「新規のお客様は獲得できているのに、リピートにつながらない」
「以前は頼んでくれていたお客様から、最近連絡がない」
このように感じたことはないでしょうか。
顧客離れは、気づいたときにはすでに進んでしまっていることが多い問題です。
この記事では、顧客離れが起こる原因を整理し、それぞれにどう対策すればいいのかを解説します。
顧客離れとは
顧客離れとは、これまで商品やサービスを利用していたお客様が、利用をやめたり、他社へ乗り換えたりすることです。「客離れ」や「顧客流出」と呼ばれることもあります。
ただし、しばらく依頼がないからといって、必ずしも顧客離れが起きているとは限りません。
外壁塗装、住宅リフォーム、墓石など、次の依頼まで数年から十数年空く業種もあります。このような業種では、「今すぐリピートしてもらうこと」よりも、次に必要になったときに思い出してもらえる関係を維持することの方が重要です。
顧客離れを考えるときは、次の3つを分けて考える必要があります。
- 単に利用するタイミングではないだけなのか
- 自社の存在を忘れているのか
- 不満があり、他社へ移ったのか
この記事では、この3つを含めた6つの原因と、それぞれの対策を見ていきます。
顧客離れが起こる6つの原因と対策
どうして2回目の依頼が発生しないのか。どうして以前のお客様からの連絡が減っているのか。
原因に合わない対策をいくら打っても、成果にはつながりません。
原因ごとに、対策までまとめて見ていきます。
| 原因 | 内容 |
|---|---|
| 会社の存在を忘れている | 単純に会社のことを思い出せない |
| 利用するタイミングではない | 他に気になることができた、緊急性がない |
| 期待した結果を得られなかった | 提供内容がお客様の期待とずれていた |
| 対応やアフターフォローへの不満 | 「大事にされていない」と感じた |
| 他社との違いが分からなくなった | 競合との差が伝わっていなかった |
| 新しい提案や情報が届いていない | 接点はあるが、内容が毎回同じになっている |

1.会社の存在を忘れている
顧客離れの原因として見落とされやすいのが、「会社の存在を思い出してもらえない」ことです。
自分たちが考えているほど、お客様はこちらのことを覚えていません。
世の中には同じようなサービスを提供している競合が多くあり、特定の会社をしっかり覚えていることの方が珍しいのです。
実際には、不満があって離れたのではなく、必要になったときに会社名を思い出せなかったというケースも少なくありません。
以前リフォームや外壁塗装を依頼した会社があったとしても、次に工事が必要になるまで数年から十数年空くこともあり、その間に連絡を取り合っていなければ、いざというときに思い出してもらえない可能性が高くなります。
対策
忘れられないためには、継続した関係づくりが必要です。一定期間ごとに、自社の存在を思い出してもらう接点を作ります。工事完了後の点検案内、季節ごとの挨拶、施工事例の紹介など、売り込みを目的としない連絡が効果的です。
2.利用するタイミングではない
最近まで優先順位が高かったことでも、他に気になることができれば、自然と優先順位は下がります。
特に「お金」が関係するサービスであれば、緊急性の高いものから使われていくのが自然です。
ここで「どうしようもない」と諦めてしまうと、対策が止まってしまいます。
実際には、優先順位が下がっている間も接点を保っておけば、再び必要になったタイミングで思い出してもらいやすくなります。
たとえば外壁塗装であれば、工事直後は優先順位が最も低くなりますが、5年後、10年後には再びメンテナンスの必要性が高まります。
その間、何も接点がなければ「そういえば、あの会社は今もやっているだろうか」と不安に思われることもあります。
対策
優先順位が下がっている間も、接点を絶やさないことが唯一の対策です。定期的なメンテナンス情報や点検案内を送り続けることで、優先順位が戻ったタイミングで真っ先に選ばれる存在になれます。
3.期待した結果を得られなかった
顧客離れの原因の中でも、特に重い問題です。
お客様は対価を払うことで、自分にとってメリットがあると期待しています。その期待が満たされないと分かれば、離れていくのは自然なことです。
対策
