コンテンツマーケティングの戦略をビジネスにつなげる方法
コンテンツマーケティングを行っている会社が増えてきています。
これはSONIDOがコンテンツの重要性に気づいた2015年ごろとはかなり状況が変化していますので、今からスタートされるところは「単にブログを書けば何とかなる」という意識だけでは期待する成果を生み出すのは難しいかと感じています。
では、どういったことを理解し、コンテンツマーケティングを戦略としてビジネスにつなげればいいのでしょうか。
その方法をSONIDOの経験からお伝えしていきたいと思います。
1: コンテンツマーケティングの役割とは
コンテンツマーケティングと聞くと「ブログを書けば集客できる」。そんなイメージを持っている人もいらっしゃいます。
また、「とにかく大量の記事を置いておけばなんとかなる」。そんな風に思い込んでいる経営者の方もいらっしゃいます。
どちらも「社長の趣味」で行うのなら間違いではありません。
しかし「ビジネス」への成果を期待して行うのなら、このイメージや思い込みは間違っていると言えるでしょう。
ビジネスでの成果を期待する上でコンテンツマーケティングを戦略として行うのなら、次の役割を無視して考えることはできません。
- ターゲットのニーズに答えたコンテンツ作成
- コンテンツからビジネスゴールへの誘導
- ビジネスゴールでの成果
コンテンツをターゲットに楽しんでもらうことは大切なポイントではありますが、ただ楽しんでもらうだけではビジネス上の意味はありません。
僕たちが行っているコンテンツマーケティングは、ビジネスに影響を与える成果を出してこそ意味のあるものとなります。
簡単な言葉で表現すると「売れなきゃ意味なし」です。
最近コンテンツマーケティングを知り、スタートしている会社さんの情報を眺めていると、この重要な役割が忘れられているなと感じるところもあります。
もし大企業であるなら、コンテンツマーケティングから売れなくても意味があるのでしょう。これは東京の銀座や大阪の心斎橋にあるハイブランドのショップと同じ効果です。
でも、この記事をご覧になっているあなたのビジネスではそれで良いのでしょうか。
良いわけがありません。売れなきゃ意味がないのです。
2: ビジネスへつなげるために必要なこと
では、コンテンツマーケティングをビジネスへつなげるために必要なことを見ていきましょう。
(1)目的
あなたのビジネスでスタートするコンテンツマーケティングは、どのような目的があってわざわざ時間とお金を使って始めようとしているのでしょうか。
- 問題がコンテンツマーケティングで解決できるから
- 売上がコンテンツマーケティングで上向くから
- 認知度がコンテンツマーケティングで上がるから
ゴールが不明確な戦略は、迷走した後に失敗します。
あたりまえですね。どこに向かえばいいのかわからないまま、すべてのリソースを使ってむやみに走り回っているのですから。
(2)成功
目的が決まると「どういう状態・状況・結果になると成功なのか」を決めることができます。
具体的に数字で成功を表現しても良いでしょう。
- 一ヶ月の売上額
- 一ヶ月の問い合わせ数
- 一ヶ月と「いいね」数
正解、不正解はありませんが、目的に添った成功でないと意味を持ちません。
目的が「売上増」としているのに、成功が「問い合わせ数」では、進むべき方向が一致していません。
(3)ターゲット
コンテンツを届ける相手、すなわち「ターゲット」を明確にしておく必要があります。
もしターゲットを明確にしていないなら、発信するコンテンツが喜ばれているのかどうか計測することができません。
例えば、SONIDOが「SEOコンテンツの書き方」というコンテンツを作るとします。
この場合、ターゲットを決めずに作成すると、ほとんどの場合は
- ブロガー
- アフィリエイター
- ブログ集客コンサルタント
こういった人たちの目にとまります。
でもSONIDOとしては、こういった人はお客様候補ではありませんので、見てもらっても全くうれしくありません。
できるなら、コンテンツのタイトル部分で「あなたたちへの情報じゃないですよ」とわかるような単語を入れて阻止したいのです。
