「3社に相談したら、余計に分からなくなった」
ホームページ制作を検討している方から、こうした話を聞くことがあります。
A社は40万円。B社は80万円。C社は150万円。でも、どの会社も「オリジナルデザイン」「SEO対策」「スマートフォン対応」と書いてある。制作実績を見ると、どれもきれいです。
安い会社に頼むべきか。高い会社の方が安心なのか。それとも、担当者との相性で決めればいいのか。
正直、迷うと思います。
でも、制作会社を比較するときに最初に知っておいてほしいことがあります。
見積金額が違うのは、同じものを違う価格で売っているからとは限りません。
30万円のホームページと100万円のホームページでは、そもそも「どこまで考えるのか」が違うことがあります。
ページを作るだけなのか。誰に何を伝えるかから考えるのか。文章も作るのか。SEOや集客まで設計するのか。公開後も改善するのか。
ここを見ずに総額だけを比べると、制作会社選びは失敗しやすくなります。
この記事では、複数のホームページ制作会社から見積もりや提案を受けたときに、何を比べればいいのかを10のポイントに分けて解説します。
制作会社の比較が難しいのは「同じもの」を売っていないから
たとえば、3社から10ページのホームページ制作を提案されたとします。
すべて10ページです。
でも、中身を見てみると、次のような違いがあるかもしれません。
- デザイン
- ページ制作
- スマホ対応
文章や写真は依頼者が用意
- デザイン
- ページ制作
- ヒアリング
- 文章の整理
伝える内容まで一緒に考える
- ターゲット設計
- 差別化・文章
- SEO・集客導線
- 公開後の改善
問い合わせまで考えて制作
※上記は違いを説明するための例です。実際の制作範囲は会社や契約内容によって異なります。
A社が悪く、C社が良いという話ではありません。
会社案内があれば十分なら、A社のような制作方法で目的を達成できることもあります。反対に、ホームページから新規顧客を増やしたいのに、文章や集客をすべて自社で考えなければいけないなら、完成後に困る可能性があります。
つまり、比較するときに見るべきなのは価格だけではありません。
その金額で、何をしてもらえるのか。
ここをそろえて見なければ、本当の比較にはなりません。

まず「同じ条件」で比較できているかを確認する
複数の制作会社を比較するとき、意外に多いのが、各社に違う説明をしているケースです。
A社には「集客したい」と伝えた。
B社には「今のサイトをきれいにしたい」と伝えた。
C社には「予算は100万円くらい」とだけ伝えた。
これでは、出てくる提案も見積もりも違って当然です。
比較する前に、最低限、次の4つは同じ内容を各社へ伝えてください。
問い合わせ、採用、会社案内など、何を増やしたいのか。
誰から相談してほしいのか。どんな仕事を増やしたいのか。
アクセスがない、問い合わせがない、古いなど、今困っていること。
予算感と、いつ頃までに公開したいのか。
完璧な資料を作る必要はありません。
同じことを各社に伝えるだけでも、提案の違いが見えやすくなります。
むしろ、この段階で注目してほしいのは、伝えた内容に対して制作会社が何を聞いてくるかです。
「何色が好きですか?」
から始まる会社もあれば、
「なぜ、そのお客様を増やしたいのですか?」
と聞く会社もあります。
この違いは、完成するホームページにも表れます。
ホームページ制作会社を比較する10のポイント
ここからが、この記事で最もお伝えしたい部分です。
制作実績のきれいさや見積金額だけではなく、次の10項目で比較してください。
1.ホームページのゴールを理解しているか
最初に確認したいのは、何を作るかではありません。
「なぜ作るのか」を理解しているかです。
問い合わせを増やしたいのか。採用を強くしたいのか。特定のサービスを増やしたいのか。
目的によって必要なページも文章も導線も変わります。
提案書を見るときは、ページ数や機能より先に、
「私たちのゴールを、この会社はどう理解しているか」
を確認してください。
提案内容がどの会社にも使えそうなら、まだ自社のことを十分に理解されていない可能性があります。
2.自社の話より、お客様の話を聞いてくるか
制作会社が自社のことを理解するのは大切です。
ただ、それだけでは足りません。
本当に集客を考えるなら、
- どんなお客様を増やしたいのか
- その人は何に悩んでいるのか
- 何と比較しているのか
- なぜ今のお客様は自社を選んだのか
まで聞く必要があります。
ホームページを見るのは、制作会社でも経営者でもありません。
お客様です。
自社が言いたいことだけでなく、お客様が知りたいことまで考えているかを見てください。