お客様の声を丁寧に聞き、求められていることを理解し、サービス内容の改善に反映します。契約時の期待と、実際の提供内容にズレがなかったかを振り返ることも重要です。
4.対応やアフターフォローへの不満
お客様は、サービスを受け取るためだけに会社を選んでいるわけではありません。
どのような対応をされるかも見ています。「大事にされている」と感じられれば顧客離れは起こりにくくなり、逆に「大事にされていない」と感じれば、離れていく理由になります。
これは対面でも、ホームページやメールでのやり取りでも同じです。
対策
お客様が何を求めているかを、お客様目線で考え直します。自分自身が別のサービスを利用したときに、どんな対応が嬉しかったか、逆にどんな対応で離れたくなったかを思い出すと、見直しの手がかりになります。
5.他社との違いが分からなくなった
お客様が他社へ乗り換えたとしても、「競合の方が良かった」で終わらせてはいけません。
価格、対応の速さ、説明の分かりやすさ、保証、担当者との相性など、乗り換えの背景には何らかの理由があります。重要なのは、他社の真似をすることではなく、自社のどこに不安や不満があったのかを確認することです。
対策
乗り換えられた場合は、競合のサービスをそのまま真似するのではなく、なぜお客様が他社を選んだのかを確認します。対応の速さや説明不足など、自社が改善すべき部分であれば見直します。一方で、安さだけを求めるお客様に合わせて無理な値下げをすれば、自社の利益やサービス品質を損なうことがあります。すべてのお客様を引き留めるのではなく、自社が長く付き合いたいお客様に選ばれる関係を作ることが大切です。
6.新しい提案や情報が届いていない
同じお客様と長く付き合っていても、いつも同じ案内しか届かなければ、次第に関心を持たれにくくなります。
特に、定期的に利用するサービスでは、新しい提案や役立つ情報がないと、「ほかの会社も見てみよう」と考えるきっかけになります。
建築業のように利用間隔が長い業種でも、メンテナンス情報、補助金の案内、新しい施工事例などを届けることで、会社への関心を保ちやすくなります。
対策
新しい情報や提案を定期的に届けます。同じ内容の繰り返しではなく、新しい施工事例、新しい塗料や工法の紹介など、お客様が「なるほど」と思える情報を提供し続けることが、関心を保つための基本です。
顧客離れが始まっているサイン
顧客離れは、突然起こるとは限りません。
その前に、小さな変化が表れていることがあります。
- 定期的にあった注文や相談が減った
- メールやLINEへの反応がなくなった
- 点検や更新の案内に返信がない
- アンケートの評価が以前より下がった
- 問い合わせ時に価格だけを確認されるようになった
- 紹介が減ってきた
- 契約後の不満や質問が増えた
ただし、一つの反応だけで「顧客離れが始まった」と決めつける必要はありません。
複数のお客様に同じ傾向が見られる場合は、サービス内容や対応方法に共通した問題がないかを確認します。
顧客離れを防ぐには、売上が落ちてから慌てるのではなく、小さな変化の段階で気づくことが大切です。
顧客離れを防ぐために最初に行うこと
原因を理解しても、何から手を付ければいいか分からないという方は、次の4ステップから始めてください。
| 手順 | 内容 |
|---|---|
| ①過去のお客様を一覧にする | 直近1年、3年、5年など、業種に合った期間で整理する |
| ②連絡が途切れた理由を分ける | 次の需要がまだない/連絡先不明/不満があった/他社へ移った/理由不明、に分類する |
| ③お客様の声を確認する | アンケート、口コミ、担当者への質問、クレームから共通する評価を探す |
| ④接点を作り直す | 点検案内、季節のお知らせ、施工事例、役立つ記事など、業種と利用周期に合った方法で連絡する |
ただし、久しぶりの連絡で、いきなり商品を売り込むのは避けます。
まずは相手にとって役立つ情報や、現在の状況を気遣う連絡から始めます。
顧客離れを防ぐために、デジタルでできること
ここまでの対策の多くは、日々の接点づくりに集約されます。
この接点づくりを、デジタルの仕組みで支えることができます。
- メールマガジンやLINE配信:毎週、毎月、季節ごとなど、無理なく継続できる頻度を決めます。配信回数を増やすことよりも、お客様にとって役立つ内容を途切れず届けることが大切です。
