ホームページ制作で本当に困るのは、完成した直後とは限りません。
数年後、文章や料金を修正したいとき。制作会社と連絡が取れなくなったとき。他社へ変更したくなったとき。サーバーやドメインを移したいとき。
こうしたタイミングで初めて、
「ドメインは誰が管理しているの?」
「WordPressのログイン情報がない」
「他社へ変更したらサイトを使えないと言われた」
と気づくことがあります。
SONIDOでも、他社で制作されたホームページについて相談を受ける中で、ドメインの管理先が分からない、制作会社と連絡が取れないというケースを見てきました。
ホームページが普通に表示されている間は、ドメインやサーバーの管理を意識することはほとんどありません。しかし、何かを変えようとした瞬間に、それまで見えなかった問題が表に出ます。
だからこそ、制作会社を決めるときは、デザインや制作費だけを確認して終わりにしないでください。
この記事では、ホームページ制作を依頼する前に確認しておきたい12項目を、契約後に困りやすい順に解説します。
目次
ホームページ制作は「作るとき」より「作ったあと」に差が出る
制作会社を選ぶとき、多くの方が見るのは制作実績と見積金額です。もちろん大切です。
ただ、完成したホームページを何年も使うことを考えると、それだけでは足りません。
たとえば、公開後に会社の電話番号が変わったとします。修正を依頼したら数週間かかる。料金を変更したいけれど、追加費用がいくらか分からない。制作会社を変えたいけれど、ドメインの管理先が分からない。
制作時には小さく見えたことが、数年後には大きな問題になることがあります。
費用はいくらか。何日くらいで対応してもらえるか。
ドメインやサーバーを自社で確認できるか。
ホームページやドメインを移行できるか。
ホームページだけでなく、メールへの影響も確認できるか。
これらは、ホームページの見た目を見ても分かりません。契約前に聞くしかありません。
制作会社を選ぶときは、「どんなホームページが完成するか」と同じくらい、「完成後にどう使えるか」を確認してください。

ホームページ制作を依頼する前に確認する12項目
ここから、契約前に確認しておきたい内容を順番に説明します。
すべてを専門用語で理解する必要はありません。分からなければ、制作会社にそのまま質問してください。
1.ホームページのゴールは制作会社と一致しているか
最初に確認するのは、ページ数でもデザインでもありません。
何のためにホームページを作るのか。
です。
問い合わせを増やしたいのか。採用を強くしたいのか。会社案内として使いたいのか。特定のサービスを増やしたいのか。ゴールによって必要なページは変わります。
たとえば、会社案内が目的なら、会社概要や事業内容、実績が分かれば役割を果たせるかもしれません。一方、新規顧客を増やしたいなら、検索から見つけてもらう入口や、他社と比較するための情報、問い合わせへの導線まで必要です。
契約前に、
「このホームページで、私たちが一番増やしたいものは何だと理解していますか?」
と聞いてみてください。
その答えが自社の考えとズレているなら、制作を始める前に合わせておく必要があります。
2.文章は誰が書くのか
ホームページ制作で意外に止まりやすいのが、文章です。
契約後に、
「では、各ページの原稿を送ってください」
と言われ、初めて自分たちで全部書かなければいけないと気づくことがあります。
文章については、会社によって対応範囲が違います。
- 自社ですべて用意する
- 提供した文章を制作会社が整える
- 取材をして制作会社が作成する
- コピーライターが作成する
どれが正解という話ではありません。ただ、自社で文章を書けないのに、原稿作成が見積もりに含まれていなければ困ります。
特に確認したいのは、
- 誰が文章を書くのか
- 取材はあるのか
- 文章の修正は何回できるのか
- SEOを考えた原稿なのか
です。
ホームページの文章は、空いている場所を埋めるものではありません。
なぜ、この会社に相談するのかを伝えるものです。
3.写真は誰が用意するのか
写真も、契約後に気づきやすい部分です。
「写真を送ってください」と言われても、ホームページに使える写真がないことがあります。
確認したいのは、
- 撮影は見積もりに含まれるか
- カメラマンを手配できるか
- 自社で撮影してもいいか
- 素材写真を使うのか
- 撮影した写真を自社でも使えるか
です。
