへ。
もし「一人では難しいな…」と感じたときは、私たちが一緒に考えます。
一緒に、まじめなあなたが選ばれるホームページを作っていきましょう。