3.自社の仕事に本当に興味を持っているか
これは、現在のSONIDOの記事でも長くお伝えしてきたことです。
制作会社が、あなたの仕事に興味を持っているか。
簡単なようですが、非常に大切です。
サービスについて質問する。
お客様が選ぶ理由を知ろうとする。
競合を調べる。
「なぜ、このやり方なのですか?」と聞く。
こうした姿勢があるでしょうか。
ホームページは、あなたの会社の良さを、まだ会ったことのない人へ伝えるものです。
仕事に興味のない人が、会社の本当の良さを見つけるのは難しいと思います。
ただ業界用のテンプレートに当てはめるのではなく、自社だから伝えるべきことを探そうとしているかを確認してください。
4.文章は誰が考えるのか
見積もりを比較するとき、見落とされやすいのが文章です。
A社は文章作成込み。
B社は文章の整理だけ。
C社は、すべて自社で用意。
こうした違いがあります。
制作が始まってから、
「各ページの文章を送ってください」
と言われて止まってしまう会社は珍しくありません。
自社で文章を作れるなら問題ありません。
でも、
「うちの強みは何だろう」
「何を書けば選ばれるんだろう」
というところから相談したいなら、文章まで一緒に考えてくれる会社を選ぶ必要があります。
見積もりで「ライティング」「原稿作成」「取材」などが、どこまで含まれているのか確認してください。
5.「SEOに強い」の中身を説明できるか
多くの制作会社が「SEO対応」と書いています。
でも、意味は会社によって違います。
タイトルを設定するだけなのか。
キーワード調査をするのか。
ページ構成まで考えるのか。
記事の企画をするのか。
公開後もSearch Consoleを見て改善するのか。
「SEO対策込みです」と言われたら、
具体的に何をしてくれるのですか?
と聞いてください。
そして、もう一つ見たいのが、その会社自身です。
検索からの集客が得意だと言うなら、自社ではどのように見込み客を増やしているのか。
広告に強いと言うなら、どのような考え方で広告とページをつないでいるのか。
言っていることを、自社でも実践しているかは、一つの判断材料になります。
6.制作実績は「きれいさ」ではなく中身を見る
制作実績を見るとき、多くの人がデザインを見ます。
もちろん大切です。
ただ、それだけでは分かりません。
できれば、次のことを聞いてみてください。
- 制作前は何に困っていたのか
- 誰をターゲットにしたのか
- 何を変えたのか
- なぜこの構成にしたのか
- 公開後に何が変わったのか
ここまで説明できる会社なら、ただ作っただけではなく、考えて制作していることが分かります。
逆に、制作実績の説明が、
「おしゃれにしました」
「爽やかなデザインにしました」
だけなら、集客を目的にする会社はもう少し詳しく確認した方がいいでしょう。
7.見積もりは総額ではなく「含まれるもの」を見る
40万円と80万円の見積もりを見れば、40万円の方が安く見えます。
でも、内容を確認すると、
40万円には文章作成がない。
写真撮影がない。
ページ追加は別料金。
公開後の修正も別料金。
ということがあります。
比較するときは、総額だけでなく次の項目を並べてください。
| 比較項目 | 確認すること |
|---|---|
| 企画・設計 | ターゲットやページ構成まで考えてくれるか |
| 文章 | 誰が書くのか。取材やライティングは含まれるか |
| 写真 | 自社で用意するのか、撮影が含まれるのか |
| SEO | 具体的にどこまで対応するのか |
| 修正 | 何回まで含まれ、追加費用はいつ発生するか |
| 公開後 | 保守、更新、相談、改善は含まれるか |
| 月額費用 | 何に対する費用なのか、契約期間はあるか |
「一式」と書かれている部分が多い場合は、何が含まれているのか聞いてください。
高いか安いかを判断する前に、比較している中身を同じにすることが大切です。
8.ドメイン・サーバー・ホームページは誰のものか
少し地味ですが、かなり重要です。
契約前に確認してください。
- ドメインは誰の名義か
- サーバーは誰が契約するのか
- WordPressの管理者権限をもらえるか
- 解約するとホームページはどうなるか
- 他社へ移管できるか
普段は気にならなくても、制作会社を変更したいときに問題になることがあります。
「制作会社を変更したらホームページが使えなくなった」
「ドメインの管理情報が分からない」
という状態を避けるためにも、確認しておきましょう。
専門用語が分からなくても構いません。
将来、他社へ変更したくなった場合、このホームページはそのまま使えますか?
