ホームページの成果は目的の明確化から始まる
ホームページを開設することは、大変簡単になりました。従来ならホームページの開設なんて専門家じゃないと難しいことでしたが、今では中学生や高校生でも開設できるようになっています。
また、専門的なスキルや高学歴も必要ではなく、まさに「一般的な教養をお持ちの方なら誰でも」ホームページを開設できるようになっています。
そのため、最近では(特にコロナ禍になってからは)ホームページを開設される会社さんが増えています。しかし、ホームページを作って公開したけれど、ビジネスには何のインパクトもない、そんなところも増えているようです。
どうしてこのようなことになるのでしょうか?反対に、SONIDOのクライアント様の中には、令和二年の上旬にホームページやランディングページを導入され、一年間休む間もなく問い合わせと見積もりの対応をされた社長様もいらっしゃいます。このクライアント様は、年が明けた1月時点で夏頃まで仕事が予約でいっぱいという状態のようで、大変うまく行っているところもあるのです。
今回は、このような違いを生み出すポイントでもある「目的の明確化」についてお話していきます。
1: どうして目的の明確化が重要なのか
ホームページ(ウェブ関係のページはすべて同じです)には、どうして目的の明確化が重要なのかというと、冒頭にお話したような「成果」を出すためです。
(1)目的がない場合のデメリット
もしホームページを作ったときに、目的が明確になっていないままだったとすると、次のようなことが起こります。
- 誰もホームページにたどり着いてくれない
- 問い合わせも相談も来ない
- 費用ばかりかかってお金を生み出さない
他にもデメリットはあります。
- ホームページを作ったときに使った時間が無駄になった
- 費用だけではなく社員の気持ちも下がってくる
- 経営者同士の話題に「ホームページ」が出たとき嫌な気分になる
メンタル的にもキャッシュ的にも、良いことは何もありません。
(2)一般的な目的3つ
ホームページの目的としては一般的に多いのが次の3つです。
- 知名度アップ
- 売上アップ
- ブランディング
こういった目的の中から一つでも明確になっていないのなら、おそらくそのホームページはいくら時間とお金を使っても何も生み出さないかもしれません。
いかがでしょうか。あなたが既にお持ちのホームページや、これから制作しようと検討されているホームページには、最低でもこれら3つの中の一つは目的として明確化しているでしょうか。
(3)目的が明確にしづらい理由
実は「目的を明確にする」ということは、難しいことです。
というのも、ほとんどの方は普段から明確な目的を考えてから行動することはありません。どちらかというと、何となく行動し、結果として上手く行けばOK。こんな感じです。
ですから、もしあなたが目的の明確化ができていないのなら、次からお話する方法を参考にしていただきたいと思います。
2: 目的を明確化する方法とは
目的を明確化するためには、次の方法がおすすめです。
SONIDOでも、ホームページ制作のご依頼をいただいたときには、ここからスタートしています。
(1)コンセプトを出す
あなたの仕事をホームページで知ってもらうために重要なのが「コンセプト」です。
- どのようなサービスを提供し、どんな未来を感じてもらえるのか
- どのような商品を販売し、手にすると今よりも暮らしがどのように変化するのか
- あなたの会社と関わることで、購入者にはどんな人生を歩んでほしいのか
どの会社にも、起業したときに抱いているコンセプトがあるはずです。ですが、年月が経過すると最初のコンセプトを忘れてしまうこともあります。事業範囲が広がりすぎて曖昧になってしまうこともあります。
今一度、ホームページからあなたの会社の情報を発信するために、コンセプトを思い出してみましょう。
(2)関係者のイメージを共有する
コンセプトを出すことができれば、ホームページの制作に関係する担当者同士で、コンセプトの内容とイメージを共有しましょう。
例えば「かわいい」という言葉が含まれているコンセプトだとすると、「かわいい」のイメージを画像や色によって共有します。日本語には大変曖昧な言葉があります。人によって捉え方も違えば解釈すら違っていることもあります。
