ランディングページ(LP)で集客するための基礎知識
広告を使っている。SEO対策をしている。でも、集客が思うように向上しない。
このようなケース、最近増えてきています。なぜなら、広告もSEO対策も競合が増えてきているからです。
特にコロナ禍によって、これまでウェブを使った仕組みへ参入していなかった企業が、「自分たちも何とかしないと」という想いから参入しているため、予想以上に増えてきてしまい、その結果として集客が以前よりも難しくなってきています。
では、これから厳しい状況の中で、どのような施策を進めていけば良いのかというと、SONIDOが2年くらい前からオススメしている「ランディングページ」があります。
より効果的に、競合に負けないために、集客向上を実現するならランディングページは、あなたのビジネスを一歩前に進めてくれる戦略ツールになると思います。
目次
1: ランディングページ(LP)とは
ランディングページ(LPと表現されることもあります)とは、どのようなものなのかをお話します。
あなたも、これまでスマートフォンやパソコンを使ってあちこちのサイトを見ているなら、一度くらいはランディングページへ到達した経験があるはずです。
(1)縦長1ページ
もともと「ランディングページ」という言葉の意味としては、見込み客がウェブ上で何らかの行動をした後、あなたのサイトへ到達した「始めてのページ」を意味していました。
しかし、現在のウェブでの言葉の意味としては、縦長1ページだけで構成された到達ページのことを意味しています。
なぜ「縦長1ページ」なのかというと、従来から存在するダイレクトメール(主に手紙の方)をウェブ上で作ると縦長1ページで表現できたので、そのまま今の形になったと理解いただければ問題ありません。
ただ、縦長1ページというシンプルな状態になったことで、
- 1つのLPで、1つの商品(サービス、キャンペーン)だけを紹介できる
- 縦長なので読み進めてもらいやすい
このような後解釈ですが良い点が出てきたので、今でも同じように縦長1ページのものになっています。
さらに、スマートフォンの登場によって、縦長画面で縦スクロールするアクションが日常的になったことも、予想外に相性の良い状態を作り出しましたので、今となっては縦長1ページをわざわざ変化させる意味すらなくなっています。
(2)ゴールへの誘導へ特化
ランディングページの目的(役割)ですが、大変シンプルです。大胆なまでにシンプル。
というのも、ランディングページは「ゴール」への誘導に特化したページだからです。
ここで言う「ゴール」とは、次のようなことになります。
- お問い合わせ
- 相談
- 成約
あなたがもっとも欲しいことへ直接向かってもらうためのツールと考えてください。
(3)ホームページとの違い
同じウェブ上に存在しているホームページとランディングページですが、それぞれに違いがあります。
[1]ホームページ
ゴールへ誘導することも行うが、全体的には「認知してもらう」「信頼してもらう」ために情報提供をする場所になっています。
そのためホームページは複数のリンクとページによって構成されています。この構成、認知や信頼獲得という側面では大変良いのですが、ゴールへの誘導に特化して考えると、あちらこちらへとリンクで他のページに移動できるので、訪問者の気が散ってしまいゴールへ誘導しても進んでもらえないケースが出てきます。
[2]ランディングページ
こちらは縦長1ページ。そして他のページへのリンクはありません。ランディングページだけでゴールまで完結されています。
そのため、認知や信頼獲得という役割は果たしにくいですが、ゴールへの誘導に特化しているためコンバージョンされやすくなります。
このような違いがありますので、適材適所のツールを用意しておくと、「まだまだ調べている段階の訪問者」にはホームページ、「今すぐ何とかしたい訪問者」にはランディングページ、というように使い分けることができます。
2: ランディングページのメリット
ランディングページのメリットを見ていきましょう。
(1)必要な情報だけまとめられる
ゴールへ誘導するために必要な情報だけがギュッと1ページにまとめられています。
そのため商品やサービス、キャンペーンの内容によっては、10000文字を超えるようなページになることもあれば、3000文字くらいで完結するページになることもあります。
ランディングページはゴールへの誘導が目的ですから、ゴールへ誘導するために必要な情報だけを提供します。ゴールへの誘導に必要の無い情報は、訪問者の気を散らせることにつながりますので提供しません。
もっとも効果的なランディングページは「セールスに必要な最小限の情報」を提供していることです。
(2)デザインの自由度が高い
ランディングページはホームページから独立した存在です。そのため、ホームページのデザインと違っていても問題ありません。
このような理由から、ランディングページはデザインの自由度が高いと言えます。
ただし、あまりにもホームページのテイストとかけ離れたランディングページのデザインは訪問者を混乱させる原因にもなりますので気をつけておきましょう。
(3)ゴールがわかりやすい
ランディングページはゴールが大変わかりやすい作りになっています。
ゴールがわかりにくいランディングページは意味がありませんし、わかりにくいページに多いのは「詐欺まがい」のセールスをしているところです。
誰が見ても(これは訪問者も)ゴールが明確です。この明確さが必要です。
ややこしいのはいけません。はっきりと
- ○○までお問い合わせください
- すぐにご相談ください(無料)
- ○○円でご購入いただけます
こういうのが必要です。そして、
1ランディングページ = 1キャンペーン = 1商品(1サービス) = 1ゴール
これが基本中の基本です。
3: ランディングページのデメリット
ランディングページも万能ではありません。そのためデメリットも存在します。
(1)制作コスト
ランディングページを作るには制作コストが必要です。
自分で制作する場合なら
- リサーチの時間
- 原稿を書く作業
- 画像を加工する作業
- デザインを考える時間
- コーディングしてページ制作する作業
