セールスコピーとは?目的と書き方のポイントを解説!
マーケティングを学んでおられる方ですと、一度は目にすることがある「セールスコピー」という言葉。
言葉は知っているけれど、具体的にどういうものなのかわからない。チャレンジしてみたけれど上手くできない。最近知ったのでとても興味がある。
それぞれに悩ましいこと、知りたいことがあると思います。
そこで今回は「セールスコピーとはどういうものなのか」ということから、目的や書き方まで基本的なことをお話します。
セールスコピーは「基本的なこと」がとても大切です。うわべだけ掬い取って書いてみても、残念ながら上手くはいきません。セールスコピーで上手くいくためには、うわべの技術や手法にフォーカスするのではなく、あくまでも「基本的なこと」へフォーカスする必要があります。
目次
1: セールスコピーとは
セールスコピーとは何か?
既にご存じの方もいらっしゃるかと思いますが、ウェブ上でのコンテンツという性格上、最近初めて知ったという人もいらっしゃいますので、まずはセールスコピーについての説明から進めていきます。
セールスコピーとは、「セールス」「コピー」2つの単語から成立している言葉です。
この単語から既にイメージ出来ている人もいらっしゃると思いますが、セールスコピーとは
「売るための文章」
このように定義できますし、解釈する必要があります。
間違えても
- PV数をアップさせるもの
- 「いいね」されるもの
- フォロワーを増やすもの
このようなものではありません。あくまで「セールス」へ繋げるための文章だということを忘れないようにしてください。
最近では変化してきていますが、過去を振り返ってみると、セールスコピーは「DM(ダイレクトメール)」で使われてきました。
DM以外ですと、FAXを使ったDMでも使われていますし、通信販売を利用した人へ新商品の紹介などで「ご案内」として封書が届くケースもありますが、あれもセールスコピーの使われ方です。
とにかく、潔いくらい「セールス」へ繋げるための文章ですので、それ以外は考えなくても構いません。
そのためセールスコピーは「買うか買わないか」、または「成功するか失敗するか」。二者択一の状態を作り出すものでもあります。
曖昧な結果は一切望んでいません。
2: セールスコピーライティング
セールスコピーライティングに興味を持つと「ややこしいな」と感じることがあります。
(1)イメージコピーとセールスコピー
セールスコピーを学ぶと必ず出会うのが「イメージコピー」です。
どのように違うのか、覚えておく必要があります。
[1]イメージコピー
イメージコピーとは、雑誌の表紙やTVCM、駅構内のポスターなどで目にする
「ちょっと気が利いて面白く、しかも、おしゃれに感じられる」
いわゆる「キャッチコピー」です。
イメージコピーはキャッチコピーでもありますので、このコピーでセールスしようとは考えていません。セールスすることよりも、企業や商品のイメージを伝えたり、ブランド力を高めたりすることを目指しています。
ここ大事です。イメージコピーでは売らなくてもいいのです。
極端に言うと、カッコイイ、カワイイ、面白い、これらがあればOKです。深く考えさせる必要はなく、どちらかというと「驚き」を与えることに軸足が乗っています。
[2]セールスコピー
先ほどもお話しましたが「セールス」に軸足が乗っています。
セールスコピーは読まれた後、すぐに「購入」への行動を起こしてもらわなくてはいけません。
かっこいいな、かわいいな、面白いな、で終わってはいけません。これでは失敗です。
イメージコピーとセールスコピーは似たところもありますが、得たい結果が違います。そして、セールスコピーの方が結果にシビアであることは間違いありません。
だって、イメージコピーを見た人の中で、何人がイメージコピーの影響で購入まで進んだのか計測することはできません。しかし、セールスコピーは文章を選別した人へ向けて送付していますので購入まで進んだのかどうか申し込み結果をみれば一目瞭然。
この違い、大きいですね。
(2)マーケティングで使うのはどっち?
