コンテンツマーケティングのリード獲得方法と成功ポイントとは
5年以上前からSONIDOでは行っている「コンテンツマーケティング」ですが、最近になって中小企業や大手企業が力を入れはじめました。
おそらく従来のインターネット広告(検索広告やアフィリエイトなど)では、思っているようにリード獲得が難しくなってきたためだと思います。
大きな市場で知られるようになったということは、すでに僕たちがやりつくした後なのですが、なぜか「実際にやっていない人」「やっていない企業」が話す「知識だけの話」が信じられてしまい、残念な結果ばかり体験されているところが増えています。
今回は、コンテンツマーケティングを長年やってきたSONIDOが、経験を踏まえた本物の情報をお話したいと思います。
目次
1: コンテンツマーケティングのメリットとデメリット
コンテンツマーケティングという言葉だけが一人歩きしている印象が強まっています。
コンテンツマーケティングを選んで実行すると、すぐにリード獲得が成功するように言われた人もいれば、ネットでの集客万能ツールのように記憶させられた人もいらっしゃると思います。
確かに一部分だけをミクロな視点で見ると正解ですが、消費者行動が伴うことに確実なことや万能なツールはありません。必ず「メリット」「デメリット」が存在します。
1.1:コンテンツマーケティングのメリット
コンテンツマーケティングのメリットから見ていきます。
[1]資産になる
「コンテンツ=役立つ情報」という定義をするならば、コンテンツを活用したマーケティングを実践すると、自然と自社にとっての「情報資産」が積み上げられていきます。
情報資産は、生鮮食料品の様に腐ることがありません。大きく価値が下落することもありません。役立つ情報というものは普遍的な内容ですから、いつの時代でも求めている人がいるものです。
[2]広告費用の抑制
インターネットでの広告には種類があります。例えば、
- Googleの検索広告
- Googleのショッピング広告
- Yahoo!のディスプレイ広告
他にも
- SNSプラットフォームに表示される広告
- アマゾンの広告
- アフィリエイト広告
それぞれに得意な分野がありますから、どれが一番とは言えません。ただし、全てに共通するのは、それなりに成果を出すためには「広告費用が必要」だということです。
無料で広告を出し続けることはできません。広告費をケチると思っているように集客できません。
しかしコンテンツマーケティングなら、コンテンツからリード獲得を行いますので、広告費を半分以下にすることも可能です。
[3]嫌悪感の軽減
最近の消費者は広告に対して強い嫌悪感を持っています。
そのためインターネットに広告を出しても、全くクリックされないこともありますし、クリックばかりされてしまい成果に結びつかないこともあります。
これらの現象の原因になっているのは、「広告はキライ」という心理です。今の消費者は、企業や会社や販売店に「○○がいいですよ」と言われるのをキライます。
今の消費者行動では、「自分で選びたい」のです。仮に誰かのおすすめを信じるとしても、それは「自分が選んだ人の言葉」でないとイヤなのです。
広告って昔とは違いかなり嫌悪感を持たれる存在になりました。しかし、コンテンツマーケティングなら、「○○を買ってください」ではなく「役立つ情報を提供」することにフォーカスしていますので、消費者が抱く嫌悪感もかなり軽減されます。
[4]拡散力
「コンテンツ=ブログ」ではありません。ここを間違えないでください。
コンテンツとは役立つ情報なので、SNSに投稿しても問題ありません。仮にブログをコンテンツとしている場合でも、本当に役立つ情報ならSNSを通してシェアされていきます。
どちらにしても、役立つ情報であるならば、自然とSNSを経由して拡散されやすいのです。
[5]継続的な集客
コンテンツによって安定した集客導線が作れると、不思議なことに継続的なリード獲得が実現できます。
これは想像で話しているのではなく、SONIDOのリード獲得の実績からお話しています。
消費者の大半は、似たような悩みを持っています。その悩みを解決できるコンテンツが用意できたなら、同じ悩みをもった人が自然に集まってきます。
1.2:コンテンツマーケティングのデメリット
メリットと同時にデメリットもあります。
[1]すぐ結果に結びつかない
コンテンツマーケティングは、スタートしてもすぐに結果が出ません。希に2週間くらいで成果が出てくるところもあります(SONIDOのクライアント様でもありました)が、ほとんどそんなことは起こりません。
