オウンドメディアとは、何ですか?初心者のあなたへお話しします。
少しずつ耳にするようになった「オウンドメディア」という言葉。
- 「ブログに似ている」
- 「集客できる」
- 「ホームページとは違うの?」
いろいろなイメージがあると思いますが、今一つ良くわからない。
そんな方もいらっしゃるのではないか。
そう感じることがありましたので、今回は「オウンドメディア」についてお話したいと思います。
目次
1: オウンドメディアのメリット
『「オウンドメディア」っちゅうのん、教えてもろたんやけどイマイチようわからんな。
「オウンドメディア」始めたらPVも増えるし、広告出したら広告料も儲かるって言うてたけど、ブログとどう違うんやろ?』
『オウンドメディアは「あなたを専門家」にします!』
『あ~、久しぶりやな。いつも突然なところは変わらんな。』
『お聞きします。あなたは「専門家」になりたいですか?』
『そら、なれるんやったら、なりたいな。
けどな、専門家になろうと思うたら「お金」掛かるやん。
本書いて出したり、広告出しまくったりしてな。
ほら、売り出し中の歌手さんみたいにな。』
『オウンドメディアなら、可能です!
なんと、広告費もカットできます!』
『ちょっと、ちょっと、そら、話、うますぎやわ。』
『信じないんですか?』
『そらそうやろ。
広告打たへんのやったら、どうやって専門家やと思てもらうねんな。』
『それが、オウンドメディアのパワー!
安心してください。
世の中には「おいしい話」がいっぱいあるんですから。』
「オウンドメディア」のメリットは、広告費をカットしながら顧客を生み出し、同時に「専門家」としてのブランディングを行うことができることです。
オウンドメディアには、あなたにしか作れない「コンテンツ」をドンドンとサイトへ投稿していくことで、顧客の悩みや問題を解決する「コンテンツ資産」を貯めることができるのです。
この資産は「一度使ったら終わり」というものではありません。
反対に一度投稿すると、過去の投稿であっても関係なくGoogleから検索されたり、SNS経由で読まれ続けることになります。
広告を使っていると、広告が出ている間はGoogleからの検索などを経由して顧客が生み出されますが、一旦広告を止めると同時に顧客が生み出されなくなります。
しかし、オウンドメディアなら、過去の投稿でも関係ありませんので、いつも顧客を生み出すことができるのです。
そして、あなたの専門性を活かした投稿を繰り返すことで、顧客はあなたを「専門家」として認知し始めます。
顧客の悩みや問題を解決できることを投稿すればするほど、あなたは「私たちのことを良くわかっている」専門家として信用されるのです。
もっとおいしいこともあります。
それは、繰り返しあなたの専門家としての投稿を読みにくると、その中から「あなたのファン」が登場します。
一度「ファン」になった相手は、価格競争には反応しにくくなります。
『あなただから買いたい。』
こうなれば、他社と比較されることも減りますし、買ってもらいやすくなります。
メリットとして考えていなくても、驚くことが起こるときもあります。
それは、オウンドメディアは新聞の折り込みチラシではありません。
ネット上で見られるものです。
ということは、あなたの専門家としての投稿は、日本中から見られているということになります。
今までの自分の商圏とは遠く離れたところから、問い合わせがあるかもしれません。
今まで取引がなかったような規模の会社から問い合わせがあるかもしれません。
あなたの商圏がグンと拡大する可能を秘めているのも、オウンドメディアのメリットと言えるでしょう。
『ちょっ、コレ、スゴイな。
これ広告費カットしてできるん?』
『そうなんです。これが情報を提供する凄さです。
もう一度、メリットをまとめるとこうなります。
- 広告費カット
- 専門家としてのブランディング
- あなたの熱狂的なファンを作る
- 取引先の拡大
』
『あんた、ホンマによう知ってんな?
