売るための戦略~実践したい手法と3つのポイント
良い商品や良いサービスを用意しても売れない。このような悩みを持っておられる経営者が多いようです。
残念ながら事実を見ると、売るための戦略を知っているところは、そんなに良くない商品や、そんなに良くないサービスでも売れてしまっているもの。
そこで今回は、「良いからこそ売れてほしい」という思いから、売るための戦略について解説していきたいと思います。
1: 売るための戦略とは「農耕型」である
売るための戦略で重要なのは、継続的に集客し、継続的に売れていくこと。
それも、できれば勝手に集まって、勝手に売れていくことがベスト。これを「マーケティング」と言っても良いでしょう。
では、具体的に売るための戦略として理想的なのは、どういう方法なのかというと、
- 畑を耕し
- 種をまいて
- 育てて
- 枯らすことなく
- 成長させ
- 収穫する
このような「農耕型」の仕組みが重要になってきます。
では、上の方法をビジネスに置き換えて考えてみましょう。
- 畑を耕し → 市場を見つけ整え
- 種をまいて → ターゲットへ知ってもらい
- 育てて → 役立つ情報を届け
- 枯らすことなく → 離脱する人を最小限にし
- 成長させ → ファンへと成長してもらい
- 収穫する → 新規顧客になってもらう
場当たり的な集客や営業活動は、こういった仕組みとは反対なので、どうしても精神論が優先されてしまい、良い結果を生み出すタイミングもあれば、全く成果が出ないときもあります。
しかし、農耕型の仕組みがあると、継続的に新規顧客を獲得(収穫)できるため、経営に大きなダメージが起こりにくくなりますし、経営的に最もうれしいのは「未来の収益」がある程度予測できるようになることです。
10年、20年前のように、ただ商品やサービスを用意しておいて売る。このような時代ではなくなっています。これからの時代で重要なのは、自分たちのファンを育てる努力をし、商品やサービスの機能だけではなく「顧客が価値を感じる」ことに重視する必要があることです。
2: 実践したい戦略手法
農耕型の仕組みを作るために使える戦略手法があります。
(1)ニッチ戦略
ニッチとは、特定の市場において競合他社が少ないところを言います。
ニッチ市場の大半は、大手企業が参入しても儲からないくらい小さな市場だったり、大手企業では手間が掛かりすぎて効率が悪い市場だったりします。
こういう市場は、中小企業こそチカラを発揮しやすい場所。どのような小さな市場でも
- ナンバーワン
- オンリーワン
になれると、他からの見られ方が変わります。すると、本当に必要としている顧客の間で認知されるようになり、他には選択肢がありませんから、自ずとあなたの会社の仕組みへ入ってきてくれるようになります。
ニッチ戦略には、次のような分野があります。
- 他社が持っていない技術分野で勝負する
- 特殊なニーズに対応することで勝負する
- 特定のエリアだけで勝負する
- 限られた時期だけで勝負する
- 小さすぎる市場で勝負する
- 大手企業が撤退した市場で勝負する
- プレミアム感を出すことで勝負する
- 完全オーダーメイドで勝負する
あなたの会社の事業は、どの分野で勝負しやすいでしょうか。
(2)バンドル戦略
商品を組み合わせて販売することで利益をアップさせる方法です。
他社では難しいような組み合わせを行うことで、バラ売りよりも高い付加価値が提供できれば、ファン化しやすくなります。
農耕型の仕組みには、取り入れておきたい戦略です。
(3)ランチェスター戦略
企業の経営資源には大小あります。同じ経営資源を持っているところは、ほとんどありません。
そこで経営資源の大小に合わせて、どのように農耕型の仕組みを作っていくのかを考えることが大切。
例えば、経営資源が豊富ではない中小企業なら、とにかくニッチ市場を見つけて参入することで、一点集中の戦いを行うのが向いています。
反対に経営資源が豊富な場合は、大規模なプロモーションを打つことで、一気に市場を拡大することが可能です。
SONIDOのサイトをご覧になっている方の多くは中小企業の方だと思いますので、前者の方法を意識して進めましょう。
(4)サンドイッチ戦略
日本では「松竹梅」という方がわかりやすいです。
- Aコース 3000円
- Bコース 5000円
- Cコース 8000円
または、
- ミニマムプラン 2000円
- ベーシックプラン 4000円
- プレミアムプラン 6000円
どちらも真ん中が選ばれやすいということです。
