『コンテンツSEO対策』と『コンテンツマーケティング』の違いとは
- コンテンツSEOとコンテンツマーケティングを同じだと思っている人。
- そもそもSEOとは、コンテンツマーケティングだと思っている人。
セミナーや講座、書籍でも話の流れから「曖昧」に使われていることもあるようです。
この「曖昧」さが災いして、誰かと話をしたり、情報を読んだりしたときに「?」となり、話していることや書かれていることの意味が一致しないということもあるでしょう。
こういった言葉は、流行語みたいな部分もありますから、どんどんと定義が変化していくところもあります。
しかし、「そもそも、どういうことを指しているのか」という定義を、しっかり理解しておいた方が、あなたの思考に矛盾や混乱を引き起こすことが少なくなると思うのです。
そこで、「コンテンツSEO」と、現在少しずつですが浸透してきている「コンテンツマーケティング」の違いをお話したいと思います。
目次
1: コンテンツSEOとコンテンツマーケティングは別のもの
コンテンツSEOとコンテンツマーケティング。
よく似ていますよね。
両者は切っても切れない関係であることは確かです。
どちらがなくても成立しないのですが、ここが同じだと認識してしまうと、今後の販売戦略を考えるときに、小さな枠組みの中で思考することになりかねません。
後で詳しくお話していきますが、ひとことで表すとコンテンツSEOは、
コンテンツマーケティングを成功へ導く「ひとつの手段」
と言えます。
また、
コンテンツマーケティングを行う結果として、コンテンツSEOが効果を現す
という風にも言えます。
一番気をつけておかないといけないことは、
「コンテンツマーケティング=コンテンツSEO」と決めつけてしまうこと。
本来のコンテンツマーケティングは、様々な「コンテンツ」を使ってマーケティングが行えるはず。
しかし、決めつけてしまうことで自社サイトへブログやコンテンツ記事を投稿することだけが「コンテンツマーケティング=コンテンツSEO」だと思いこんでしまう。
これでは、もっと他のターゲット層へコンテンツを提供できたはずなのに、ネットを使っている一部のターゲットにしかマーケティングをしていないことになります。
でも、
実際に、こういう流れになってしまっているところも、かなり多いのではないかを思います。
これでは、もったいないですよね。
もっと興味を持ってもらえるお客様がいるのに、その人たちには届けられていないのですから。
それでは続けて、コンテンツSEOについてお話します。
2: コンテンツSEOとは
コンテンツSEOとは、検索結果の上位を狙うために行われる「SEO対策」の中のひとつの方法です。
コンテンツSEOの他に「キーワードSEO」という方法もありますが、現在検索上位を狙うには「コンテンツSEO」が必須だと言われています。
では、コンテンツSEOとは何かというと、
サイトの中で作る「コンテンツ(記事とか資料とかですね)」を価値あるものにし配信することで、外部からのリンクをもらい、その結果として訪問者を増やす。
そして検索結果の上位にランキングされるようにする。
「コンテンツSEO」とは、このようなSEOの取り組みのひとつですし、方法論を示す言葉です。
ちなみに今でも検索で上位を狙いたい「キーワード」を、内容の価値とは無関係にコンテンツへ詰め込んで配信することを、「コンテンツSEO」や「コンテンツマーケティング」と考えている人もいるようですが、これはますます逆効果になっていくことでしょう。
3: コンテンツマーケティングとは
それでは次に「コンテンツマーケティング」を見ていきます。
コンテンツマーケティングとは、このように表現できます。
消費者が知りたいことを、企業が消費者の状態に合わせて、適切な情報や価値を提供し、購買まで結びつけること
従来の「こんな機能があります」という広告ではなく、消費者の「やりたいこと」「知りたいこと」に結びつく商品やサービスを提供することと言えます。
そして肝心なことは「マーケティング」ですから、購買まで結びつけなければ意味がないということです。
4: コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの違い
それでは、それぞれの違いを比較して見ていきましょう。
4.1: 目的
■コンテンツSEO