と聞けば、確認できます。
9.公開後に何をしてくれるか
ホームページは、公開した日から使い始めます。
施工事例を増やす。
記事を書く。
アクセスを見る。
問い合わせがなければ直す。
古くなった情報を更新する。
こうした作業が必要です。
比較するときは、
- 更新方法を教えてくれるか
- 修正を頼めるか
- 相談できるか
- アクセス解析を見るか
- 改善提案はあるか
を確認してください。
「保守あり」と書いてあっても、システムを動かし続ける保守と、集客を改善する支援は別のことがあります。
月額費用を払うと、具体的に何をしてもらえるのか。
ここまで聞いてください。
10.長く相談できそうか
最後は、数字では評価しにくい部分です。
質問したときに、分かりやすく説明してくれるか。
分からないことを聞きやすいか。
できないことを「できない」と言ってくれるか。
契約を急がせないか。
ホームページは、完成まで数ヶ月かかることもあります。公開後も相談することがあります。
制作実績が良くても、毎回連絡するのが苦痛になる相手では、長く付き合うのは大変です。
担当者との相性だけで決める必要はありません。
でも、
この会社なら、困ったときに相談できそうか。
という感覚も大切にしてください。
2〜3社を比較するときは、この表で整理する
制作会社と何社も話していると、あとで内容が混ざります。
「文章を作ってくれるのはどこだっけ?」
「SEOはどこまでだった?」
と分からなくなることがあります。
そこで、次の項目を5段階で評価してみてください。
自社が何を増やしたいか理解しているか
自社に合わせた提案になっているか
強みや事例まで一緒に整理できるか
SEO・広告・SNSなどの入口まで考えているか
含まれる内容と追加費用が分かるか
完成後に何をしてもらえるか明確か
質問しやすく、説明が分かりやすいか
権利や管理、今後の変更まで確認できるか
点数が一番高い会社に、自動的に決める必要はありません。
この表の目的は、
どの会社が何に強く、何が弱いのかを見えるようにすること
です。
自社にとって重要な項目に差があるなら、判断しやすくなります。

こんな制作会社は、契約前にもう一度確認したい
一つ当てはまったから悪い会社、という話ではありません。
ただ、複数当てはまるなら、契約前に詳しく確認した方がいいと思います。
目的やお客様の話をほとんど聞かない。
できないことやリスクを説明しない。
何が含まれているのか分からない。
「今日なら値引き」など判断を急がせる。
保守や修正、相談内容がよく分からない。
専門用語ばかりで、内容を理解できない。
特に、良いことしか言わない会社には注意してください。
ホームページ制作には、できることもあれば、できないこともあります。
SEOをすれば必ず1位になるわけではありません。
ホームページを作れば、自動的に問い合わせが増えるわけでもありません。
だからこそ、良い面だけではなく、
「これは時間がかかります」
「御社の場合、ここを先に直した方がいいです」
と、不都合なことも説明してくれるかを見てください。
AIを使える会社より「自社の情報を引き出せる会社」を見る
今は、AIを使えば文章の下書きや構成、アイデア出しを速くできるようになりました。
そのため、
「AIを使っています」
ということ自体は、制作会社を選ぶ決定的な理由にはならないと思います。
大切なのは、
AIに何を入れるのか。
です。
会社の強み。
お客様から実際に聞かれた質問。
施工や仕事の経験。