早くて3ヶ月~半年。一般的には1年はかかります。
[2]継続した活動
コンテンツを作成し投稿する。言葉で表現すると簡単なことですが、実際に作業をすると大変です。
主たる仕事の片手間にやろうしても出来ません。残業続きになるか休日にやっていることになります。
そのため、多くのコンテンツマーケティングを導入されたところが、3ヶ月以内に継続的な活動を頓挫し、そのまま消滅することになります。
コンテンツマーケティングを進めるに当たって、最も解決するのが難しいデメリットだと言えます。
[3]ユーザーの興味を見つける
自分(あなた)の言いたいことをコンテンツにして公開するのではありません。消費者(ユーザー)が興味を持つテーマや話題を見つけ、コンテンツにして公開する必要があります。
ここ、難しいです。デメリットです。
[4]労力
継続したコンテンツマーケティングを行うためには、最低でも1年間は労力を注ぎ込む必要があります。
そうなんです。成果が出るまで「労力」が必要なのです。放っておいて成果が出ることはありません。
2: コンテンツマーケティングがリード獲得で使われる理由
コンテンツマーケティングがリード獲得で使われ出したのには理由があります。
最も強い理由は、先ほども少し話しました「広告への嫌悪感」です。
今の消費者は、自分で調べて比較して選びたい。誰かに押しつけられるのは大嫌い。
まして、強いセールスなんてもってのほか。
昭和の時代のリード獲得とは大きく変化しているのです。
そこでコンテンツを使ったマーケティングの登場です。強いセールスをすることなく、押しつけることもなく、消費者が自分で検索して見つけて内容を受け入れる。今の消費者心理や行動にぴったりなのです。
だからでしょう、最近になって中小企業や大手企業が、こぞってコンテンツマーケティングを導入し始めたのは。
3: コンテンツマーケティングのリード獲得方法
コンテンツマーケティングによってリード獲得する方法をお話していきます。
3.1:目的を明確にしよう
何をおいても、コンテンツマーケティングによって得たい「目的(ゴール)」を明確にしてください。
例えば、こんな目的が多いはずです。
- 問い合わせがほしい
- 無料相談に申し込んでほしい
- 資料請求してほしい
- ウェビナーへ参加してほしい
- リアルセミナーへ参加してほしい
- オンラインサロンへ登録してほしい
どの目的が正解とか不正解とは、そんなのはありません。重要なのは目的を明確にしておくことです。
そうでないと、後から決めていくことと目的との間にズレが発生し、いくら訪問者数が増えたとしても成果が出ません。
3.2:ターゲットを設定しよう
目的へ到達してくれる可能性の高い消費者像(ターゲット)を設定しましょう。
これ、大事です。
例えば、「無料相談」へ申し込んでほしいのに、検討し始めたところの人を集めても結果に結びつきにくいです。
「無料相談」というのは、購入のために似たような商品やサービスを比較しはじめたところの人です。80%以上、購入しようと心に決めている人です。
間違っても、購入しようかどうか決めていない「検討し始めたところ人」ではありません。
3.3:カスタマージャーニーマップを作ろう
ターゲットが決まると、どういった経緯で目的まで歩んでいくのかを洗い出しましょう。
- 悩みが発生したところ
- 検討しはじめたところ
- 探し始めたところ
- 比較し始めたところ
- 目的への行動を起こすきっかけ
順番に流れを洗い出し、自分たちが狙っている部分の行動を見つけ、その行動に合ったコンテンツを提供するように考えます。
3.4:継続できるチームを作る
先ほどから何度も出ている話題です。
最低でも1年間は継続可能なチームを編成してください。
間違っても「○○さんだけ」「○○さんが得意なので任せておく」というのはいけません。普段の仕事をしながら、1人だけで1年間継続していくことは至難の業です。
そして、必ずチームには「社長」が入っていなくてはいけません。だって社長の会社ですから。雇用されている従業員の会社ではありませんから。
もし社内でチーム編成が難しい場合は
- コンテンツマーケティングの導入を諦める
- 社長が1人で1年間継続する(社長の会社ですから)
- 外部の専門家に依頼する(費用が必要になります)
ここから選んでください。
3.5:コンテンツ案を決定
コンテンツ案を決めていきます。
目的とターゲット、カスタマージャーニーマップがありますので、どのような「お役立ち情報」を用意すれば良いのか、おのずとみえてきているはずです。
もし、コンテンツ案が決定できない場合は、ユーザー視点に立てていない可能性が高いです。自分視点を捨てるようにしてください。
