はじめてでもわかる!コンテンツマーケティング戦略の立て方
コンテンツマーケティングで成果を出すためには、戦略を立てておくことが大切です。
戦略がない状態でコンテンツマーケティングをスタートしても、時間と労力ばかり使ってしまい、考えているような成果を出すことはできません。
今回は、自社の戦略としてコンテンツマーケティングを導入しようと考えておられる方へ、SONIDOが6年以上やってきた中で重要だと感じた戦略の立て方について解説していきます。
目次
1: コンテンツマーケティングとは
コンテンツマーケティングという言葉が知られるようになりました。SONIDOがはじめた6年前はまだまだ知名度が低く、まわりの人からも「それって意味があるの?」と言われていました。
しかしコロナ禍によるデジタル化へのシフトも手伝い、最近では大手企業だけではなく中小企業でもコンテンツマーケティングの導入を検討されるところが増えてきています。
SONIDOとしては大変うれしく感じています。
1:1 コンテンツマーケティング「コンテンツ」とは
まず、コンテンツマーケティングという言葉にある「コンテンツ」とは何なのか。ここからお話していきたいと思います。
コンテンツとは、次のようなものを指しています。
- ブログの記事
- 動画
- メルマガ
- SNSでの投稿
また、こういうのもコンテンツです。
- 販促用の資料
- 小冊子
- ニュースレター
要するにコンテンツとは、自社オリジナルであり、ユーザーに提供することで「価値が高い」と感じてもらえる情報を指しています。
ここで重要なのは「価値が高い」とユーザーが感じてくれる部分です。いくら自分にとっては価値が高いと感じていたとしても、受け取るユーザーが「価値が高い」と感じてくれなければコンテンツではなくゴミになってしまうのです。
なかなか厳しい事実ですが、これはあなたも経験から理解できると思います。例えばポスティングされたチラシでも、あなたに興味があれば「これは良い情報だ」と感じます。反対に興味がなければ「ゴミ箱へ直行」ではないでしょうか。
ポスティングされた情報は同じであっても、受け取る側に適したものでなければ価値が出て来ないのです。
1:2 コンテンツマーケティングとは
ユーザーが価値を感じ、役立つと判断した情報「コンテンツ」。
このようなものを使うことで、ユーザーとの間にコミュニケーションを生み出し、信頼を獲得し、将来は取引相手に成長してもらう。この仕組みを「コンテンツマーケティング」と呼んでいます。
コンテンツマーケティングでは、「今すぐ買いたい!」という人に興味を持ってもらい取引することもあれば、あなたの商品やサービスを知らない人や、他社の同じような商品やサービスに興味を持っている人へアプローチし、近い将来に顧客へ成長してもらうこともできます。
2: コンテンツマーケティングの効果
コンテンツマーケティングの効果は、次の3つがあります。
2:1 期待できる効果とは
まず期待できる効果のトップは、
- 今すぐ買いたい
- 調べてから買いたい
かなりホットな人へ嫌みなくアプローチし、信頼関係を構築しつつファンになってもらい、取引まで進んでもらえることです。
これまでのマーケティングですと、最後は押しの強いセールスが必要でしたが、コンテンツマーケティングの場合は、相手から「ここで買いたい」と近づいてきてくれますので、販売する側のストレスが軽減されます。
また、相手も自分で選んでいますので、最初からあなたへの信頼感が高く、あなたにとって良いお客様が集まってくれるという効果も忘れてはいけません。
例えばSONIDOの場合ですと、コンテンツマーケティングを実践していく中で、値切る人やクレーム大好きな人がやってこなくなりました。
最初からコンテンツを通してコミュニケーションを行い、信頼関係が築けているので当然と言えば当然なのかもしれません。
2:2 リードジェネレーション
コンテンツマーケティングの効果の2つ目は、リードジェネレーションです。
検討中の人や、「まだまだこれから」という人とも、コンテンツを使ってコニュニケーションを行えます。
リードが欲しいと感じているコンテンツ用意することで、相手からダウンロードや資料請求してくれます。
リード獲得でとても大切なメールアドレスや住所などを手に入れることができますので、後はこちらからプッシュ式で、より役立つコンテンツを発信することも可能です。
SONIDOの場合ですと、メルマガがあります。これはSONIDOに興味を持ってくれた人へ向けたコンテンツの発信です。
同じようなことがあなたの会社でも行えると思います。
