セールストークはコツ次第!心に響いて行動を生み出すトークの方法
対面でもオンラインでもお客様と取引をスタートするためには「セールストーク」が欠かせません。
でも、セールストークは苦手。話せば話すほどお客様との距離が遠くなる。話しても「また今度」とか「今は要らない」と言われてしまう。
トークを始める前は比較的良い雰囲気だったのに、話し始めると「う~ん」という雰囲気になって、成約まで進んでもらえない。
こういう経験、誰でも一度くらいはあると思います。そこで今回は、お客様の心に響いて行動を生み出すセールストークのコツをお話します。
目次
1: セールストークを成功させるには準備が大切
セールストークとは「営業トーク」「販売トーク」と呼ばれることがありますが、根本的にこの思考が間違いを引き起こしています。
というのも、お客様(おそらくあなたも)は、売り込まれたくありません。自分で選択して購入するかどうかを決めたいのです。でも、営業トークや販売トークという言葉から受ける印象は、昭和の時代にあった「強い営業」。これ、根本的に時代に合っていません。
まずは、この古くさい固定概念から脱却しましょう。今の時代に必要なセールストークとは、お客様の明るい未来を伝え、お客様自身で選択いただけるように導くトークを指しています。
間違っても「買ってくださいよ!」「これいいですから!」「買わないなんてバカですよ!」というのは大きな間違いです。
(1)どういう場面で使うのか
セールストークの意味をお話したので、次にセールストークがよりお客様の心へ響くための準備として「場面」についてお話します。
同じ話をしても、場面(シーン)によって響く場合と、そうでない場合があります。例えば、シーンには次のようなところがあります。
- オンライン会議で1対1
- オンライン会議で複数相手
最近多いケースですね。続いて対面の場合。
- ホテルのロビー
- 会議室
- 喫茶店やカフェ
自分がどの場面で話しをするのか、まずはきちんと確かめておきましょう。場所を確かめておくと、資料の見せ方や量が最適化でき、お客様の負担も減っていきます。
(2)FAQを作れ!
新規のお客様候補と話しをする場合でも、概ね質問されることは決まっています。そこで予め自分用にFAQを作っておきましょう。
お客様から質問をいただいたとき、スムーズに答えられると印象が違ってきます。特にお客様候補がネガティブな意志を持って質問をしてきたときのFAQを作っておくと、論理的な返答をすることが出来ますから、「頼りになる人」という印象を持ってもらうことができます。
(3)トークの基本は5W1H
- WHO(誰が)
- WHEN(いつ)
- WHERE(どこで)
- WHAT(何を)
- WHY(どのような理由で)
- HOW(どのようになったのか)
これらを準備しておくだけでも、セールストークがわかりやすくなります。特に「WHO」の部分。
誰のための商品やサービスなのかを明確に伝えることで、もし相手に必要がないのなら、時間を使ってセールストークを続けることがなくなります。
相手も自分も時間を最大限有効に使えるということです。次のセールスへ進めますね。
(4)成果を出すセールストークとは
「商品やサービスの特徴を伝える」だけではなく、商品やサービスを選んでいただくことで、どんな明るい未来が待っているのかを伝えられることです。
- 会話が上手
- 話しが長い
- 煽るのが得意
こういうトークではありません。
2: セールストークのコツとは
セールストークによって成約までつなげるためには、次のコツを知っておきましょう。
(1)印象でつかむ
人は話の内容で「良さそう」「良くなさそう」と判断していません。残念ですが。
実際には「人の見た目」で判断しています。
言うなれば「どんな人が言っているのか」で決めていると言ってもいいでしょう。
例えば、ボロボロになって色褪せたリラックマのイラストが描かれたTシャツを着た男性30歳と、オーダースーツを着た30歳男性が、全く同じ「Webマーケティングで成功する方法」を話したとすると、あなたはどちらの話しを真剣に聞くでしょうか。
また、どちらの話しに価値があると考えるでしょうか?本来なら、内容が同じであれば、どちらも同じ評価になるはず。でも、実際はというと「オーダースーツ」の方に傾きます。
では、色褪せたリラックマのTシャツの男性が「大手広告会社」のクリエイターだったらどうでしょう?この場合は「リラックマ」に傾きます。
このように、話しの内容よりも話をする人が醸し出す「らしさ」が大切です。ここでつまずくと、いくら熱心に話しをしても耳を傾けてもらえませんし、適当にあしらわれてしまいます。
(2)ゴールを明確にする
お客様が求めているゴールを明確に聞き出しましょう。できる限り具体的なゴールを聞き出す必要があります。
どこへ向かって話しをしているのかが明確でないと、お客様は真剣に話しを聞こうとしません。なぜなら、「自分に関係がない(または、薄い)」と思っているからです。
(3)問題点を伝える
メリットを伝えるのは誰でも得意です。しかし、物事の真実としては、メリットがあれば必ずデメリットも存在します。
そもそもデメリットが存在しない商品やサービスなんてありません。でも、セールストークではデメリットを伝えない人がいます。
これは大変危険です。仮にデメリットを伝えずに購入頂いたとしても、後からクレームが発生しやすくなります。
商品やサービスへの期待値を高く持っていただくことはうれしいですが、出来ないことまで期待されても困ります。
きちんとデメリットも伝えましょう。お客様はデメリットを嫌っているのではなく、デメリットも含めて「自分で納得してから購入したい」と考えているだけです。
(4)とにかく聞く
多くの方が苦手です。セールストークというと、とにかく自分がいっぱい話す人がほとんど。
これは大きな間違いです。『人を動かす』というベストセラー本の著者「デール・カーネギー」もおっしゃっていますが、人は誰でも話しを聞いてほしいのです。
だったら、僕たちは聞く必要があります。優秀なセールス担当に限って、全体の3割くらいしか話していないものです。基本、お客様に沢山お話してもらうことが重要です。
(5)結論を伝える
だらだらと話すよりも、先に結論を伝え、その後に理由を話しましょう。
理想的なのは、結論→説明→証拠→事例の順に話すことです。
(6)ひとつの話しは1つの意味にする
話しが長くなると情報量が増えます。するとお客様は混乱します。混乱すると選択できませんし、面倒になるし、疲れるし。ということで成約しなくなります。
大切なことだからこそ簡潔に。一文一意で伝えるようにしましょう。わかりやすい話しでないと、結局は聞き流されてしまいます。
(7)できるだけYesの答えを引き出す
質問をするときですが、お客様が「はい」と答えやすい質問をしましょう。とにかく「はい」を繰り返してもらうのが基本です。
- 今日は月曜日ですね?
- 今朝は暑かったですね?
- 最近コロナがまた増えてきましたね?
こういうのも「はい」ですね。
3: まとめ
セールストークは、正しく理解し、お客様自身で選択いただくために必要な情報をわかりやすく伝えることです。
まちがっても「強い営業」「しつこい営業」を補完する手法ではありません。今もこういう使い方をしている企業はありますが、お客様に嫌われたいのか、自分で判断できないお客様を獲得したいのか、どちらかなんだろうなと感じます。
時代の流れによってセールストークの意味や使い方は変化しています。また、セールストークに代わって「コンテンツ」を使ってホームページから集客する方法もあります。
優秀なコンテンツは、24時間365日休むことなく、必要なお客様へ最高のセールストークを披露しているのと同じです。
人が行うセールストーク、ホームページが行うセールストーク。どちらかだけ強化するのではなく、両方強化して行く時代に突入しています。
今回の内容が、どちらのセールストークにも役立てましたら幸いです。