- 制作したページの公開
最低でも、こういうことに時間や労力を使うことになります。仮に「お金」はゼロ円だったとしても、取り返すことのできない時間がコストになっていることを忘れてはいけません。
中小企業、零細企業の方にいらっしゃるのですが、「自分の時間を使う=お金がゼロ円」だから「節約できて得している!」という考え。
これはですね、経験から申し上げますと結局は「大損」しているんです。
自分が得意ではないことに時間と労力を使うなら、同じ時間と労力を「得意なこと」へ使い、苦手なことは外部の専門の人へ任せた方が、最終的には利益を生み出せます。
要するに「ケチ」な考えでは、スピードが要求される時代に素早く効果的な行動はできないということです。
では、外部へ制作を依頼した場合、制作コストはどうなるのかというと、
- 制作費用(お金)
- 制作会社から依頼された情報を準備する時間
この2つがかかります。
どちらにしても制作コストはかかります。「お金」という対価を払う意思があるのかどうかだけです。
(2)SEOには弱い
ランディングページを作って公開しても、SEO的には強くなりません。これはきっぱりと申し上げます。
ランディングページは「セールス専用ページ」です。そのため、検索される人が欲しがる一般的な情報は掲載されていません。ということは、Googleが考えるSEOの視点から見ると、評価されることは無いという結論になります。
SEO対策を強化するなら、コンテンツを作りましょう。それぞれに役割があります。混同して考えてはいけません。
(3)デザインの自由度を上げすぎる危険性
デザインが自由になるため、画像を増やしすぎたり、複雑なデザイン(主にCSS)を要求しすぎたりすると、スマートフォンやパソコンへの表示スピードがどんどんと遅くなっていきます。
この現象、見ている人からすると大変なストレスです。見てみようと思っていても、中々表示されないと見るのを止めてしまいます。もったいないですね。
デザインの自由度は高くなりますが、「できるから好きにする」のではなく、必要な情報だけを精査して使い表現するように考えてください。
これ、やらかしているランディングページが多いです。
4: ランディングページの設計について
ランディングページの設計の注意点をお話します。
(1)ファーストビュー
ランディングページの最初の部分をファーストビューと呼んでいます。
この部分ですが、見ている人が最初に目にしますので、わかりやすくしておく必要があります。
- デザインや色で「何屋さんなのか」イメージできる
- 何を提案しているのか
- どんな悩みを解決できるのか
「○○らしさ」が重要になります。
例えば、リラクゼーションサロンなら、癒やしの雰囲気が感じられるデザインやキャッチコピーが必要になります。
外壁塗装や屋根塗装業なら、見ている人の関心は「費用」「信頼」なので、この2つが感じられるデザインやキャッチコピーを用意します。
ファーストビューは、ここから先を読み進めてもらう役割がありますので、しっかりと興味をもってもらえるようになっていないといけません。
また、興味をもってもらうため、「共感する」ことも必要です。共感というのがイメージできない場合は、「LPを見ている人の敵へ、あなたも一緒に石を投げる」イメージをしてください。
(2)優位性
競合よりもあなたが優位なポイントを伝えましょう。
大きく差が出る優位なポイントが見つからない場合、それは「謙遜のしすぎ」です。
絶対に「他所には負けない」「負けてない」と思っていることがあるはずです。
また、優位性を示すためには第三者からのコメントが有効ですので、お客様の声を集めておいて見てもらえるようにしておきましょう。
(3)メリハリ
縦長1ページなので、読み進めてもらえるようにメリハリを付けるようにしましょう。
- 画像
- 文章(テキスト)
- 構成
メリハリをつける方法は、この3つがあります。
(4)ゴールへの誘導
忘れてはいけないのがゴールへの誘導。「CTA」と呼ばれる部分です。
CTAはランディングページの中で、話しが転換するタイミングに挟むのが効果的です。そのため1つのランディングページの中に、CTAを3つ、5つと設置することもあります。
5: ランディングページを見てもらう方法
ランディングページですが、SEOの効果は低いので検索結果以外の方法から見てもらうことが必要です。
(1)自社サイト
自社のホームページやオウンドメディアなどのサイトから、LPへ誘導するのが理想的です。
ただし、自社サイトへのアクセス数が伸び悩んでいる場合は、LPへの誘導が難しいので使えません。
最低でも月間平均アクセスが2000以上あるサイトで使える方法です。ホームページを開設して3ヶ月くらい。このような場合は、まだまだホームページからLPへ誘導するのは難しいですが、その後の運用次第でアクセスは伸ばせていけるので、ホームページと一緒に作成することは全然ありです。
(2)リスティング広告
自社サイトからLPへの誘導が難しい場合。または、積極的に広告運用している場合。
リスティング広告からの飛び先へランディングページを設置しましょう。これがもっともオーソドックスであり、効果的なLPを見てもらう方法です。
(3)SNS広告
SNS広告を使っている場合も、SNS広告からLPへ飛んでもらうようにしましょう。最近では業種によってインスタグラムやTikTokで「見込み客」が集めやすいところもあります。
こういう場合は、見込み客をLPへ誘導することで「問い合わせ」「相談」へ誘導することができます。
(4)アナログ広告
折り込みチラシ、看板、フリーペーパー。アナログ広告からLPへ誘導するのもおすすめです。
LPのURLをQRコードにし、アナログ広告へ印刷しておけば、スマートフォンで読み込んでもらいやすいので、LPを見てもらえます。
6: まとめ
ランディングページは、まだまだ競合が増えるウェブの世界で、集客を向上させるツールとして効果的だと考えています。
今はまだホームページだけで集客できているとしても、将来はどうでしょうか?うまくいっているときだからこそ、次の方法を模索し、テストをし、備えておくことが必要だと思います。