ダイレクトレスポンスマーケティング(DRM)の基本をわかりやすく解説
異業種交流会やIT活用セミナーに参加すると、こんなことをセミナー講師やコンサルタントさんが言っていると思います。
「売上や集客には、マーケティングが重要です!」と。
そして、こう言ったことも聞かれることでしょう。
「DRM、ダイレクトレスポンスマーケティングが中小企業にぴったりなんです!」と。
セミナーで耳にするセリフですが、そう言われても具体的にどんなものなのか、分かりづらいのではないでしょうか。
人によって
- 通信販売みたいなもの
- ネットワークビジネスと同じかな
- ネットで流行ってる方法だろ
というように、様々な意見が出てくるので一層混乱してしまう、ということも多いとお聞きします。
そこで「ダイレクトレスポンスマーケティング」という言葉を最近お知りになったあなたに、基本的なことをわかりやすく解説させていただきます。
目次
1: ダイレクトレスポンスマーケティングとは
口は災いの元だなぁ~
京ちゃん
どうしたの?何か爆弾発言でもした?
カナさん
そうなんです、昨日の飲み会で余計なことを口走っちゃいました・・・。
京ちゃん
昨日の飲み会って、経営者さんを集めたセミナーの懇親会?
そこで何言ったの?(これは、やばいかも・・・)
カナさん
ちょっと聞きかじった言葉を参加されてた人に、口走っちゃいまして。
京ちゃん
ナ・ニ・を・言ったのですか・・・京子さん。
カナさん
「ダイレクトレスポンスマーケティング」って最高ですよ!って。
京ちゃん
へっ?それだけ?
カナさん
そうです。そうしたら参加者さんから詳しく教えてほしいって言われましてね、、、って、あたし「DRM」の仕組みなんて知らないし~。
勢いで言っただけだし~!
でも、説明に行かないといけないし~!
カナさん、助けてください~。
京ちゃん
あ~あ、口は災いの元だね~。
って、京ちゃん、あぶないじゃん。きけんじゃん。(笑)
それじゃ、私が先月やった「ダイレクトレスポンスマーケティング」のオンライン講座のビデオがあるから見てみる?
カナさん
えっ、見ます!見させていただきます!
京ちゃん
それじゃ、動画コンテンツを「ポチっ」と再生。
カナさん
・
・
・
ダイレクトレスポンスマーケティング(Direct Response Marketing)は「DRM」と略されることもある「売れる仕組み」のひとつです。
ダイレクトレスポンスマーケティングを日本語で表すと「直接反応型マーケティング手法」となります。
これは、どのようなことも、すべてお客さんから「直接反応」してもらうことを目的とした手法であり仕組みと言えます。
この「直接反応」という部分が大切で、反応とは行動を指していることがほとんど。
特定のお客さんへ広告を見せ、何かを伝え、行動を起こさせる。
もっともわかりやすい例は、プロアクティブなどが販売されているテレビショッピングや通信販売ですね。
この仕組みを「ダイレクトレスポンスマーケティング」略して「DRM」と呼んでいます。
2: ダイレクトレスポンスマーケティングの考え方
DRMの考え方は「レスポンス」にフォーカスしています。
どうすれば相手が「レスポンス=行動する」のかが大事なのです。
- 商品の特徴や機能よりも、どんな話をすれば相手の目が輝くか
- 相手が今悩んでいることを解決できるのか
- サンプル品を渡すと行動するのか
このように「レスポンス=行動する」ように仕掛けるわけです。
・
・
・
カナさん、これって具体的にはどんな行動させるんですか?
京ちゃん
最後に「お電話ください!」と言って申し込んでもらうのは当たり前。
でも、それまでにも小さな行動をしてもらう必要があるんだよね。
例えば、ダイレクトメールを送ったとすると
- ダイレクトメールを手にとってもらう、という行動
- ダイレクトメールを開けてもらう、という行動
- 中の手紙を読んでもらう、という行動
- 申し込みをする、という行動
これだけの行動をしてもらう必要があるんだよね。
カナさん
うわ~、結構ハードル高!