これを実現するためには、ターゲットを明確にしておかないといけません。
整骨院や整体院などのコンテンツマーケティングで間違えやすいのがこの部分です。
見てもらいたい人とは違う人に見られているだけ。これではビジネスへ成果を運んでくれることはありません。
3: コンテンツがビジネスに果たす役割
一般的なWEBサイト(ホームページも含む)におけるコンテンツは次のようになっています。
- コンテンツ(記事)
- サービスページ
- 紹介ページ
- 問い合わせページ
これらのコンテンツには、それぞれビジネスに果たす役割があります。
(1)コンテンツ(記事)
検索から流入を促す役割を持っています。
ここから見込み客との関わりがスタートします。
ここで間違ってはいけないことは、コンテンツが即ビジネスにつながることはないということです。
コンテンツは、次のページへ進んでもらうためのブリッジ。または、自分たちのビジネス市場における「専門的な情報発信場所」として認知してもらうのが役割という側面も持っています。
(2)サービスページ
サービスページを見ているということは「買いたい」「聞きたい」「問い合わせしたい」という意思を持っていることになります。
ということは、サービスページの役割はかなり高い確率でビジネスにつながるということです。
(3)紹介ページ
あなたに興味を持っている証拠です。
多くの場合、サービスページから訪問されることでしょう。
「この人は信用できそう」と感じてもらえることが役割です。
(4)問い合わせページ
ビジネスに直結しているページです。
おわかりのように、問い合わせページの役割はターゲットの意思表示を明確にすることです。
それぞれに役割があります。でも、残念なことに「コンテンツ」からビジネスへ直結させようとしているところもあります。
良質で役立つコンテンツを作り続けることができたなら、この流れも成果が出ることもあるでしょう。しかし多くの場合、コンテンツを作り続けることができないので、挫折して「意味なかったね」というオチになると思います。
4: コンテンツを作るために計画するポイント
計画の基本として「SEO」「コンテンツの役割」を理解しておきましょう。
これら2つを理解した上で、次のポイントに注意しながら計画することで成果がもたらされてきます。
(1)調査と体験
役立つコンテンツや共感を呼ぶコンテンツは
- しっかりとした調査
- 明確な根拠
- 独自の主張
- 市場における専門家としての権威性
これらが含まれている傾向にあります。
「オリジナル」であることは、同時に「主張」にもなります。
オリジナルコンテンツを作るためには、惜しみない調査と体験が必要です。
(2)寄稿
自分たちだけでは市場に浸透しづらいこともあります。
こういった場合、コンテンツを自分たちではなく別の場所へ寄稿してPRすることも計画しましょう。
すでに良質なコンテンツを提供しているサイトへ寄稿することで、仲間が増えていき知名度もアップしていきやすくなります。
(3)コンテンツの改善
コンテンツは放っておくと古い情報になってしまいます。
また、競合がよりよいコンテンツを提供しているなら、あなたのコンテンツの質は「普通」になってしまう可能性もあります。
平均順位が10位以下になっているコンテンツから、流入が期待できるものを洗い出し改善していく努力も計画には必要です。
5: まとめ
コンテンツマーケティングは、これからも採用されていくことが増えると思われます。
しかし、本当に正しく戦略を練り、コンテンツを作成していける会社は一握りだと思います。
コンテンツマーケティングは、すぐに効果が出てくるものではありませんし、常にターゲットを意識しなくては成立しません。
「自分たちが儲かるように」だけを考えてコンテンツを作り誘導するなら、一時的な売上増は期待できるかもしれませんが、コンテンツマーケティングの目的でもある「安定した収益」は見込めないでしょう。
どんなことも同じですが、きちんと計画し進めることが大切です。
もし、あなたの会社にコンテンツマーケティングを導入しようと検討されているのなら、今回の内容を参考にして計画していただきたいと思います。