特にサービス業や建設業では、実際の仕事、スタッフ、施工事例など、自社の写真が信頼につながります。
すべてをプロに撮ってもらう必要はありませんが、制作が始まってから「写真がありません」とならないように、先に確認してください。
4.修正は何回まで含まれているか
制作中の修正回数も会社によって違います。
何回でも修正できる会社もあれば、2回、3回までと決まっている会社もあります。
確認したいのは、
- デザイン修正は何回までか
- 文章修正は何回までか
- どこから追加料金になるか
- 公開直前の修正は可能か
です。
「修正無料」と書かれていても、どこまでが無料なのか分からないことがあります。大きなデザイン変更と、誤字の修正が同じ扱いとは限りません。
契約前に、追加費用が発生する境界を確認しておきましょう。
5.追加料金は、どんなときに発生するか
ホームページ制作では、契約時の金額だけで終わらないことがあります。
たとえば、
- ページを追加する
- 新しい機能を追加する
- 写真撮影が増える
- 原稿作成を依頼する
- 制作途中で方向性を大きく変更する
といった場合です。
追加費用が発生すること自体は問題ではありません。
問題なのは、どこから追加費用になるのか分からないことです。
見積書に「一式」と書かれている項目が多い場合は、何が含まれているのか確認してください。
| 確認する項目 | 契約前に聞くこと |
|---|---|
| ページ追加 | 1ページ追加するといくらかかるか |
| 文章修正 | 何回まで含まれ、どこから有料か |
| 画像変更 | 制作中・公開後で費用が変わるか |
| 機能追加 | フォームや予約機能の追加はいくらか |
| 公開後の作業 | 簡単な修正は保守費用に含まれるか |
安いか高いかを判断する前に、何が含まれているかを確認することが大切です。
6.公開後の修正は何日くらいかかるか
ここは、費用と同じくらい確認してほしい部分です。
他社で制作されたホームページについて相談を受ける中で、
「修正を頼んでも数週間かかる」
という話を聞くことがあります。
一文字の修正でも数週間。料金変更も数週間。スタッフが退職したのに、写真がしばらく残ったまま。
会社によっては、大きな問題になります。
契約前に、
「通常の修正は、依頼してからどのくらいで対応してもらえますか?」
と聞いてください。
急ぎの場合の対応方法も確認しておくと安心です。
更新費用だけでなく、対応までの時間も比較してください。
7.月額・年間費用は何に対するお金か
ホームページには、公開後も費用がかかることがあります。
ただし、会社によって内容は違います。
たとえばSONIDOの年間管理では、
- ドメイン費用
- サーバー費用
- プラグインのアップデート
- サイトに不具合が発生した場合の確認・対応
- 簡単な修正
などを管理内容に含めています。
一方、集客コンサルティングを行う場合は、何を行うのかを別に明確にします。
つまり、
月額費用があるから悪い、ないから良い、という話ではありません。
大切なのは、何にお金を払っているのかです。
保守管理費
- サーバー管理
- WordPress更新
- バックアップ
- 簡単な修正
- 毎月の改善提案
「月額費用はいくらですか?」だけではなく、
「その費用で、具体的に何をしてもらえますか?」
と聞いてください。
8.ドメインは誰が管理するのか
ここからは、普段あまり意識しないけれど、将来困りやすい内容です。
ドメインとは、たとえば、
sonido.jp
のようなホームページの住所です。
他社からSONIDOへ相談されるケースでは、
「ドメインをどこで管理しているのか分からない」
ということがあります。
ホームページが表示されている間は困りません。しかし、制作会社を変更したい、サーバーを移したい、管理会社と連絡が取れないとなったときに問題になります。
契約前に確認してください。
- ドメインは誰が取得するのか
- 誰が管理するのか
- 更新費用は誰が払うのか
- 他社へ変更するとき移管できるのか
SONIDOではドメイン管理を代行していますが、他社へ変更する場合は移管できるようにしています。
大切なのは、誰が管理するかだけではありません。
将来、必要になったときに移せるかどうかです。
9.サーバーは誰が契約するのか
ドメインと同じように、サーバーも確認します。
ホームページのデータを置いている場所です。
制作会社が管理する場合もあれば、お客様自身が契約する場合もあります。どちらが正解という話ではありません。