京ちゃん
そして、こういった行動をしてもらうのにもっとも大事なのが、DRMの心臓部でもある「言葉=文章」。
人は言葉の使い方ひとつで購入する気分にもなれば、そうならないこともあるから、如何にして「レスポンス=行動」してもらうような言葉を使って文章にするのかが重要なの。
カナさん
なるほど~。確かにテレビショッピングを見ていて、思わず電話を持っちゃう番組、ありますもんね~。
特に「やせる系」のサプリとか。
京ちゃん
それ、行動させられてるってことだよね~。
カナさん
ホントですね。恐るべし「DRM」。
でも、この考え方って、いつ頃からあるんですか。
京ちゃん
じゃあ、次は歴史を簡単に説明した講座を見てみて。
そうそう、終わったら声かけてね~。
カナさん
3: ダイレクトレスポンスマーケティングの歴史
ダイレクトレスポンスマーケティングは、米国で生まれたと言われています。
1920年代、米国では新聞に通信販売の広告が始まっていたとも。
米国は日本と比べ、広大な国土がありますから、小売店舗や営業マンだけで対応できる地域に限りがありました。
そこで通信販売の原型が試され、歴史と経験の中から「言葉」の選び方で売上に影響があることを発見。
手紙には
- どんなタイトルがいいのか
- どんな特典が反応されるのか
- どんな保証なら反応するのか
- どんな順番に説明すればいいのか
広告に反応したことを蓄積し、より反応を高める広告を作り、どんどんとその手法を改善することで「ダイレクトレスポンスマーケティング」という仕組みを作り上げました。
100年以上の歴史がある「ダイレクトレスポンスマーケティング」ですが、日本では1998年頃までは通信販売会社くらいにしか広まっていませんでした。
しかし、1998年の不況まっただ中を境に、日本一のマーケッターとして有名な神田昌典氏がダイレクトレスポンスマーケティングの実践結果を数多く発表したことから、ダイレクトレスポンスマーケティングが日本の中小零細企業に広まりました。
米国で誕生してから100年以上経った今でも、この仕組みは色褪せることなく活用されつづけ、そして実践で結果を出し続けています。
・
・
・
カナさん、なにか壮大な話になってませんか?
100年前からDRMがあったなんて・・・。
京ちゃん
そうそう、通信販売の歴史と共に歩んできたんだろうね。
今でも通信販売は米国が先進国だしね。
それじゃ、DRMで大事な3つの「M」の話があるから、続きを見てみて。
カナさん
4: ダイレクトレスポンスマーケティングで大事な3つの「M」
ダイレクトレスポンスマーケティングの話を聞くと、多くの経営者さんから次の言葉が出てきます。
「うちのビジネスは特別だから使えない」
この言葉が出てくる経営者さんは、残念ながらダイレクトレスポンスマーケティングを活用することから離脱されたも同然です。
ダイレクトレスポンスマーケティングには3つの要素があり、この3つの要素は
- どんな商品やサービス
- どんな人
- どんな時間
- どんな価格
- どんな状況
でも当てはめることができるのです。
ですから「特別だから」使えないということはありません。
逆に、この仕組みを使えない、この3つの要素が満たせないビジネスなら、成長と発展を望むことができないといえます。
それでは、3つの要素である「M」をお話していきます。
4.1: Market マーケット
一般的にマーケットとは「市場」と言われています。
もう少し具体的に言い換えると、誰かの
- 問題
- 悩み
- 課題
- 欲求
- 願望
が集まっているところと言えます。
特に重要なのが「誰」。
「誰」が決まっていないと、他の2つの「M」を効果的に活用することができません。
他の2つの「M」を「誰」に送り、反応させ効果を出したいのか。
「誰でもいい」
「すべての人」
これは「マーケット」ではありません。
「誰」を明確に決めることは、予想以上に大切なことです。
みなさんご存じの「ドミノ・ピザ」を具体例にすると、
ドミノ・ピザのマーケットは
「おいしいピザが食べたい」ではありません。
「熱々のピザを30分以内に届けてほしい」がマーケットです。
4.2: Message メッセージ
「メッセージ」とは釣りで言う「エサ」です。
どんな「エサ」なら、自分が思っている魚が釣れるのか、ということです。
魚を釣るのに、人間がよろこぶ食材をエサにはしませんよね。
それと同じで「マーケット」で決めた「誰」が喜んでかぶりつく「エサ」を用意することが重要です。
そして「エサ」は「完全オーダーメイド」にするべきでしょう。
「誰」だけが喜ぶエサこそ、最高のメッセージなのです。
同じように「ドミノ・ピザ」を具体例にすると、
ドミノ・ピザのメッセージは
「熱々のピザを30分以内にお届け。できなければ代金は頂きません。」
です。
決して
「おいしいピザをお届けします!」
ではないことに注意してください。これは他にも同じことが言えるピザ屋があるので、メッセージにはなり得ないということです。
4.3: Media メディア
メディアとは、次のようなものを指しています。
- 新聞
- テレビ
- ラジオ
- 雑誌
- フリーペーパー
- クーポン券
- チラシ
- DM
- 小冊子
- カタログ
- Eメール
- ウェブサイト