サーファーやめて、ネット使こて仕事したらええのに。』
『・・・サーフィンは趣味で、マーケターですが。。』
『へっ?そうやったんか。(暇人のサーファーやと思ってたわ)』
2: オウンドメディアが注目されている理由
オウンドメディアのメリットを紹介しました。
従来なら多額の広告費を使わないと手に入らなかったような、
- 専門家という地位や権威
- ファン化
- 取引の拡大
こういったことが実現できるのは驚きでもあります。
次に「オウンデメディア」とは何なのか。注目されている理由は何なのかをお話していきます。
2.1: オウンドメディアとは
オウンドメディアとは英語で書くと「Owned Media」。
Owned(自分)が所有するメディアという意味です。
ですから、オウンドメディアとは次のようなものが含まれます。
- ホームページ
- ブログ
- ツイッターアカウント
- ウェブマガジン
これらを「オウンドメディア」と呼んでいます。
オウンドメディアはSNSの普及に合わせて発達し、ビジネスにも活用されるようになりました。
当初はSNSからの顧客獲得を考えていたのですが、それだけでは成果につながりにくいこともわかり始めました。
そこで、SNSや検索結果も併せて顧客獲得を行うための手法として「オウンドメディア」が登場したと言われています。
オウンドメディアに関連して存在するのが
- ペイドメディア
- アーンドメディア
と呼ばれるメディアです。
ペイドメディアは、PPC広告などのメディアを指します。
アーンドメディアは、SNSなどの口コミ系メディアを指します。
オウンドメディア、ペイドメディア、アーンドメディアの3メディアを連携させ使うことで、企業中心の広告(ペイドメディア)、今の時代のSNS(アーンドメディア)から、自社のメディア(オウンドメディア)へ誘導することが大事だという考え方です。
オウンドメディアは、ペイドメディア、アーンドメディア、ファンなどの「ハブ」として存在しているイメージ。
これからのネットでは、企業紹介のホームページよりも、オウンドメディアが企業を表す中心的な位置づけになっていくことでしょう。
2.2: 注目されている理由
オウンドメディアについては、イメージしていただけたでしょうか。
ここでは、現在オウンドメディアが注目されている理由をお話します。
2.2.1: 消費者が広告を見ない
これが理由のひとつです。
現在の消費者は「広告を無視」する術を身につけています。
特にインターネットに出てくる広告は「無視する」と決めている人もいるくらいです。
また最近のパソコン用ブラウザやスマートフォンには「広告ブロック」機能が搭載されたものもありますから、ますます消費者へ広告が届きにくくなっています。
そこで、消費者が見てくれるものを提供する必要が出てきました。
その答えが「オウンドメディア」です。
従来の広告に変わって、消費者を引きつけファン化するための手法として注目されています。
2.2.2: 検索されたときに上位を狙える
現在、ネットからの集客を考えると、検索されたときに上位へ表示される方が有利だということは誰もが理解していることですね。
しかし、上位を狙うためには良質な情報を用意しないと、Googleは上位への評価をしてくれません。
そこで、オウンドメディアが注目されています。
オウンドメディアなら、専門家の良質な情報を投稿していきますから、Googleの評価が上がりやすい。
従来の「ブラックな手法」で検索上位を狙っていても、Googleのサービス強化が行われたら一巻の終わり。
Googleのサービス強化が突然行われても、ビクともしないための手法としてオウンドメディアは注目されています。
2.2.3: 口コミさせやすい
検索上位を狙うことと似ています。
SNSを活用した「口コミ」は、良質な情報であればあるほど拡散されやすくなります。
オウンドメディアを使うことで「口コミ」が増え、拡散され、外部からのリンクが増えます。
こうなると、結果的に検索上位へ表示されますから、自社のサイトへ訪問してくれる消費者が増えることになります。
3: オウンドメディアを構築する手順
『何となくわかってきたで、オウンドメディア。』
『今やっているブログの延長として、もっと専門的な記事を投稿したり、フェイスブックやツイッターと連携させると、オウンドメディアになります。』
『そやな、もっと専門的にするんなら、ブログとは別に作った方がええんかな?』
『ビジネスにもよりますし、今までのブログにもよりますね。
でも、今回はもっと「専門家」を目指すのなら、オウンドメディアのサイトとして作ってみましょうか。』
『ブログは自分のことも書くからな。』
『それではオウンドメディアを構築する手順をお話します。』
(1)ゴールの設定から始める
どんな情報を投稿するか。
それよりも大事なことがあります。
まず、オウンドメディアを作る目標、ゴールを設定しましょう。
- 専門家になりたい
- 自社のブランドを上げたい
- 集客向上
- ファン化推進
などなど、オウンドメディアで得たいことを決める必要があります。
ここがボヤっとしていると、思っているような成果にたどり着きにくくなります。
どのゴールも、裏側では「ゆる~く」繋がってはいますが、「何でもやる」よりも「これがゴール」とした方が成果を確認しやすいですし、やることが明確になってきます。
