売上アップに役立つ戦略とは?即戦力で活躍する方法
売上アップをしたいけれど、どうすればいいのか?経営者の方なら誰もが悩む問題です。
今回は、即戦力として使える戦略についてお話していきます。
1: 売上アップに欠かせない基礎知識
売上アップに欠かせない基礎知識からはじめていきます。
なぜか売上アップというと、「売上金額」だけに注目する人がいます。しかし、売上アップを売上金額だけで考えていては、良い戦略は出てきません。
(1)3つの要素を理解しよう
はじめに、売上金額を決める3つの要素について思い出してください。
売上金額は次のような計算式で求められます。経営者の方なら誰もが理解していなければいけないことです。
売上金額 = 集客数 × 成約率 × 客単価
ここで大きなポイントになってくるのが、それぞれ3つの要素は「足し算」ではなく「かけ算」で求められていることです。
すなわち売上金額は、いくら集客数が多くても成約率がゼロだったらゼロ円です。
ホームページで売上をアップしようと考えておられる企業様に多いのですが、月間10000ユーザーが訪問してくれれば売上がアップすると思い込んでいるケース。
上の計算式から考えると、集客数が10000ユーザーだったとしても、成約率が低ければ売上アップは叶いません。また、客単価が低いと売上アップが見込めません。
(2)売上アップの計算式
売上アップを考える時、次の計算式をそれぞれ検討する必要があります。
[1]当月売上額 = 当月顧客数 × 平均客単価
もっともシンプルな式です。まずは、この式を元にして今の顧客数や客単価をどれくらい変化させればアップするのか考えてみましょう。
[2]当月顧客数 = 新規顧客数 - 離脱顧客数 + リピート顧客数
忘れられがちなのが「離脱顧客数」です。新しく入ってくる人もいれば、出て行く人もいます。どちらも事実と向き合って考えましょう。
理想的なのは「離脱顧客数」を下げることです。
[3]平均客単価 = 一人当たりの購入回数 × 一人当たりの購入単価
自身のビジネスでは、購入回数を増やす方が簡単なのか、購入単価を増やす方が簡単なのか見極めましょう。
消費材なら購入回数を増やすことができます。高価なものだと購入単価アップの方が簡単です。
いかがでしょう。ご自身のビジネスモデルによって簡単に増やせる式もあれば、難しい式もあるはずです。
ビジネスでの売上アップでは、より簡単に増やせる式を採用することが大切です。修行するように、無理に難しい(ビジネスモデルに合っていない)方法をテストする必要はありません。
2: 売上アップに役立つ戦略とは
式の次は、より具体的な戦略について見ていきます。
(1)新規顧客の獲得
売上アップの即戦力になるのが、新規顧客の獲得です。
特に、次のような企業様では新規顧客獲得は重要な戦略になります。
- 独立開業したところ
- まだまだ知られていないところ
具体的には、次の方法で集客行動を起こすことができます。
- インターネット広告
- SNS広告
- マッチングサイト
地域に根付いたビジネスなら、
- 折り込みチラシ
- フリーペーパー
- ポスティング
こういう方法も使えます。
どちらも費用や労力はかかりますが、もっとも素早く結果を判断することができます。
ここで注意しておきたいのは「ブログ」です。ネットで「簡単にできる!」と見かける方法ですが、全くお客様がいらっしゃらない新規開業店舗や企業様では顧客獲得まで時間がかかりすぎます。
まずは今月と来月のお客様獲得のために、費用を使って広告を出しましょう。
(2)マーケティング戦略の導入
少しお客様が安定してきたら、どのようなお客様が自分のビジネスを選んでくれているのかわかってきますので、ターゲットに合わせたマーケティングを導入します。
- 検索エンジンでの対策(SEO対策)
- SNSの対策
こうした手法を使ったマーケティングをスタートし、コツコツと認知度を高めていきましょう。
(3)リピート率アップ