ただ、確認したいのは、
- サーバーの契約者は誰か
- 費用は制作費に含まれるか
- 管理会社を変更するとき移行できるか
- サーバー情報を確認できるか
です。
「サーバー代込み」と書かれていても、解約後にどうなるかまで確認してください。
10.WordPressの管理者権限はもらえるか
WordPressで作るホームページなら、管理者権限についても確認してください。
WordPressで作られているからといって、自動的にすべての管理権限を持てるとは限りません。制作会社だけが管理者権限を持っていることもあります。
契約前に、
「WordPressの管理者権限は、必要になったときにもらえますか?」
と聞いてください。
SONIDOでは必要に応じて管理者権限を渡すことができます。
普段、自社で管理画面を触らないとしても、将来、制作会社を変更するときに必要になる可能性があります。
11.他社へ変更するとき、ホームページを移行できるか
これは、必ず聞いておいた方がいいと思います。
「将来、他社へ変更する場合、今のホームページを移行できますか?」
この質問です。
月額制のホームページなど、契約上、解約するとサイトを使えなくなるサービスもあります。その仕組みを理解して契約するなら問題ありません。
しかし、何年も費用を払い、他社へ変更しようとしたときに初めて、「サイトは使えません」と知るのは困ります。
特に、契約時に十分な説明がないまま、「他社に変えたいならサイトは消えます」と後から言われると、困ることになります。
確認するのは、
- サイトデータを移せるか
- 画像や文章を使い続けられるか
- ドメインを移管できるか
- WordPressを引き継げるか
- 解約時に何が使えなくなるか
です。
制作会社を変更する予定がなくても、将来は分かりません。
移行できるかどうかは、契約前に確認してください。

12.サーバーやドメインの変更でメールに影響しないか
最後は、一般的な制作前チェック記事ではあまり触れられない部分です。
会社のホームページとメールで、同じドメインを使っていることがあります。
たとえば、
ホームページ:
example.co.jp
メール:
info@example.co.jp
という状態です。
この場合、サーバーやドメインの設定を変更するときは、ホームページだけを見て進めてはいけません。
特に確認したいのが、DNS切り替えのタイミングです。
難しく聞こえるかもしれませんが、簡単に言うと、
「このドメインは、どのサーバーを見に行くのか」
を切り替える設定です。
このタイミングや準備に問題があると、一時的にホームページやメールへ影響が出る可能性があります。
そのため、制作会社の変更やサーバー移行では、
- 今使っているメールアドレスを確認する
- メールがどこで動いているか確認する
- 必要な準備をしてから切り替える
- DNS変更のタイミングを考える
ことが大切です。
契約前に、
「今使っている会社のメールアドレスもありますが、サーバー変更時はどうなりますか?」
と聞いてみてください。
ホームページだけでなく、メールまで含めて説明してくれるかを確認できます。
制作会社と連絡が取れなくなったときに困らないために
SONIDOへ他社サイトの相談が来る中で、もう一つあるのが、
「制作会社と連絡が取れない」
というケースです。
制作時は普通に連絡が取れていても、数年後に返信が来なくなる。電話がつながらない。担当者が退職して引き継ぎが分からない。
こうした可能性をゼロにはできません。
だからこそ、ホームページの重要な情報を、一社だけに任せきりにしないことが大切です。
最低限、次のことは分かる状態にしておきましょう。
- ドメインの管理会社
- サーバーの管理会社
- WordPressのログイン方法
- 契約しているサービス
- 毎月・毎年の費用
- 制作会社を変更するときの方法
制作会社を疑うという話ではありません。
会社の大切な資産が、どう管理されているかを知っておくという話です。
契約前に、この12項目だけ聞いてください
ここまで読んで、「確認することが多い」と感じた方もいると思います。
契約前に、次の12項目だけメモして制作会社へ聞いてみてください。
すべて完璧な会社を探す必要はありません。
大切なのは、自社が理解したうえで契約することです。
SONIDOがホームページ管理で大切にしていること
SONIDOでは、ドメインやサーバーの管理を代行することがあります。