農耕型の仕組みを作るときには、リピートしやすいプランを用意することも大切です。そのためには、消費者が無理なく選べる戦略を取り入れる必要が出てきます。
そこで、上のようなプランで真ん中の価格帯が最も選ばれやすいのなら、真ん中の商品で利益が最大になるよう設計することで、農耕型の仕組みに欠かせない「安定した収益構造」が得られるようになります。
(5)コストリーダーシップ戦略
農耕型の仕組みへ入ってもらうためには、競合他社よりもコストを下げて優位に立つという方法があります。
しかし、この方法は製造工程や物流工程などの効率化も必要になってきますので、中小企業が使う時にはトータルで考えないといけません。
単に「安くした=集客が増えた」だけでは利益が追いつかないこともあります。1度目は安くても、リピートされることで元が取れる。3度目で利益が出る。このように仕組みとして考えた結果、使えるようなら選びたい方法です。
3: 売るために欠かせない3つのポイント
売るための戦略には手法とは別に、欠かすことができない3つのポイントがあります。
この3つのポイントを明確にしないまま、どのような戦略や手法を行っても、上手くいく確率はかなり低くなってしまいます。
(1)誰に
売るための戦略で、もっとも重要でありながら多くの方が「忘れがち」になるのが「誰に」知ってもらい購入してもらうのかということです。
どうしても過去からの経験で「プロダクトアウト」指向の考え方になり、誰に売るのかを後回しにしている会社もあります。
しかし、モノやサービスが溢れている現在、いくら「良い商品やサービスがあります」と訴えたとしても、似たようなモノやサービスがありますので振り向いてもらえません。
そこで大切になってくるのが「誰に」向けてメッセージを伝えるのか。さらに「誰に」という部分が明確になれば、悩みや実現したいこと。明るい未来を僕たちが理解でき、より心の奥に刺さるメッセージを伝えることで、安定した農耕型の仕組みを設計することができるはずです。
一度立ち止まり、あなたの商品やサービスを「誰に」向けて知ってもらい、購入してもらいたいのかを確認しておきましょう。
全ての成功はここから始まります。
(2)何を
伝えたい人が分かってくると悩みや問題が分かります。そうすると解決を助けるために使える、「あなたが持っている商品やサービス」を見つけることができます。
人は、いくら良い商品やサービスでも、自分の悩みや問題を解決できないのでは興味を持ちません。
反対に、特別良くない商品やサービスでも、自分が持っている悩みや問題を解決できそうに感じれば、大切なお金を払って購入します。
既に持っている商品やサービスを売るという視点ではなく、「誰に」で見つけた人が抱えている悩みや問題の解決を助けられる商品やサービスはどれなのか。この視点で考えてもらいたいのです。
もし、悩みや問題の解決に役立つところがないのなら、それは「誰に」で決めた人が、あなたのビジネスにマッチしていないということです。もう一度「誰に」を見つけるところからはじめましょう。
(3)どうやって
悩みや問題の解決に役立つ商品やサービスを、どうやって知ってもらうのか。ここは大変重要です。
そして、どうやって知ってもらうのかでも大切なのは「誰に」です。
「誰に」で見つけた人が、普段どのような媒体を目にしているのか考えましょう。
- スマートフォンでニュースを見て信じている
- スマートフォンでツイッターを使い信じている
- スマートフォンでインスタを使い信じている
という人もいれば、
- 新聞を毎日見て信じている
- テレビをよく見て信じている
- フリーペーパーが好きなので毎週見ている
という人もいます。
人によって普段から見ている媒体は違いますし、信じている情報も違います。そこで僕たちは、相手が見ていて信じている場所からアピールしなくてはいけません。
ここを間違えると、アピールしても適切な人に見てもらっていませんので全く成果が出てきません。
4: まとめ
売るための戦略では「農耕型」の仕組みを最初にイメージしましょう。顧客を集めて育てて収穫するという流れが大切です。
そして、農耕型の仕組みを作るためには、今回お話したような戦略が使えます。全てを使う必要はありません。ご自身のビジネスにフィットする戦略を選びましょう。
最後に3つのポイントをお話しました。このポイントは大変重要です。しかし、多くの経営者が後回しにする部分でもあります。
売るための戦略を取り入れ、安定したビジネスを築きたいのなら、まずは3つのポイントを押さえましょう。そこから全てが変わっていきます。