2:3 リードの育成
リードの育成はとても大切です。というのも、リードは放って置いても成長してくれないからです。
こちらから継続的にコミュニケーションを行いつつ、役立つコンテンツを提供することで成長してくれます。
SONIDOの場合なら、先ほどのメルマガと動画があります。特に動画はリード育成に有効です。
どういう人が情報発信しているのか、動きと音で伝わりますので育成ツールにぴったりです。
あなたの会社でもYouTubeを使って動画配信をやってみてください。リードとの距離感が近づきます。
3: コンテンツマーケティングの重要なポイント
コンテンツマーケティングを行う上で重要なポイントがあります。これらのポイントを気にしないまま進めると、半年くらいして頓挫します。これは経験からわかっています。
(1)長期戦略
コンテンツマーケティングは長期戦略の方法です。
そのため「今日」「明日」「来週」「来月」に成果を出したいと考えているときに選ぶ戦略ではありません。
短期的に成果を感じたいのなら、コンテンツマーケティングではなく費用を注ぎ込んで広告活動を行いましょう。これなら最短で明日から効果が感じられます。
コンテンツマーケティングは長期戦略なので、じわじわと成果が感じられる戦略なのです。そのためスタートするときには、1年先を目指して頂きたいのです。そしてコンテンツマーケティングで成果が出始めると、今度は成果が安定してきます。
こうなると広告を使う方法よりも費用対効果が高くなります。
(2)リソース
コンテンツマーケティングを行うためにはコンテンツを作らなくてはいけません。
ということは、
- 人
- 時間
- 費用
これら3つのリソースが必要になるのです。
人はコンテンツを企画したり、作成したり、発信したりするときに必要です。
時間は全てにおいて必要です。普段のお仕事+アルファ必要です。場合によっては残業や休日出勤なども必要になってきます。
費用は光熱費に始まり、残業をすると残業代の支払いが必要になります。
大手企業ですと、これらのリソース確保は難しくないのでしょう。しかし中小企業や個人事業主ではかなりの負担になります。これが真実です。
しかし、この真実を知らないままコンテンツマーケティングをスタートすると、リソースの問題に直面し、成果を生み出す前に頓挫してしまいます。
中小企業や個人事業主がコンテンツマーケティングを行う場合、リソースの問題を理解した上でスタートされることをおすすめします。
もし自社でのリソース確保が難しい場合は、費用というリソースだけ何とか捻出できれば、外部委託することもできます。
(3)方向性
コンテンツですが、あなたの好きなことばかり発信するのはNGです。
必ず、あなたの事業に合っている内容にしてください。また、コンテンツの方向性も合わせておく方が、受け取る側も安心できます。
特に発信する内容ですが、常に受け取る人の視点に立って考えて頂きたい。あなたがいくら「これは良い情報だ!」と感じていたとしても、受け取る人が同じように感じるとは限りません。
また、受け取る人の知識や技術や価値観によっては、あなたが伝えていることの半分も理解してもらえないこともあります。
SONIDOではこういった問題を解決するため、コンテンツ単位で受け取る人を設定し、相手の知識や技術によって表現方法を変化させています。
初心者向けなら、わかりやすく専門用語はできるだけ使わない。既にある程度知っている人向けなら、専門用語を使って要点だけを伝える。
ちょっとした違いですが、この違いが信頼を生み出します。
(4)計測と分析
コンテンツマーケティングで忘れてはいけないのが計測と分析です。
コンテンツを発信した場合、どれくらいのアクセスを生み出しているのかを計測しましょう。また、どのコンテンツから問い合わせや相談が発生しやすいのかも分析しておきましょう。
このように、コンテンツマーケティングは計測と分析が比較的行いやすいという特性を持っています。この特性を上手に利用することで、これまで見えていなかった新しいニーズや、知りたいと考えている課題を発見することができます。
最低限でもコンテンツマーケティングを行う上では
- Googleアナリティクス
- Googleサーチコンソール(Googleアナリティクスに紐づけ可)
この2つは活用するようにしてください。
(5)継続性の確保
コンテンツマーケティングは長期戦略だとお話しました。そのため、成果を出すためには継続したコンテンツ作成と発信が必要になってきます。
この話し、言葉で書くと簡単に終わるのですが、実際にやってみるとかなり大変です。