- コンテンツマーケティング(ブログ・SEO記事):継続してお客様に役立つ情報を発信することで、忘れられることを防げます。新しいサービスの紹介もでき、関心を保つことにもつながります。
- ホームページの施工事例・お客様の声:過去のお客様が久しぶりに会社名を検索したとき、更新され続けているホームページは「今も元気に営業している」という安心材料になります。
これらは、ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)とは?で紹介した「信頼を積み重ねながら行動を促す」考え方の延長線上にあります。
新規のお客様だけでなく、既存のお客様との関係を続けるためにも、同じ考え方が使えます。
ただし、サービスそのものへの不満や、担当者の対応が原因で顧客離れが起きている場合、ホームページを更新するだけでは解決できません。
まず実際のサービスや対応を改善し、そのうえで、改善した内容やアフターフォローの体制をホームページやメールで伝えることが必要です。
情報発信は、問題を隠すためのものではなく、実際の取り組みを正しく伝えるためのものです。
まとめ
顧客離れは、放っておくと深刻な問題になります。
少しでも気になったら、早めに原因を見つけ、対策することが大切です。
- 依頼の間隔が長い業種では、「しばらく連絡がない」ことが必ずしも顧客離れとは限らない
- 顧客離れの原因は、会社の存在を忘れている・利用するタイミングではない・期待した結果を得られなかった・対応やアフターフォローへの不満・他社との違いが分からなくなった・新しい提案や情報が届いていない、の6つに整理できる
- 顧客離れは突然起こるとは限らず、小さなサインに早めに気づくことが重要
- 過去のお客様の整理→理由の分類→お客様の声の確認→接点の作り直し、という順番で対策を始める
- サービス品質や対応そのものが原因の場合、まず実際の改善が必要で、情報発信はその後に行う
顧客離れの対策を考えることは、自社のサービスのあり方や、お客様との関わり方を見直すきっかけにもなります。信頼をどう積み重ねていくかについては、信頼残高とは?もあわせてご覧ください。
よくある質問
Qしばらく連絡がないお客様は、顧客離れが起きていると考えていいですか?
必ずしもそうとは限りません。外壁塗装やリフォームなど、次の依頼まで数年から十数年空く業種では、単に利用するタイミングではないだけの場合もあります。不満があって離れたのか、まだ必要な時期ではないだけなのかを分けて考える必要があります。
Q顧客離れで見落とされやすい原因は何ですか?
見落とされやすいのが、会社の存在を思い出してもらえないことです。特に利用間隔が長い業種では、工事や契約に満足していても、数年間接点がなければ、次に必要になったときに会社名が出てこないことがあります。
Qお客様の優先順位が下がった場合、打つ手はありませんか?
優先順位が戻ってくるのを待つだけではなく、その間も定期的な情報発信で接点を保つことが対策になります。優先順位が再び上がったタイミングで思い出してもらえるかどうかは、その間の接点の有無で変わります。
Q顧客離れを防ぐには、どんなデジタル施策が効果的ですか?
メールマガジンやLINE配信、コンテンツマーケティング(ブログ・SEO記事)、ホームページの施工事例更新などが挙げられます。ただし、サービス品質や対応そのものへの不満が原因の場合は、まず実際の改善が必要です。
既存のお客様との接点を、ホームページで途切れさせない
「工事や契約が終わると、お客様との連絡が途切れてしまう」
「施工事例やお知らせを更新したいが、何を発信すればいいか分からない」
「過去のお客様が再び会社名を検索したときに、安心してもらえるホームページにしたい」
このような場合、SONIDOでは、ホームページ制作や改善の一環として、施工事例、お知らせ、メンテナンス情報などを継続的に発信できる仕組みづくりをサポートしています。
顧客離れの原因がサービス品質や接客にある場合は、まず社内での改善が必要です。
一方で、「忘れられている」「接点が途切れている」「現在の取り組みが伝わっていない」という問題は、ホームページやコンテンツで改善できる可能性があります。
一度つながったお客様との関係を、工事や契約の終了と同時に終わらせないための情報発信を一緒に考えます。