ユニクロのマーケティングから学ぶ!セグメンテーションが重要??
こんにちは、中小企業のホームページ制作・集客支援をしているSONIDOです。
今回は「ユニクロのマーケティング」についてお話ししていきたいと思います。
企業経営者として日本だけでなく世界からも常に動向が注目される存在と言えば、ソフトバンクの社長である孫正義氏。
日本電産の会長兼社長である永守重信氏。
そしてファーストリテーリングの会長兼社長である柳井正氏でしょう。
特にファーストリテーリンググループの中枢事業であるカジュアルブランド「ユニクロ」は、「不景気」と言われる中でも積極的に事業を拡大し、着実に店舗数を増やしてきました。
2015年現在でその数は優に2000を上回っています。
企業としてこれほどの成長を遂げていることの背後には、ユニクロの展開する独特のマーケティング手法が大きく影響しているとされています。
世界中の企業から注目を集めるその手法とは「顧客のセグメンテーション」と呼ばれるものです。
業種や販売している品目に関わりなく、企業が新規顧客を開拓して売り上げを向上させようと思う場合には、まずこの「セグメンテーション」を的確に行うことが不可欠とされています。
あなたも事業をいっそう成長させる可能性を秘めた「セグメンテーション」というマーケティング手法について、ぜひ知りたいと思っているかもしれません。
ではこの手法の基本概念と具体的な実施事例から学びましょう。
セグメンテーションは企業の進むべき道を指し示すカギ!
目次
セグメンテーションとは何か
企業がマーケティングを実施する際の基本的な手法として「STP」というものがあります。
これは「Segmentation(区分)」、「Targeting(対象)」、「Positioning(配置)」という3単語の頭文字から出来た言葉で、「市場のニーズを見極めるために細分化すること」という意味があります。
これら3アクションの中で特にカギとなるのがセグメンテーション、つまり顧客の分類です。
これを行うことによってメーカーは自社製品を重点的に売り込む対象の絞り込みを行います。
分類に用いる指標は基本的に2つで、その内容は企業の業種や販売品目、企業として持っている強みなどによって大きく異なります。
また大抵の場合は会社の自動車メーカーであれば「仕事に車を利用する人とそうでない人」や「独身者と既婚者」といった指標が用いられます。
ここで「仕事に利用しない」と「既婚者」という2要素が採用された場合、販売のターゲットは「買い物に自動車を利用するママ、もしくは週末に家族を連れて出かけるパパ」ということになり、開発のコンセプトは「買い物の荷物が出し入れしやすい」や「運転席からでも子どもとコミュニケーションがとりやすい」といったテーマになります。
このように「販売の対象となる顧客層を明確に意識してそのニーズを分析し、常に顧客の目線を思いに留めて商品開発から販売までの方向付けを行う」という手法がセグメンテーションです。
ユニクロの実施したセグメンテーションは何が優れていたのか
流行の移り変わりが激しいアパレル業界では、売り上げを安定させるために「ターゲットとなる客層をいかに絞って考えるか」が重要なポイントとみなされてきました。
そのため大半のアパレルメーカーはセグメンテーションの指標として「若年層と中高年層」「フェミニンとマスキュリン」「OLか主婦か」など非常に細かい分類が採用してきました。
一方、ユニクロがセグメンテーションを行う際にまず注目したのは、「服飾ブランドとして自分たちが持っている最大の強みをどう生かすか」という点です。
ユニクロの強みは商品の立案から製造、販売までをすべて自社で行う「SPA」というシステムにあります。
このシステムのメリットは、消費者のニーズに合わせて商品の生産を柔軟に対応できるという点です。
ヒットの予兆が見られた時にはすぐに生産を大幅に増やし、逆にあまり販売が伸びない時にはすぐに生産量を抑えて過剰な在庫を持たないように調整することが可能となります。
「売れるものがわかったら即座に大量生産できる」という強みを生かすため、ユニクロはセグメンテーションのために
- 「カジュアルかフォーマルか」
- 「トレンドかベーシックか」
という大きな指標を採用しました。
これにより、他のファッションブランドが行うように「顧客層」を限定するのではなく、「生産する商品」の限定を目指したわけです。
ファッションの流行を作るのではなく、「LifeWear」という考え方
セグメンテーションの結果、ユニクロは「カジュアルで、ベーシックな商品を作る」という方針を打ち出しました。
ファッションの流行を作るのではなく、「LifeWear」という考え方のもとに、毎日だれでも、男性であれ女性であれ、年齢層に関わりなく気軽に使うことができ、なおかつ快適な商品開発を目指したのです。
このセグメンテーションが奏功したのが1998年に始まったフリースの販売です。
デザインは男性用と女性用の2パターンだけに統一する代わりに、色とサイズのバリエーションを豊富にすることによって大人から子どもまですべての年齢層の人に対応するようにしたところ、これが大ヒット商品となりました。
発売からわずか数カ月で「ユニクロのフリース」は爆発的な人気を獲得し、ほとんどの店舗で在庫がなくなるという事態まで発生したのです。
1998年の発売以来基本的なデザインの変更は行われていないものの、2016年現在でもユニクロのフリースは「温かく、着心地の良い、お買い得な商品」として広く認知され、引き続き多くの年代層から支持されています。
ユニクロのヒートテックが生まれた経緯とは?
「カジュアルでベーシックな商品」というセグメンテーションから生み出されたもう1つのヒット商品は「ヒートテック」です。
「年配の人に温かい肌着を作ろう」という考え方からさらにターゲットとなる客層を広げて、「すべての年齢層の男性・女性にとって着心地が良く温かい肌着」という視点にシフトした結果、この商品が生まれたとされています。
フリースの場合と同様、デザインは統一されているものの、カラーバリエーションを増やすことでお客の関心を引き付けることに成功し、大ヒット商品となりました。
Webサイトにもセグメンテーションのデータを反映
またユニクロはWebサイトの作りにもセグメンテーションのデータを反映させています。
商品データは「男性用」「女性用」「キッズ用」と「各サイズ」に区別されているものの、それ以外に対象を限定するような記載は一切ありません。
ですからどの年齢層の人でも気兼ねなく申し込みをすることが可能なのです。
なるほど!顧客を絞る?商品を絞る?
ユニクロのマーケティングが優れている点は「常に新たな需要を作り出していること」や「分かりやすい広告戦略」など他にも数多くあります。
とはいえ、これらが成功しているのは何よりもまず基本となる「自社の強み」を理解し、それを最大限生かすことができるセグメンテーションを行った結果であると言えます。
このメソッドは業種を問わずどの企業やメーカーにもあてはめることができるはずです。
もしあなたが社内のマーケティングを担当しており、商品開発や製造・販売に関する指針を見つけたいと考えているなら、まずは「同業他社にはない自社の強みとは何か」を分析してみると良いでしょう。
それを見極めることができたなら、次に「顧客を絞り込むか」「商品の絞り込むか」を念頭に置きながらセグメンテーションを行うための指標を決めましょう。
そうすることで会社がさらに成長していくため、これから注力すべき分野はどこなのかを見定めることが可能となるはずです。
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