というのも、中小企業や個人事業主の場合、普段の業務にプラスしてコンテンツの企画や作成、投稿という業務が増えるためです。
このような現実があるため、スタートした後の一ヶ月はスムーズに継続できそうな行動になりますが、少しずつ普段の業務が優先され、コンテンツに関する業務が後回しになり、とうとう3ヶ月くらいすると「誰もやってない」という状態になりがちです。
この状況になることも、SONIDOは自らの経験でわかっています。そのため他のコンテンツマーケティングを行っているところとは違い「継続性の難しさ」を敢えてお伝えしています。
単純にビジネスだけを考えるのならSONIDOは「簡単です!すぐ出来ます!」と言えば良いのです。しかし、それは事実ではありません。経験からわかっています。
4: コンテンツマーケティング戦略の立て方
コンテンツマーケティング戦略の立て方をお話します。順を追って進めてもらうと失敗する可能性を下げることができます。
(1)現状の把握と分析
まずは現状把握をしてください。特に集客面や購買に関する部分を把握しましょう。
把握したら分析をします。どういう年齢層からの問い合わせが多いのか。どういう価値観の人がお客様に多いのか。
これまでの事業実績を洗い出せば、どこの会社でも出てきます。
(2)ゴール設定
コンテンツマーケティングによって得たいゴールを設定しましょう。
例えば、
- 問い合わせがほしい
- 相談がほしい
- 資料請求してほしい
- 商談の機会を持ちたい
- オンラインミーティングしたい
事業形態によって様々ですが、ゴールを設定しておかないとコンテンツを企画することができません。
(3)ペルソナ設定
ペルソナとは理想の顧客像です。
あなたのビジネスには既にお客様がいらっしゃると思います。その中で、あなたが理想とするお客様をピックアップし、ペルソナを作ります。
ここからは全てペルソナの視点から考えるようにしてください。
(4)カスタマージャーニーマップ
ペルソナがどういう経緯であなたのコンテンツへ接触するのかを考えてください。
- コンテンツを検索するきっかけはどこで生まれているのか
- コンテンツに求めている事は何か
- 理解したら次はどういうコンテンツを求めているのか
- どのタイミングでゴールへ誘導してもらいたいと考えているのか
ひとつひとつペルソナの視点で道筋を考えてください。
(5)コンテンツの企画
ペルソナの視点と、ジャーニーマップのタイミングから適したコンテンツの企画を行います。
- 初期段階で知りたい情報を集めたコンテンツ
- 少し理解した段階に役立つコンテンツ
- 教育するためのコンテンツ
- すぐに実践できるコンテンツ
ペルソナがほしい企画を考えましょう。
(6)コンテンツの作成チーム
企画ができると作成チームへ指示を出します。
社内スタッフでチーム編成しても良いですし、外部へ依頼する方法もあります。
(7)コンテンツ作成
コンテンツの作成を行います。
ライターや動画編集者などが動くタイミングです。ポイントはスケジュール管理を行うことです。人は締め切りがないと行動できません。
(8)公開タイミングや手順の整理
完成したコンテンツを公開するタイミングや手順を整理しておきましょう。
できるだけ継続できる手順にしておくことが重要です。無理な手順は誰もやらなくなります。
(9)継続できるスケジュール
コンテンツは一度作れば終わりではありません。
新しいコンテンツを作る必要がありますし、投稿済みのコンテンツの改善という作業もあります。
継続して続けられるスケジュールを計画してください。コンテンツマーケティング戦略とは、継続できるスケジュール計画が8割だと言っても過言ではありません。
(10)計測と分析
継続してコンテンツの計測と分析を行ってください。
最初は月に一度でかまいません。
アクセスが延びてきたら二週間に一度や一週間に一度のペースで計測と分析を行いましょう。
5: まとめ
コンテンツマーケティング戦略のポイントは継続性です。
特にコンテンツの企画や作成は、ペルソナの視点に立った継続的な立案が必要になってきます。
ここができないと、いくらコンテンツマーケティングをスタートしても成果は期待できません。
SONIDOも昔、同じ理由で失敗しています。そして失敗を活かし、昔のホームページを全て捨て、今のホームページを立ち上げ、継続できるスケジュールでコンテンツを作り続けています。
その結果、今ではコンテンツマーケティング戦略が上手く稼働し、安定した集客が生み出されるようになりました。
このコンテンツを参考に、昔のSONIDOと同じ失敗をしないでいただけたらと思います。