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プロダクトアウトとマーケットイン~意味と違いを説明

 
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ウェブだけに限らず、マーケティングを知ると必ず出てくるのが次の2つの話。

 

  • プロダクトアウト
  • マーケットイン

 

マーケティングを実際に行った経験が少ない、または、ほとんどない頭でっかちなマーケターやコンサルタントに限って

 

「今の時代はマーケットインしかあり得ません!」

 

というものです。確かに時代の流れやニーズを見ると、モノからコトへと変化していますからマーケットインが正義で、プロダクトアウトは古くて使い物にならないと言いたくなるのはわかります。

 

しかし、本当にそういう考え方で良いのでしょうか?

 

そこで今回は、どちらかを正義にし、もうひとつを古くて役立たずのように判断してしまいがちな「プロダクトアウト」と「マーケットイン」について説明していきます。

 

1: プロダクトアウトとは

プロダクトアウトとはどういった特性のものでしょうか。まずは基本的な部分から見ていきたいと思います。

(1)プロダクトアウトの概略

一般的にプロダクトアウトとは、次のように定義されています。

 

  • 会社(企業)の方針で作りたいものを展開する
  • 会社(企業)が作れるものを展開する

 

先に商品やサービスである「プロダクト」を立ち上げて作り、作ってから「どう売っていくのか」を考える方法です。

 

「良い製品やサービスなら、売れるだろう」という考え方です。

 

この方法、最近では古くて時代に合っていないと言われています。しかし、プロダクトアウトにもメリットがあります。

(2)プロダクトアウトのメリット

企業が高い技術やアイデアを持っていれば、市場において唯一無為の商品やサービスを作れますから、競合他社はマネできないため市場を独占することができます。

 

また、他社では作れないものを販売するということは、コアなファンを獲得することにもつながります。すると、現在ではSNSを使うことでコアなファンが拡散してくれ、意外なタイミングで大ヒットすることもあります。

 

さらに、企業がすでに持っている技術や人材をフル活用できますので、コスト削減を行いながら最大の利益を出すことも可能です。

(3)プロダクトアウトのデメリット

メリットがあるということは、デメリットもあります。

 

プロダクトアウトのデメリットは、「作ってみたけれど売れなかった」ということがあることでしょう。

 

売れない場合は、何とかして売れるようにプロモーションに力とお金を出す必要も出てきます。

ここまでお話しすると頭に浮かんでいる人がいるかもしれませんが、アップルはプロダクトアウトと言えます。

 

めちゃくちゃ人気が出て売れる「iPhone」もあれば、過去には全く売れなかったデスクトップPCもあります。iMacはオシャレさと独創的なデザインで大ヒットしました。

 

当たりハズレが大きく出てしまうのは、プロダクトアウトの特徴と言えます。

 

2: マーケットインとは

つづいてマーケットインを見てみましょう。

(1)マーケットインの概略

プロダクトアウトと反対のことを行います。

マーケットインでは、市場(顧客)の意見やニーズを調べ、その内容を商品やサービスの開発で活用します。

 

モノからコトへ変化した現在にマーケットインがマッチしていると言われる所以です。

(2)マーケットインのメリット

マーケットインのメリットで最も大きいのは、市場のニーズを調査しているため、大きくハズレを作ってしまう可能性が低いことです。

 

また、市場のニーズを踏まえることで、企業への好意的な行動も期待できますので、ファン獲得にも役立ちます。

(3)マーケットインのデメリット

デメリットの一番目は、市場に似た商品やサービスが蔓延していることです。市場のニーズを汲み取って開発すると、どうしても似たり寄ったりになってしまいます。

 

最近の国産自動車や国産オートバイなどは、中途半端にマーケットインを使っているため、どこも特徴の無い同じような車になっている気がします。

 

T社がSUVを販売すれば、H社も販売する。B社がアドベンチャーを発売すれば、D社も発売する。

 

個性が感じられなくなっている理由かもしれません。

 

2つ目は、市場ニーズを汲み取っているにも関わらず「売れない」ことがあります。これは市場ニーズを調査したときの意見が「本心」ではなかったときに起こりやすくなります。

 

誰もが同じですが、何かの回答を求められた時、本心ではなく「相手が望む」答えを察知して言ってしまうものです。

 

調査スキルによっては、プロダクトアウトよりも間違った商品やサービスが出来上がる。こういうこともあります。

 

3: 時代に合っているのはどっち?