ブログも同じですね。
「誰(ターゲット)」が決まらないと具体的に動けません。
ここが決まらないまま行動すると、価値のある情報を提供することができません。
「誰」が決まると、悩みや問題が見えてきますから、より価値の高い情報を提供することが実現できます。
「誰」に「どんな」情報を提供するのかを決めます。
例えば、
- 初心者向けの情報を発信する
- 業界のまとめ系情報を発信する
- 具体的な手順や実践方法を発信する
- お悩み解決情報を発信する
- レビュー情報を発信する
などなど。
どのような方向性にしていくのか、最初に決めておきたいですね。
「人は見た目が9割」とも言われますが、オウンドメディアも同じです。
初めて訪問した人は、サイトのイメージを覚えます。
また、ドメイン名も意外と見られています。
特にドメイン名(URL)は、オウンドメディアを始めると、途中で変更することは簡単ではありません。
慌てて適当に「エイヤッ!」で決めないようにしてください。
ドメイン名を見ただけで、何の専門なのかがわかるとベターです。
続いて、デザインです。
「誰」と「ジャンル」をイメージできるデザインや色を考えます。
これはオウンドメディアの「テイスト」を訪問者へ印象づけるところですから、ある程度の方向性を出しておきたいですね。
あなたの好みではなく、訪問者が受ける印象を視点にしてください。
4: オウンドメディアを運営する手順
『わかってきたで~!ブログ、作ったときと似てるな。』
『そうです。あなたの改善前のブログではダメですけど、改善後のブログに似ています。
(そろそろブログで集客できても・・・。8割の人が実践しない基本中の基本とは)』
『またハッキリ言わはるは、この人。まぁ、しゃーないけどな。
今の説明でオウンドメディアを作ったら、普段のブログみたいに投稿していったらええんやろ?』
『そこ、ポイントです。
それでは、運営方法を説明します。』
オウンドメディアを立ち上げたところでは、誰もあなたのオウンドメディアを知りません。
残酷ですが、認知度ゼロです。
Googleから検索されて訪問者が増えるのを待っていても、最初の2週間~1ヶ月は何も変化が起こらない可能性が高いです。
3カ月間変化が起こらないこともあります。
そこで、立ち上げ期にやることがあります。
まずは「知ってもらう」ことが肝心です。
ということで、PR活動を行います。
- すでにブログや会社のホームページがあれば「はじめました」と掲載
- メールの署名に「はじめました」と記載
- SNSで告知する
1度、2度やったくらいでは反応が見えてこないかもしれませんが、地道なPR活動を続けることで、訪問数が数字となって現れてきます。
認知度が上がる。検索からも訪問される。
こうなってくると、どんなキーワードで訪問されているのかを調べる時期です。
訪問している人の「ほしい」に一致した情報が提供できているか。
自分たちが思ってもみないことに反応していないか。
同時に、SNSからの訪問を増やしていきたい時期でもあります。
そのためには、口コミされやすい記事を投稿することが重要ですから、記事の作成にエネルギーを使うことになります。
最初の2~3週間は続けて記事を投稿していたのに、パタッと投稿がなくなって、そのまま放置されている。
こんなオウンドメディアを見かけます。
最低でも1週間に1本は、良質な記事を投稿したいところですし、投稿数を増やすなら社内の人員のスケジュールを把握することも必要。
一瞬だけやって放っておくものではありませんから、中長期的な計画が必要になってきます。
投稿記事を
- 社内で全て作るのか
- 外部にも頼むのか
社内で作るなら
- 人のリソースは大丈夫なのか
- どうやって投稿内容のテーマを決める管理をするのか
- 記事を書くスケジュールは、どうするのか
こういった計画を立てる必要があります。
また、外部に頼むのなら
- どこに頼むのか
- 費用はどれくらいか
- 納期はどれくらいなのか
などなど。
外部に頼む場合には、「どこに頼む」ということが大きな課題になるでしょう。
そして、どちらも共通しているのが、
- 投稿数が増えた場合の作業時間は、どれくらい上昇するのか
- 使える費用はどれくらいまであるのか
- トータルに管理するのは「誰」なのか
このようなことを「曖昧」にしたまま始めると、先ほど出てきたように「放置」されたままのオウンドメディアが出来上がってしまいます。
せっかく作ったのに、投稿が止まったまま。
最初のころは良い内容だったのに、誰にも見られないまま。
これでは大変もったいないですから、無理のないスケジュールを引いて運用することが大切です。
『そらそやな。
ブログと同じように投稿せんとアカンからな。』
『投稿が続けられると、ほとんどの場合は訪問者が増えるのです。
でも、最初に無理のないスケジュールを考えないことで、途中から投稿が止まり、そのまま・・・。
1週間に1本でもいいですから、投稿してください。。。』
『なんや、涙ぐんで。』
『だって、放置されたオウンドメディアって、お金掛かってるんですよ。
放置するんだったら、最初から僕にお金を渡してくれればいいのに。』
『で、渡してもろたら、どうすんねん。』
『んっ!?