マーケティングを導入すると、リピートしてくれているお客様の特性や率が見えてきます。
この段階でリピート率アップの施策を行います。
- クーポン
- メルマガ
- DM
こうした方法で、お客様に「もう一度」選んでもらう理由を設計します。
もっとも簡単に売上アップするなら、リピート率をアップすることです。広告費は必要ありませんし、信頼関係も出来ているので成約率が高まり利益率もアップします。
何と言っても「ややこしいクレーム」が発生しにくいです。
(4)客単価アップ
売上アップの戦略として、短期的に効果を見込めるのが「客単価アップ」。
成約率の向上や集客数の向上よりも、一人当たりの購入金額をアップさせれば、これまでと同じ活動でも売上アップできます。
方法としては、
- クロスセル
- アップセル
という2つがあります。
クロスセルは、「こちらの商品もおすすめです」という方法です。アマゾンや楽天が得意です。
アップセルは、「よりニーズを満たせる高額商材」をおすすめする方法。ベーシックプランよりも、プレミアムプランがおすすめ。ネット動画配信サービスが得意です。
(5)販売単価アップ
単純に単価アップする方法があります。この場合に注意しておきたいのは、単価アップすると顧客数は減るということでしょう。
単価アップした分と、「減るであろう」と予測できる顧客数を比較し、顧客数が減っても売上アップする場合に実行したい方法です。
(6)紹介アップ
紹介してもらう仕組み。これが出来ると即戦力として売上アップに貢献してくれます。
- 外壁塗装業
- リフォーム業
- 注文建築業
高額であり、失敗すると後戻りできない。そういうビジネスでは、かなり有効な方法です。
しかし、だまっていても相手は紹介してくれません。いくらあなたの仕事ぶりに感謝していても紹介するという気持ちは出て来ないのです。
そこで、こちらから「紹介してほしい」ことを伝えましょう。真正面からお願いするだけでOKです。下手な戦略や言い訳は必要ありません。
3: 売上アップを継続するために必要なこと
売上アップの戦略を決め、実行した後、放っておいてはいけません。継続して売上アップできることが大切です。
(1)データでチェック
少なくても2週間に一度は、数字を見て事実をチェックしましょう。感覚で判断してはいけません。
- 売れている商品
- 売れていない商品
- 売れ筋単価
- 一回の購買数量
- 一回の購買金額
- リピート率
- クーポンの利用率
チェックすることは沢山あります。
(2)ボトルネックの発見
チェックすると、何週間も、何か月も低迷しているところが見つかります。「ボトルネック」と言われる部分です。
一般的に売上アップが進まない場合、ボトルネックを一箇所改善するだけで、簡単に状況が好転します。
例えば、新規獲得は出来ているけれどリピート率が低い場合。集中的に改善するのは、ボトルネックになっている「リピート対策」です。
反対に、リピート率は高いけれど、売上がアップしない場合は、
- 新規獲得
- 単価アップ
- 購入点数
こういった中で、ボトルネックになっている部分を見つけ改善します。
(3)事実から改善点を決定
すべてに共通するのですが、必ず事実(数字)から判断して改善点を決めましょう。
経営者や担当者の感覚で改善点を決めて走り出すのは危険です。
どうしても感覚でしか改善点を出せない場合は、テストすることです。一時的に新しい方法を導入し、結果はどうだったのか数字で判断します。
4: まとめ
売上アップは誰でも考えることです。しかし、具体的な方法はというと、
- 値引き
- セール
こういうのが多いです。でも、結果的に売上アップにならないものです。
- 安いから買う
- 安い時だけ買う
こういうお客様が増えるだけで、安定した売上アップができません。
今回の内容を見ていただくとわかりますが、値引きやセールは方法に入っていません。売上アップを実現できる方法は、薄利多売ではないやり方もあるということです。
あなたのビジネスにおける売上アップの参考になれば幸いです。