大変有名なコンサルタントさん。若手のマーケターさん。大手IT企業に勤めていた方。

 

こういう方の意見を見聞きしていると、8割くらいは「マーケットインを行うべきである」とおっしゃいます。

 

しかし、これは本当なのでしょうか?プロダクトアウトは悪で売れないのでしょうか?もし、それが本当ならアップルはどうしてGAFAに入っているのでしょうか?S&P500の上位10に入っているのでしょうか?

 

テスラも同じです。今でこそ「脱炭素」が叫ばれていますからEV車に注目が集まっていますが、テスラが創業したとき、そこまで注目されていませんでした。単に「スポーツカーで電気自動車ってめずらしい」「速い電気自動車なんだな」くらい。注目したのは一部の投資家だけですね。

 

日本企業ならSONYがプロダクトアウトで上手くやっている会社でしょう。デジカメ市場ですと、FUJIFILMも市場ニーズより自分たちの好みのカメラを作っていますし、シグマなどはアップルと同じように、自分たちの美意識を最優先している印象が強いです。

 

「時代に合っているのは?」というミクロな視点ならマーケットインが正解になるのでしょう。しかし、もう少し広く物事を見るなら、どちらかを選ぶことはナンセンスだと僕は思います。

 

4: 本質は何かを理解しよう

プロダクトアウトとマーケットイン。水と油のように言われます。また、新しい方法と古い方法と言われることもあります。

 

しかし、こういう考え方はマーケティングという大きな視野で考えると、本質を見誤っているのではないでしょうか。

(1)根底にあるのはコレ!

どちらも根底にあるのは「ユーザーニーズ」です。

 

ただし、ユーザーニーズの捉え方が、それぞれ違っているのです。

 

プロダクトアウトのユーザーニーズは、潜在顧客のニーズです。そのため市場に顕在化していないため、企業はこれまでの経験や実績、市場調査を元に、自分たちが考える商品やサービスを作ることになります。

 

マーケットインのユーザーニーズは、顕在顧客のニーズです。すでに市場に溢れている「これが欲しい」を汲み取り、顧客へ満足してもらうための商品やサービスを作ります。

 

結局のところ、どちらが良いか悪いかということではなく、自社の商品やサービスが

 

  • 潜在顧客
  • 顕在顧客

 

どちらに向けてのものなのかで決まります。

(2)重要なのは「選ばれる」こと

プロダクトアウト、マーケットイン。どちらにも重要なのは「選ばれる」ことです。

 

いくら市場の欲しいものを聞いて作っても、選ばれないなら意味はありません。他社ではなく自社の商品やサービスを選んでもらうため、違いをどこに見出すか。この違いを作るために、自社に合っている方法を選びましょう。

 

5: 商品やサービスの方向性を決める手段として活用

プロダクトアウトとマーケットインは、自社商品やサービスの強みを追求するために、方向性を決める手段として活用するのがおすすめです。

 

どちらかだけを選ぶというのではなく、

 

  • どのようなターゲットへ
  • どのような悩みや不安を解決でき
  • どのような強みをもっているのか

 

これらを満たすために、相応しいのはどちらかを考えることが大切ではないでしょうか。

 

6: まとめ

プロダクトアウトとマーケットインの話しが出てくると、二元論に発展しやすくなります。しかし、今回お話しましたように、どちらが優れているのかではなく、自社のターゲットや強みから考えることが大切です。

 

プロダクトアウトは古いからダメ。マーケットインが今の流れだから採用する。こういうのはおすすめできません。

 

どちらにもメリットデメリットがあることを理解し、自社商品やサービスに相応しい方法を柔軟に活用していきましょう。

 

 

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