全部集めて車、買いに行きます。
ボードがね、きちんと入るワゴンタイプです!
このほうが、お金と愛の有効活用ですよ。』
5: オウンドメディアを今すぐ見てみよう
『あんたがワゴンタイプの車が欲しいことは、よ~わかった。
そこでや。
あんたにお金を渡さんでエエように、オウンドメディアで参考になるところ教えてえな。』
『渡してもらっても構いませんよ。全く困りませんから。』
『ちゃうちゅうねん。参考になるとこ。』
『わかりました。渡してもらえないのは残念ですけど。』
日本のオウンドメディアを参考にしたい場合、探しやすいのがココ。
業種別に整理されているので、自分の業種に近いところを見ることができます。
また、全く違う業種を見て、自分の業種に置き換えたときに、予想しないような閃きが出てくることがあります。
パラパラと見ていきながら、自分のオウンドメディアのイメージを膨らませるときに活用するのがおすすめです。
6: オウンドメディアは自社で作る?外注する?
『これ、どっちがお得なん?』
『はっきり言います。ケース・バイ・ケースです。
特にどちらが「お得」ということはありません。
費用対効果から考えるとわかりやすいと思います。』
ただし、外注する場合には、次のような注意点があります。
『オウンドメディアから問い合わせへつながっているか』
この点に注意する必要があります。
確かにオウンドメディアで「売り込み」は行わないことが多いですが、訪問者ばかり増えても「問い合わせ」につながらないと「売上」に変換できません。
「問い合わせ」につながる記事が不足していることもありますから、外注する場合は、この点を意識しておく必要があります。
7: まとめ
オウンドメディアについて、「今一つ」から一歩抜け出していただけたでしょうか。
オウンドメディアというと何か「特別」な気もしますが、ブログを発展させて専門性をアップさせたもの。
そんな認識でも中小企業の場合は良いのかもしれません。
今回お話させていただいた中で、オウンドメディアにとってもっとも重要なことは
『問い合わせへつなげる』
ということです。
この点を忘れずにオウンドメディアをイメージし、考え、構築・運用を行うことが大切です。
ただ情報を発信するだけでは、会社としては意味がありません。
オウンドメディアは、激しい売り込みをするところではありませんが、利益を生み出さないのであれば価値はゼロです。
「PVが増えた」「検索上位になった」も大切ですし、純粋にうれしいことなのでOKですが、その先にある「問い合わせ」へ導くことを忘れないでほしいなと、SONIDOは常々考えてクライアント様に提案させていただいています。
今後、オウンドメディアは様々な業種で乱立することは間違いありません。
今はまだ参入していない業種にも増えてくることでしょう。
だからと言って「乱立するなら必要がない」と諦めるものでもありません。
「あって当然」という流れになる可能性が高いものです。
だから自分のビジネスなら、どんなオウンドメディアが構築できそうか、今すぐカフェに移動して一人で考えてみてください。
考えてみて、あなたのライバル達がオウンドメディアを運営していないのなら、一歩でも半歩でも構いません。
先に始めた方が勝つ見込みが高いです。
ぜひ、オウンドメディアを構築して集客アップ、売上アップを実感してください。