ただし、他社へ変更する場合は、ドメインを移管できます。WordPressの管理者権限も必要に応じて渡せます。
なぜなら、ホームページは制作会社のために作るものではないからです。
お客様の会社が使うものです。
管理を任せてもらっている間は、ドメイン、サーバー、プラグインのアップデート、簡単な修正などを行います。
一方、集客のコンサルティングを行う場合は、何を行うのかを別に明確にします。
SONIDOが大切にしているのは、
何に費用がかかり、何をしているのかが分かること。
そして、
将来、状況が変わったときに困らないこと。
です。
ホームページ制作会社との関係は、公開したら終わりとは限りません。
だからこそ、契約前に「作れるか」だけではなく、「長く使えるか」まで確認してほしいと思います。
まとめ
ホームページ制作を依頼するとき、多くの人はデザイン、制作実績、見積金額を比較します。
もちろん、それも大切です。
しかし、本当に困ることは数年後に起きるかもしれません。
修正を頼んでも数週間かかる。
ドメインの管理先が分からない。
制作会社と連絡が取れない。
他社へ変更しようとしたらサイトを使えないと言われる。
サーバーを移したら、会社のメールに影響が出る。
こうしたことを避けるために、契約前に確認してください。
文章は誰が書くのか。追加料金はいつ発生するのか。月額費用には何が含まれるのか。ドメインやサーバーは誰が管理するのか。将来、他社へ移行できるのか。
制作会社選びは、ホームページが完成するまでの会社を選ぶことではありません。
完成したあとも、安心して使い続けられる会社を選ぶことです。
複数の制作会社から見積もりを受け取り、どこを選べばいいか迷っている方は、ホームページ制作会社の比較方法もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q ホームページ制作を依頼する前に一番確認すべきことは何ですか?
まず、ホームページのゴールを制作会社と共有してください。そのうえで、文章や写真を誰が用意するのか、追加料金が発生する条件、公開後の修正、月額・年間費用、ドメインやサーバーの管理、他社への移行が可能かを確認することが大切です。
Q ホームページの月額費用は必要ですか?
必要かどうかは契約内容によって異なります。サーバーやドメイン、WordPressの更新、バックアップ、修正、アクセス解析、改善提案などが含まれる場合があります。月額費用があるかないかだけで判断せず、その費用で具体的に何をしてもらえるのかを確認してください。
Q ドメインは制作会社に管理してもらっても大丈夫ですか?
管理を代行してもらうこと自体は問題ありません。ただし、誰が管理しているのか、更新費用はどうなるのか、将来ほかの制作会社へ変更するときに移管できるのかを確認してください。管理先が分からない状態は避けることをおすすめします。
Q 制作会社を変更するとホームページは消えますか?
契約や制作方法によって異なります。月額制サービスなどでは解約後にサイトを利用できない場合があります。一方、WordPressなどで制作したサイトを他社へ移行できる場合もあります。契約前に、サイトデータ、ドメイン、画像や文章を引き継げるかを確認してください。
Q WordPressの管理者権限はもらった方がいいですか?
普段自社で更新しない場合でも、必要になったときに管理者権限を受け取れるか確認しておくと安心です。将来、制作会社を変更したり、別の会社へ保守を依頼したりするときに必要になる可能性があります。
Q サーバーを変更すると会社のメールも使えなくなりますか?
ホームページとメールの構成によって異なります。同じドメインのメールを利用している場合は、サーバーやDNS設定の変更がメールに影響する可能性があります。移行前に現在のメール環境を確認し、必要な準備をしたうえで切り替えることが大切です。
ホームページ制作を依頼する前に、いっしょに整理しませんか?
「この見積もりで契約して大丈夫か分からない」
「今のホームページを作り直したいけれど、ドメインやサーバーのことが分からない」
「以前の制作会社で困ったので、今回は失敗したくない」
そんな方は、SONIDOの無料相談をご利用ください。
いきなり制作の契約を進めるのではなく、まず現在のホームページや契約状況、これから増やしたい仕事についてお聞きします。
新しく作るべきなのか。今のサイトを改善した方がいいのか。制作前に確認しておくことは何か。
必要なことをいっしょに整理します。