3.6:コンテンツ公開のスケジュール
コンテンツの公開スケジュールを立てましょう。
というのも、人は締め切りがないと行動しないからです。
3.7:コンテンツ公開後の分析と検証
スケジュールに沿ってコンテンツを作成します。そして公開します。
公開すると、多くの人が油断します。いけません。公開してからが本番です。
必ずコンテンツを公開したら、GoogleアナリティクスやGoogleサーチコンソールを使ってアクセス状況やGoogleの評価を分析し、何が良くて何が良くなかったのか検証しましょう。
分析と検証をしないままですと、誰にも喜ばれないコンテンツを量産することになります。
3.8:獲得リードへのアプローチと管理
コンテンツを経由して目的へ進んでくださったリード。
放っておいてはいけません。
リードへアプローチしてください。そして、リードの管理をしてください。
3.9:改善で注目したいポイントをチェック
コンテンツマーケティングでは、改善が欠かせません。
[1]コンテンツの目線
常にコンテンツの目線を注意してください。自分目線になっていると感じたら、すぐにユーザー目線へ改善してください。
[2]ターゲットのズレ
コンテンツの内容がターゲットからズレていないかもチェックしましょう。
例えば「今すぐ」の人を集めたいのに、コンテンツは「まだまだ」の人向けになっている。これでは目的へ誘導できない人が集まってしまいます。
[3]導線設計の見直し
簡単に目的へ進んでもらえる導線を見直しましょう。
例えば、「相談しようかな?」と感じたとき、すぐにボタンがクリックできるのと、あちこちのページを探さないといけないのと、どちらが目的へ進んでもらいやすいでしょうか。
4: リード獲得を成功させるコンテンツマーケティング施策
次の方法があります。
(1)ブログ
ブログメインのウェブページを使うのが、一番簡単です。
検索結果にも取り上げてもらいやすいので、おすすめです。
(2)ホームページ
ホームページの一部にコンテンツを混ぜる方法です。SONIDOのホームページのパターンです。
会社概要やサービス内容の説明と共に、コンテンツを提供していますので
- コーポレートサイト
- メディアサイト
このように2つ持つ必要もありません。管理も一つなので簡単です。
(3)メールマガジン
BtoBでは今でも効果があるコンテンツ提供の方法です。
また、趣味性が強いネット通販サイトでも有効です。
メルマガを使う場合に難しいのは、どこからメルマガ登録してもらうかです。
BtoBなら名刺交換するタイミング(展示会などが良いですね)。ネット通販なら、購入の時かレビューのお願いをするときですね。
(4)SNS
費用を使わずにできる方法が「SNS」の運営です。
- YouTube
あなたのターゲットが集まっているSNSへコンテンツを投稿しましょう。
(5)ウェビナー
ウェビナーでコンテンツ提供する方法もあります。
メルマガと同じで、どこからウェビナーへ申し込んでもらうのかが難しい方法です。ただ、BtoBや趣味性の強い業種ですと、すでにリストがあれば実現可能です。
(6)ホワイトペーパー
技術系企業におすすめの方法です。
唯一無二の技術や製品があるところですと、かなり強いコンテンツ提供が可能です。
(7)動画
目で見た方がわかりやすい。魅力が伝えやすい。こうした商品やサービスを提供されている場合、動画コンテンツを提供することでリード獲得ができます。
今ならYouTubeやInstagramですね。
ファッション系ならInstagramでコーデ紹介。ユーザーとの関わりを強められる良いコンテンツになります。
5: まとめ
コンテンツマーケティングの導入が活気づいています。しかし、忘れてはいけないことがあります。それは、コンテンツマーケティングは「新しいマーケティング手法」ではないということです。
すでに5年以上経過しています。海外では10年を迎えようとしています。インターネットを使ったマーケティングを本気でやってきた人からすると、「使い古された方法」なのです。
ということは、既にあなたの競合はスタートしている可能性があります。大きく差を付けられている可能性もあります。反対に、あなたの業界では「あなたが先頭」という可能性もありますが、かなり確率は低いと考えてください。
コンテンツマーケティングを検討するときには、競合がどうなのかを調べてください。すでに大きく差が出来ているのなら、じっくりと戦略を練った上でスタートする必要があります。
誰も居ないのなら、今すぐスタートしてください。先行した方が勝ちやすいです。