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小さな会社に必要なマーケティング戦略とは

 
  2021/05/28
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小さな会社が勝ち続けるためには、行き当たりばったりの経営では上手くいきません。コロナであっても、オリンピック後であっても、大阪万博後であっても関係なく、安定して小さな会社が勝ち続けるためには「マーケティング戦略」が必要です。

 

そこで今回は、将来のことや、より良い経営を考えておられる小さな会社の経営者の方へ、マーケティング戦略で大切なポイントをお話していきます。

 

1: 小さな会社に有利な戦略とは

小さな会社にとって有利な戦略とは、どのようなことでしょう。大企業のようにネームバリューはありませんし、毎月数百万円を投入して広告を出し続けることもできません。

 

また、人気のある芸能人を使って知名度をアップするのも難しいことですし、フォロワーを多く持つユーチューバーやインスタグラマーと契約するのも現実的ではありません。

 

このように考えると、小さな会社に有利な戦略なんて何もないのではないかと感じてしまいますが、実はそんなことはありません。小さな会社にとって有利な戦略というものがあります。

 

そして、そのような戦略を行う上で重要になってくるのが次の3つのポイントです。

(1)差別化

競合他社という言葉があります。この場合の競合とは

 

  • 同じ業界
  • 似ている業界
  • 代わりになる業界

 

これらに存在する、大手企業や中堅企業、零細企業や個人事業主などが当てはまります。

 

いかがでしょう。これだけで自分たちは負けてしまいそうに思えますね。しかし、そんなことはありません。競合がいくらいようと、どのような大きな会社であろうと、6つの視点の中で1つでも差別化できれば勝ちへ近づくことができるのです。

 

  • [1]商品の機能や品質で差別化
  • [2]価格で差別化
  • [3]流通方法で差別化
  • [4]販促方法で差別化
  • [5]サービス内容で差別化
  • [6]地域で差別化

 

大きなくくりで自社の商品やサービスを見てしまうと、すでにどの競合でもやっている事のように感じます。しかし、どの競合もやっていることを、より突き詰めることで一歩抜けだし差別化のポイントにすることができるのです。

 

例えば、価格の差別化であれば、小さな会社だからこそ経費を削減して低価格を打ち出すこともできます。反対に、小さな会社だからこそ高品質を極めることで競合よりも高額な価格帯を打ち出すこともできるでしょう。

 

流通方法の差別化なら、どこでも買えるようにせず、決まったお店でしか手に入らないようにすることでプレミアム感を打ち出し差別化することもできます。

 

そして、小さな会社にとって最も差別化しやすいのが「地域」です。あなたの会社で扱っている商品やサービスと全く同じものが隣の県に存在しても、遠くの地域に存在しても構いません。あなたの会社が提供する地域の中に「同じもの」がなければ、それだけで差別化をすることができるのです。

 

SONIDOの場合で例えるなら、ホームページ制作会社ですが、単に作るではなく「集客」にフォーカスすることで差別化をしています。

(2)一点集中

小さな会社で人材が余っている。そんなところはほとんどありません。ですから大きな会社がやるように、あれもこれもやる、そんなことはできません。

 

そこで小さな会社にとって有利な戦略として言えるのが、一点集中することです。

 

  • 地域の中
  • ターゲットの中
  • 商品の中

 

有利な戦略を行うためには、あれこれ手を出さずに一点集中。選択したものにフォーカスし、他は捨てる。これくらいの勇気が必要です。

 

一点集中することで、検討している段階の見込み客から専門家として見てもらいやすくなりますので、相談や問い合わせがあったときも話がしやすくなります。

 

誰でも同じだと思いますが、専門家から話を聞きたいですし、購入したいものです。

(3)ナンバーワン

地域やターゲット、商品や価格など、どのような差別化をしても良いのですが、目指すのは常にナンバーワンでなくてはいけません。

 

人は不思議なことに、ナンバーワンを覚えてくれます。残念ながらナンバーワン以外は覚えていません。

 

僕たちも同じです。「○○といえば△△」という企業やブランド名は覚えていますが、それ以外は覚えていないことが多いものです。

 

小さな会社の戦略として有利になるのは、小さなカテゴリーや地域でも構いませんから、とにかく小さな中でナンバーワンになることです。

 

2: 知っておきたい小さな会社が戦略を実行するステップ

小さな会社がマーケティング戦略を実行する上で、理解しておきたいステップがあります。このステップを知らないまま、戦略だけ考え、大きな声で「よしやるぞ!」と言っても上手くいかないことが多いものです。

(1)顧客の求めていることを理解する

戦略を実行するためには、顧客が求めていることを理解しなくてはいけません。

 

どのような性質の顧客が、どのような悩みや不安を解決するため、どんな商品やサービスを求めているのか。

 

いくら良い商品やサービスでも、悩みや不安を解決できなければ誰も購入してくれません。

 

例えば、ものすごく高機能なデジカメであっても、使う人の悩みや不安を解決できないのなら売れません。反対に、ボタンを押せば綺麗な写真が簡単に撮れる初心者向けデジカメでも、ママやパパの悩みを解決できるのなら簡単に売れていきます。

 

これからの時代は、商品やサービスにお客様が飛びつく時代ではありません。お客様のニーズにあったもの、悩みや不安を解決できるものこそ選ばれる時代なのです。

(2)商品やサービスの市場を知る

自社で扱っている商品やサービスを「ほしい」と思っている人が集まる場。いわゆる「市場」を知っているでしょうか?