- 電車の中吊り広告
- 看板
- ラッピングバスの広告
- ツイッター
- ライン
- ユーチューブ
など、上げればキリがないくらい、現在はメディアが存在しています。
これらのメディアをすべて使うわけではありません。
良いメディアも悪いメディアもありません。
あくまでも「反応」を得るためのメディアだということを忘れないでください。
メディアの種類や媒体は、ダイレクトレスポンスマーケティングには無関係です。
関係あるのは「誰」が反応するメディアはどれか。ということだけです。
そして注意する点は、メディアをひとつにする必要はありません。
「誰」が反応するメディアが複数あるのなら、複数活用するようにしましょう。
ビジネスは変化し続けますから「誰」が使うメディアも移り変わっていきます。
固執する必要はありません。
「誰」を基準に、使えるメディアをどんどんと試していくのが正解です。
■メッセージの具体例
同じように「ドミノ・ピザ」を具体例にすると、
今の日本では
- チラシ
- ウェブサイト
- SNS
がもっとも多く広告しているメディアではないでしょうか。
特に新聞への折り込みチラシは、ネットが使われるようになった現在でもなくなっていませんから、大きなレスポンスが期待できるメディアなのだと予想できますね。
このように3つの「M」は、重要な要素と言えます。
そして3つの要素すべてが満たされている状態でないと、ビジネスは成功しないということになります。
マーケットはわかった。
メッセージも用意できた。
でも適切なメディアではなかった。
という場合には、「誰」にメッセージが届いていませんから、レスポンスは期待できません。
3つの「M」が満たされることが基本だということを忘れないでくださいね。
5: ダイレクトレスポンスマーケティングの具体例
カナさん、もう、ほぼ完璧です!これでいつでも説明できます。
京ちゃん
良かったよね~、勉強するいい機会にもなったし。
カナさん
ホント、そうですよね。
京ちゃん
じゃあ、最後に京ちゃんへ質問。
ダイレクトレスポンスマーケティングの具体的な方法を簡単に述べよ!
カナさん
え~っと、ですね~
(1)商品やサービスに興味を持っている人を調べる
(2)調べた人が使っている媒体を見つける
(3)その媒体を使って興味を持っている人へメッセージを送る
(4)メッセージに興味を持ってくれた人を集める
(5)メッセージから販売する商品やサービスの良さをわかってもらう
(6)購入へ行動してもらう
どうですか?
京ちゃん
ピンポーン!
簡単にまとめると、今の6つを繰り返すことになるんだよね。
この6つを繰り返すことで、お客さんとの間に信頼関係が築かれていくと、メッセージを送るだけでリピートしてくれるようになるので、シンプルな販売の仕組みをどんな業種でも作り上げることができるの。
大きな組織じゃなくても使えるのが、ダイレクトレスポンスマーケティングなので、京ちゃんが説明に行く会社さんも十分に使ってもらえるんじゃないかな。
カナさん
じゃあ早速忘れないうちに、説明に行ってきま~す!
京ちゃん
えっ、これから?
カナさん
そうですよ。30分後に訪問の約束してますから。
京ちゃん
・・・。(自転車操業だよ、この人・・・)
カナさん
6: まとめ
いかがでしたか?
「ダイレクトレスポンスマーケティング」という長いカタカナ言葉を聞くと「むずかしそう」な印象ですが、ひとつずつ分解して見ていくとビジネスする上で「当たり前」なことを仕組み化しているだけなのです。
でも、ここで油断される方が多いので、あえてお話させていただきます。
人は「当たり前」のことを、やりたがらない習性があります。
「当たり前」を「当たり前」にできる人は、ものすごく少ないと言えるでしょう。
多くの中小企業経営者の方が「ダイレクトレスポンスマーケティング」を知ってからも、自分のビジネスへ導入していないのはこの為です。
「当たり前」を「当たり前」にできない。
知ってるだけで実践には活かせていない。大変もったいない状態です。
でも、ここがあなたにとって大事なところです。
ほとんどの中小企業経営者が「やらない」ことを、あなたが「やる」だけで差がつくということです。
効果が実証されている仕組みを、あなたのビジネス向けにカスタマイズし「当たり前」を「当たり前」にやる。
たったこれだけのことで、まわりとは差が出てくるのですから、やらない理由をわざわざ探す必要はありません。
「そうは言っても、ひとりじゃ難しそう・・・」
そんなときには、ダイレクトレスポンスマーケティングを理解している外部の人に助けてもらいましょう。
すべてをあなたひとりでやる必要はありません。
あなたの貴重な時間をお金という対価で交換する。
お金という対価でビジネスへ投資する。
考え方は、どちらでも構いません。
必要なのはライバルが始めるよりも先に「ダイレクトレスポンスマーケティング」を、あなたが始めること。
せっかく知った仕組みですから、大多数の経営者さんのようにならないで、実践で活用しあなたのビジネスを向上させてくださいね。
PS
他のマーケティングでも一緒です。
当たり前のことを面倒くさがらずにやることが大事です。
コンテンツマーケティングも一緒に覚えたい方はこちら!
ホームページ集客を成功に導くコンテンツマーケティングと事例3選