頼られるビジネスパーソンを目指すなら人間力を高めよう!
社会に出て働いている時間が長くなると、これまでと同じことの繰り返しに思えてしまい、惰性で毎日仕事を続けてしまう経営者の方もいらっしゃるようです。
こういった状況になってしまうと、時代の流れに鈍くなりますし、ビジネスに有利になるような方法や手法を見逃してしまうことが増えていきます。
そうすると、少しずつ業績が下がっていきます。仕事が減っていき、受けたくも無い仕事を請け負うしかなくなります。
反対にまわりを見渡すと、業績を伸ばし続けている会社もあることがわかります。同じ経済状況に置かれ、同じように毎日仕事をしているのに違いが出てしまっているんですね。
では、こういった違いを生み出す原因として、何が考えられるのかというと、今回のテーマである「人間力」だと僕は思っています。
1: 人間力ってなんですか?
「人間力」ってなんでしょう。かなり曖昧な表現のように聞こえます。
そこで内閣府が定義している内容を引用してみましょう。
”社会を構成し運営するとともに、自立した一人の人間として力強く生きていくための総合的な力”
内閣府、定義してくれてありがとうございます。さらに、3つの構成要素もあるようです。見ていきましょう。
- (1)想像力、論理的思考といった「知的能力要素」
- (2)コミュニケーションスキル、リーダーシップ、他者を尊重する心といった「対人関係力要素」
- (3)意欲、忍耐力などの「自己制御的要素」
いかがでしょうか。勉強熱心な経営者の方なら、ビジネスで必要な要素だということがわかります。
でもですよ、これらの要素を備えている人間、そんなにいません。僕もこういう要素を備えた人がパートナーに居れば大変助かります。
2: 人間力を高めるメリットとは
このような3つの要素を備えて「人間力」を高めると、次のようなメリットを得られることでしょう。
(1)依頼される仕事が増える
人間力を高めることで仕事を依頼されやすくなります。当然のことですが、先ほど見た3つの要素を備えている人は、多くの人から信頼される存在になります。
経営者の方ならおわかりのとおり、人が誰かに仕事を依頼するときには、依頼を考えている相手の
- 技術的スキル
- 知識の豊富さ
- 優れた思考力
という部分に着目はしますが、最終的には「この人に任せれば何とかしてくれるだろう」という信頼に他なりません。
人間力を高めるということは、技術面のスキルが高まることもあると思いますが、それよりも信頼を高められる要素が強いため、依頼される仕事が増えていくのも納得できます。
(2)やりがいのある仕事が増える
依頼される仕事が増えても、自分のやりたくない仕事が増えてはおもしろくありません。ここで人間力の高い人は、自分の長所と短所を知っているため「やりがい」を感じられる仕事しか受けないということもできてきます。
また、依頼する側も信頼しているため、やりがいを感じられるような「その人でなくてはならない」仕事をお願いするため、両者とも良い関係のまま仕事が回っていきます。
(3)仕事が次々と回り出す
信頼とやりがいに満ちて仕事をすると、次々と良いご縁が出来ていきます。これは論理的に解明できることではありませんが、不思議なことに上手くまわり出すものです。
良縁を引き寄せる力も人間力には備わっているのではないかと思います。
3: 人間力を高める方法
人間力にはメリットがあるのですが、最初から3つの要素を備えた人は居ません。また、自分自身も備わっているとは思えません。
そこで、備わっていない僕たちが少しでも人間力を高めるためには、何をすることができるのかを考えてみました。
(1)謙虚さを持つ
仕事を順調に進めていくためには、自分一人ではできません。多くの協力者と共に進める必要があります。
そこで、こういった関係性にまずは気づくことから始め、協力関係にある人に関心を持つことからスタートします。
相手に関心を持たなくては、自分が助けられていることに気づけません。そうするといつまでも「オレ様」になってしまうため、自然とまわりはあなたから離れていき、本当に助けてほしいときに協力を得られなくなっていることもあります。
謙虚とは遠慮することではありません。相手を思いやる気持ちを言葉や行動で表すことです。
(2)目標を明確にする
人間力を高めるためには、目標達成力を身につけようと言われます。しかし、ここが失敗の原因になっていると僕は思っています。
というのも、目標達成力を身につけるためには、目標を明確にしておかないといけないからです。一般的な教養のある経営者の方であっても、毎日、毎週、毎月、毎年の目標を明確にして行動している人は多くありません。
僕たち人間は、基本的には「楽」したい生き物ですから、目標なんて面倒くさいものは立てたくないのです。
人間力を高めるために「目標達成力」を養う必要があるのなら、まずは目標を明確にしておきましょう。明確ではない目標は、どんなにがんばっても達成することはできません。
(3)相手の期待を超える
簡単そうで難しいのがこれです。
自分の予想を超えるのではなく、相手の期待を超えるということは、相手がどこまで望んでいるのかを察しないといけません。
仮に、あなたの仕事ぶりが相手にとって100%だったとすると、期待は外れていませんが超えてもいません。「思っていたとおり」という状態です。
しかし人間力を高めるのなら、思っていたとおりではなく、この人に頼んで良かったと感じてもらわなくてはいけません。そうすると相手の期待を超える(100%を超える)必要が出てきます。
自分の目標を超えるよりも、相手の期待を超えることは簡単ではありませんが、期待よりもプラス1%の結果になるような行動を心がけたいですね。
4: 人間力とは「できないこと」を認める力でもある
人間力とは、別の視点で考えると「自分にできないこと」を認める力とも言えます。
この場合の「自分にできないこと」とは、新卒者が会社で言う「それ、自分がやる必要あるんですか~」「○○さんの方が得意ですから~」という逃げの考えではありません。
自分の足りない能力を認め、相手にとって最善の方法を伝えることで信頼を高める行動だと言えます。また、こういった経験を通して自分に足りない能力が明確にわかりますから、自分に適した能力なら高めていくことも可能になります。
最終的には、総合的な能力を獲得することになり、より人間力の高いビジネスパーソンに進化していくことでしょう。
5: まとめ
仕事をしていて「頼られる」「頼まれる」「依頼される」というのは、最高にやりがいを感じる瞬間だと思います。
また仕事で楽しさを経験するためには、今回お話した「人間力」を高められるように日頃から自分自身を鍛えないといけないなと感じます。
いくら人材育成管理分析ツールを使っても、「寝ているだけで幸運を引き寄せる方法」のような本を読んだとしても、人間力を急激に高めることはできないでしょう。
今日やって明日変わるというものではありませんので、日々の仕事や暮らしの中で少しずつ意識し継続することで、1年後、3年後、5年後には大きな変化が感じら得られるものだと思います。
がんばっていきましょう!