- アクセス数のアップ
- 被リンクの獲得アップ
- 検索キーワードでの上位表示
■コンテンツマーケティング
- 売上のアップ
- 見込み客獲得のアップ
4.2: 具体的方法
■コンテンツSEO
ブログやホームページにコンテンツを作成し、SEO対策を行うことで、Googleなどの検索結果からの訪問数をアップさせる
■コンテンツマーケティング
消費者が興味(解決したいこと)を持つコンテンツを用意することで、認知・リピート・信頼を獲得し購買へつなげる
4.3: コンテンツとは何か
■コンテンツSEO
ブログやホームページに投稿された記事。
文字がメインであり、文字数を増やし情報量を多くし内容を充実させたもの。
■コンテンツマーケティング
- ネットで配信している文字が主体の記事
- 動画
- 小冊子
- PDFなどを使ったレポート
- DM
- セミナー
- ニュースレター
- メール
といった、興味をもっている消費者へ届けるものすべて
このように比較して見ていくと、それぞれの役割が見えてくると思います。
この比較結果から見ていくと「コンテンツSEO」は、「コンテンツマーケティング」の中の「ネットで配信している文字が主体の記事」に対して行う施策ということになります。
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5: コンテンツSEOとコンテンツマーケティングの成功定義
コンテンツSEOもコンテンツマーケティングも、最終的なゴールは企業活動ですから「売上を上げる」ことです。
しかし、それぞれの立場から見ると「成功」の定義が違ってきます。
この「成功」の定義がごちゃまぜになってしまうと、間違った成果を要求することになります。
また、成果を正しく評価できないまま「時間」と「お金」を浪費することにもつながりますから、ここはキチンと押さえていきたいところです。
5.1: コンテンツSEOの成功とは
先ほどの比較表の「目的」にもありましたが、コンテンツSEOの成功とは
「検索結果の上位に表示されること」
これが1番目です。
もう一つの成功は
「多くの人がクリックしてサイトへ訪問してくれること」
これが2番目です。
2番目の成功に関しては「あくまで確率」です。
検索上位に表示されると、目に止まる確率が増えるので、多くの訪問者が来るだろう、という可能性です。
この2点が「コンテンツSEO」の成功の定義です。
5.2: コンテンツマーケティングの成功とは
続いて「コンテンツマーケティング」の成功の定義とは何でしょうか。
これは、ひとことで言えますよね。
「コンテンツを提供した結果、売上を上げること」
これが成功の定義です。
ということは、コンテンツマーケティングの視点から見ると、検索上位に表示される必要はありません。
検索上位に表示させたいのは、お金を落としてもらえる確率が上がるからです。
検索結果が上位でなくても、他の方法でコンテンツへアクセスし、お金を落としてくださるなら、これは成功と言えます。
6: 結論!良質なコンテンツが先決
検索上位を狙うにしても、お金を落としてもらうにしても、コンテンツの内容が重要になっていることからは逃げられません。
少し昔なら、小手先のテクニックで逃げ切れたかもしれませんが、現在は小手先のテクニックが通じません。
価値のある良質なコンテンツを作り提供することが、長期的にみれば「正解の近道」になるということ。
コンテンツは資産とも言えますから、会社の土台を固めるつもりで長期的な計画を持ち、コンテンツを継続して届けることが重要になります。
7: まとめ
会社が最終的にほしいのは「売上」です。
そのための仕組みと戦略が「コンテンツマーケティング」であり、ネットからの訪問客を増やす施策のひとつが「コンテンツSEO」です。
どちらも似たような言葉ですが、今回お話した内容を覚えておいていただくことで、それぞれの「成功とは何か」がはっきりとしてきます。
コンテンツマーケティングに対して「検索上位の表示」を成果として求める人もいますが、それは非常に狭い視点ということになります。
せっかく新しいマーケティングを知ったのですから、狭い視点ではなく、もっと俯瞰した視点で思考し、まだあなたの商品やサービスが伝わっていない人へ、良質なコンテンツを届けてほしいのです。
そうすることで、売上も訪問数もアップする可能性が高まります。