マーケティングで使うのなら、どちらのコピーが良いのか考えてみてください。
もし、「渋谷ジャック」のような、大金を使ったアピールをマーケティングの中に含めているのなら「イメージコピー」を選ぶことになります。
反対に、マーケティングでは「セールス」という結果にフォーカスしているのなら「セールスコピー」を選ぶのが正解です。
このように、マーケティングの内容やタイミングによって選ぶコピーは変わってきます。
いつでも「イメージコピー」が最強!「セールスコピーが最強!」ということはありません。カスタマーとの関係性構築を行う上で、今はどのタイミングなのかを把握し選ぶようにしなくてはいけません。
3: セールスコピーを書く目的
セールスコピーを書く目的についてお話します。
(1)欲求を知ってもらう
セールスコピーでは、手に取っていただいた読み手に、自分が感じている欲求、または、まだ自分では感じていない欲求を知ってもらう必要があります。
というのも、人は自分の満たされない欲求に対してしか、行動を起こそうとはしないからです。
いくら「他人のために」と言っていても、人は自分の為にしか素早く行動できません。そして、誰もが同じですが「自分が大好き」な生き物です。
(2)解決できることを知ってもらう
未だ解決できていない欲求は、あなたの商品やサービスを使うことで解決できることを知ってもらいます。
いくら欲求を知ってもらったとしても、あなたの商品やサービスで解決できないのならセールスコピーを書く目的から外れています。
(3)購入してもらう
セールスコピーを書く目的は「購入してもらう」ことです。
ここで言う「購入」とは、業種によっては少し違っていることもあります。例えば、
- 問い合わせ
- 相談
- 商談
- サンプル申し込み
こういうケースもあります。
(4)明るい未来をイメージしてもらう
最後に忘れやすい目的があります。それは「明るい未来のイメージ」知ってもらうことです。
あなたの商品やサービスを使うことで、これまで解決の難しかった欲求が満たされれば、これからの未来はどんな暮らしが待っているのかを知ってもらうのも目的です。
4: セールスコピーの書き方
セールスコピーの書き方を見ていきます。
(1)読み手を決める
セールスする相手(読み手)を決めましょう。
- 多くの人
- いろいろな人
- みなさんへ
こういう範囲の広い読み手に向けて書くのは大変難しいです。もっと絞り込んでください。
絞り込むことに不安を覚える人もいますが、いくつかのグループに絞り込み、それぞれのグループ向けにセールスコピーを書けば問題は解決します。
1つのセールスコピーで、全ての多くの人へアプローチして購入という成果を導き出すのは至難の業です。小さな集団へ1つのセールスコピーを投入するように考えてください。
(2)問題を探す
読み手が決まれば、どのような問題(悩みや不安)を持っているのか探します。
身近に読み手となる人がいれば直接聞いてもいいです。インターネットを使って調査してもいいです。
街ブラしながら、聞き耳を立てて情報収集してもいいです。
やってはいけないのは、自分の思い込みだけで進むことです。
(3)問題を話す
問題まで探せれば、ここからセールスコピーを書き始めます。
まず、セールスコピーでは読み手の問題を話します。そして、あなたは必ず共感しなくてはいけません。
「○○でお困りではありませんか?」
と問題を話した後は、あなたが
「私も○○という問題に困り果てていました」
というように共感してください。
(4)解決できることを知らせる
問題の次は、その問題が解決できることを知らせます。また、解決することで、「こんな明るい未来が手に入った」という事実を伝えてください。
手元に「お客様の声」や「レビュー」があるのなら、書いておきましょう。第三者からの「明るい未来の話」は信頼性が高く効果的です。
(5)解決方法を伝える
いよいよ解決方法を伝えます。具体的には、あなたが提供している商品やサービスの紹介を行います。
ここで可能なら、権威性や専門性なども強調しましょう。「○○賞受賞」「○○機関での調査結果」「○○教授も推薦」など。
権威性や専門性を謳うことで安心感が得られます。また、権威性や専門性を提示することで、読み手は購入の言い訳を得られます。
「○○という会社の調査結果で良いと書いてあったから購入したんだ」
この言い訳ができるかどうかは大切です。だって親族や知人から「どうしてそんなもの買ったの?」と言われたとき、自分の責任ではないと主張できますから。
読み手に、逃げ道を用意しておきましょう。
(6)限定性や緊急性
最後に限定性や緊急性(限定○○個、あと○○日のみ、など)を書きます。
「いつでも買える」「いつでも連絡できる」「いつでも申し込める」
というのは便利ですが、セールスへ結びつきにくい条件です。
人は期限が決まっていないと行動しません。
(7)行動へ背中を押す
最後に背中を軽く押すセールストークを書きます。
「○○人の方が体験して効果を実感しています。あなたも今すぐはじめてみませんか?」
このようなトークでもかまいません。
人は最後のボタンをクリックするとき悩みます。そのため誰かが背中をポンと押してあげないといけません。
5: まとめ
セールスコピーとは「売る」ことにフォーカスした文章です。そのため、イメージコピーとは役割が違います。
僕たちがマーケティングで使う場合、ほとんどはセールスコピーです。理由はイメージコピーを使っても「売上」に繋がりにくいためです。
イメージコピーは大手企業に任せておけば良いとも思っています。イメージコピーは費用も増加します。そして、イメージコピーを作っているところの本当の目的は、年間を通した広告賞を受賞することだったりします。
イメージコピーで売れる、集まる、知られることを目指してはいますが、それよりもクリエイターが広告という作品で賞を受けることが先になっていると最近感じています。
あなたは自社のイメージコピーを使った広告が「広告賞」を獲得してくれるのと、セールスコピーで売上が向上するのとどちらが嬉しいでしょうか?
僕は後者を望んでいます。