 

よくあることですが、いくら商品やサービスが優れていても、適した市場ではない場所で広告しても誰も興味を持ってはくれないものです。

 

例えば、SONIDOが提供しているホームページですが、集客まで考えている経営者の方へお話すると興味を持って話を聞いていただけます。それもかなり前のめりになって聞いてもらうことができます。

 

でも、デザインの優れた「カッコイイ」ホームページが欲しい経営者へお話しても、全く興味を持っていただけません。

 

一般的に見て違いがわかりづらいホームページでも、この小さな違いを理解し適切な市場を知っていないと全く仕事になりません。

(3)自社のポジションを理解する

市場を知ることができれば、次は自社のポジションを理解する必要があります。ここでのポジションとは「差別化」と捉えていただいても良いですね。

 

絞った市場の中に競合が全くいなければ問題ありませんが、今の日本でそんな市場はあり得ません。逆にあったとすると、その市場はまだまだ「認知」されていないため、誰も具体的に「ほしい」と感じていない商品やサービスである可能性を含んでいます。

 

ということですから、どうしてもポジションの理解が必要になります。あなたの商品やサービスは市場において、どういったポジションにすることで際立つでしょうか。

 

もっとも際立ち「ナンバーワン」を目指せるポジションを理解しましょう。

(4)知ってもらう工夫をする

ポジションまでのステップを実行すれば、後は「知ってもらう」工夫をすることが大切です。

 

というのも、ここまでのステップで実行したまま放っておいても、誰もあなたのことを知ってはくれません。こちらから適切な市場へアプローチし認知してもらう工夫と努力が大切です。

 

そこで認知してもらうためには、次の方法があります。

 

  • インターネットを使ったアプローチ
  • アナログツールを使ったアプローチ

 

どちらも無料のやり方と有料のやり方があります。そして間違いなく有料の方が素早く結果を感じることができ、無料の方は結果を感じるまでに時間が必要になります。

 

ここで注意しておきたいことは、小さな会社は「無料」を選びがちだということでしょう。広告費がもったいない。チラシを作るのがもったいない。

 

こういった考えでやっていても、アプローチの結果を知るまでに時間が掛かってしまい、改善するまでに時間を費やし、商機を逃すことになりかねません。

 

ですから僕がおすすめするのは、無料と有料、二つの方法があるのなら、迷わず有料を選ぶことで結果を素早く知り、その結果を使って改善しつつ無料を試してもらいたいのです。

(5)伝える方法を間違えない

認知してもらうために間違えやすいのが伝える方法でしょう。

 

  • 新聞チラシ
  • 折り込み広告
  • DM
  • FAX
  • テレアポ
  • ブログ
  • インターネット広告
  • SNS

 

他にもありますが、重要なのは「あなたの市場に集まる人が使っている媒体」に合った方法を使うことです。

 

もし、あなたの市場に集まる人が新聞を毎日読んでいる人なら、新聞チラシや折り込み広告は大変有効な方法だと言えます。

 

あなたの市場に集まる人が、一日の中で何度もスマホを見る人なら、インターネット広告やSNSから伝えるのが得策だと言えます。

 

このように、どの方法が一番良いのかという視点ではなく、市場に合わせた方法にすることが大切です。

 

3: 間違えやすい経営者の失敗ケース

小さな会社がマーケティング戦略を実行するとき、経営者の方が失敗を引き起こすケースというものがあります。

(1)口だけ参加

経営者の中には、スタッフや社員へ「すぐやろう!」「今日からやろう!」というように掛け声だけかけて、自分は何も関与しない人がいます。

 

これではマーケティング戦略をいくら進めようとしても実行できません。経営者は口だけ参加ではなく、自分から行動する人でないと上手くいきません。

(2)ティーチャーになる

経営者で多いのが「ティーチャー」になってしまう人。

 

部下やスタッフはティーチャーの言うことを聞いても「あなたこそ頑張ってくださいね」と思っています。

 

反対に上手く行く経営者はリーダーになっています。自ら先頭に立ち、覚悟を決めて行動する。このような姿勢を見せることで、部下やスタッフも付いてきてくれます。

(3)丸投げ

「○○さんがリーダーでやってね」

 

これで終わってしまう経営者もいらっしゃいます。丸投げは誰も幸せになれませんし、何も進まない典型的な例です。

 

丸投げされた人は、どうして良いのかわかりません。丸投げした人は、単に責任逃れをしただけ。

 

こういう人間関係を作っている会社は、どんな戦略を練っても上手くいきません。戦略以前に、人間同士の関係を整えましょう。

(4)分かったつもりになる

このケース、あなたのまわりに居るかもしれません。

というのも賢い経営者に多いケースだから。

 

マーケティング戦略を学んだことで「分かったつもり」になって終わり。

 

分かっただけで上手くいくのなら良いですが、そんなことはあり得ません。知っていることと、デキルことは全く別物です。

 

「知っている」よりも「出来ている」経営者になりましょう。

(5)自分視点で考える

マーケティング戦略を実行するとき、経営者が間違えやすいのが視点です。

 

どうしても自分の視点、会社の視点、商品やサービスの視点で考えてしまうのです。しかし、マーケティングで重要なのは「お客様視点」です。

 

お客様は、あなたの商品やサービスでなくても、自分の悩みや不安を解決できれば何でも良いのです。重要なのは商品やサービスではなく、自分の明るい未来を感じられるかどうかです。

 

常に「顧客視点」に立てているか考えてください。誰に役立つのかを考え続けましょう。

 

4: まとめ

ライフスタイルの変化や、価値観の多様化によって選ばれる基準は変化しています。そのため常に顧客視点で物事を考えないといけません。

 

既に市場はプロダクトアウトではなく、マーケットインの時代です。小さな会社こそ戦略を練り、ナンバーワンを目指し、選ばれる会社になる必要があります。

 

 

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