こうした「言葉の意味の食い違い」を無くすためには、言葉とイメージによってお互いの頭の中に描くビジュアルを共通にしておくことが重要です。
- かっこいい
- すっきりとした
- シャープな
- 淡いブルーな感じ
- 情熱の赤
どれも伝わっているように感じますが、相手と同じことを思い描いているとは限りません。
(3)具体的な目的を決める
コンセプトとイメージの共有が出来れば、具体的な目的を決めましょう。目的の中心的な部分はコンセプトに含まれています。
そして目的をどのように伝えるのかという部分については、イメージやビジュアルの共有情報に含まれています。
3: 目的別に戦略を組み立てよう
ホームページを作るとき、目的別にどのようなポイントを注意すれば良いのかをお話します。
(1)認知度アップ
認知度をアップするためには、より深く訪問者へ会社や商品のことを理解してもらう必要があります。
そこでホームページに掲載するコンテンツは、シングルページのレイアウトを使うのが良いでしょう。
わかりやすいタイトル。コンテンツの内容をイメージしやすい大きな画像。内容に集中しやすい単一ページ。訪問者を迷わせずに最後まで集中してもらいやすい方法です。
(2)売上アップ
シングルページを用意するのがおすすめですが、認知度アップのときとは違い「コンテンツ」ではなく「ランディングページ」と呼ばれるセールス専用ページを用意しましょう。
縦長のページによって、訪問者が安心して申し込みや購入するための情報を丁寧にお伝えします。
(3)ブランディング
販売や認知度ではなく、会社や商品のブランディングをメインにされたい場合、とにかく
- キャッチコピー
- 画像
この2つにこだわりましょう。
- アップル
- コカコーラ
- ポカリスエット
こういったメーカーのサイトが参考になります。
(4)忘れられないため
大変地味な目的ですが、実は安定した売上には欠かせないのがコレです。
人はこちらが考えているように覚えてくれていません。そのため、定期的にホームページへ訪問してもらうためには、最新の情報(コンテンツ)を発信し続ける必要があります。
これはSONIDOも行っている「コンテンツマーケティング」という戦略を使うことで実現できます。
- リピート重視
- 高額商品やサービスなので成約まで時間が必要
こういった場合におすすめです。
4: 目的は結局誰が決めればいいの?
さて、最後になりましたが「目的」は誰が決めればいいのでしょうか?
- Web担当
- ベンダー
- 制作会社
- 社長
- 経理担当者
だれでしょうか?
(1)戦略
目的とは会社の戦略に直結しています。そのため戦略を正しく理解している人であることが重要です。
(2)経営
目的は経営に影響を与えます。特に売上をアップさせる目的なら、経営に直接的な影響を与えることは間違いありません。
(3)取締役
戦略と経営、この2つに対して責任と決定権を持っているのが取締役です。
ここまで整理するとおわかりのとおり、目的を決めるのは「取締役」です。平社員やITに詳しい担当者ではありません。
まして、あなたの会社のことを深く知らないベンダーや制作会社の担当でもありません。
5: まとめ
2020年、ホームページの数は爆発的に増加したと思います。しかし、これらの中で期待していた成果を感じられているところはどれくらいあるのでしょうか。
もし、あなたのホームページが成果を感じられないのなら、今回お話した目的についてもう一度じっくりと考えていただきたいと思います。
これからホームページを手に入れようと考えておられる方や、リニューアルを検討されている方は、デザインよりも目的を明確にしてから話を進めていただきたいと思います。
SONIDOは6年前からデザインよりも情報発信を主軸にして、ホームページを運用してきました。これは目的に合わせた結果だったのですが、今になると正しい選択をしたと感じています。
人は凝ったデザインのホームページに惹かれるものですが、目的に合っていないと成果は出てきません。ですから「まずは目的」と何度も頭の中で反芻していただきたいと感じています。
『ホームページリニューアルの目的とは?そろそろ変えて集客アップ!』
『サイトのリニューアルにはコンセプトが大事ってご存じですか?』