なぜ、その方法を選んでいるのか。
実際に起きた失敗や改善。
こうした情報を制作会社が引き出せなければ、AIを使っても、他社と似た内容になりやすくなります。
これから制作会社を比較するときは、
「AIを使えますか?」
より、
「私たちの会社にしかない情報を、どう見つけますか?」
と聞く方が、その会社の考え方が分かると思います。
SONIDOが制作会社選びで一番見てほしいこと
SONIDOが制作会社を選ぶ立場なら、一番見たいのは、
自分たちの商売を理解しようとしてくれるか。
です。
制作実績が多い。
デザインがきれい。
価格が安い。
SEOに詳しい。
どれも判断材料になります。
でも、自社のお客様が誰なのかを理解せず、なぜ選ばれているのかも分からないままホームページを作れば、きれいでも伝わらない可能性があります。
SONIDOでは、いきなり色やデザインから考えません。
誰に選ばれたいのか。
その人は何に悩んでいるのか。
なぜ今のお客様は自社を選んだのか。
そこから整理します。
もちろん、すべての会社にこの作り方が必要とは思いません。
名刺代わりのホームページがあれば十分なら、もっとシンプルで安い制作方法が合うこともあります。
大切なのは、一番有名な会社を選ぶことでも、一番安い会社を選ぶことでもありません。
自社のゴールに必要なことを、一緒に考えられる会社を選ぶことです。
まとめ
複数のホームページ制作会社から見積もりを取ると、金額の違いに目が行きます。
でも、最初に確認してほしいのは、
同じものを比較しているのか。
ということです。
ページを作るだけなのか。
文章まで考えるのか。
集客まで設計するのか。
公開後も改善するのか。
制作範囲が違えば、金額が違うのは当然です。
そのうえで、
- ゴールを理解しているか
- お客様のことまで聞くか
- 自社の仕事に興味を持っているか
- 文章は誰が考えるか
- SEOの中身を説明できるか
- 実績の中身を説明できるか
- 見積もりの範囲が明確か
- ドメインやサイトの管理はどうなるか
- 公開後に何をしてくれるか
- 長く相談できそうか
を比べてください。
制作会社選びのゴールは、一番点数の高い会社を見つけることではありません。
自社がホームページで実現したいことに、一番合う会社を見つけることです。
制作会社を探し始めたばかりで、まず基本的な選び方を知りたい方は、ホームページ制作会社の選び方|中小企業が失敗しないために見るべきポイントもあわせてご覧ください。
よくある質問
Q ホームページ制作会社は何社くらい比較すればいいですか?
SONIDOでは、まず候補を絞ったうえで2〜3社程度を比較する方法が現実的だと考えています。会社数を増やしすぎると、打ち合わせや提案の比較に時間がかかり、違いが分かりにくくなることがあります。同じ目的や条件を伝えたうえで、各社の考え方を比較してください。
Q 一番安いホームページ制作会社を選ぶのは危険ですか?
安いこと自体が悪いわけではありません。会社案内だけが必要なら、低価格の制作方法が合うこともあります。ただし、文章作成、写真撮影、SEO、修正、公開後の支援など、見積もりに含まれている内容を確認してください。総額ではなく、目的に必要なものが含まれているかで判断することが大切です。
Q 同じ業界の制作実績が多い会社を選ぶべきですか?
業界経験は判断材料の一つですが、それだけで決める必要はありません。同じ業界の実績が多くても、どの会社も似たホームページになる場合があります。自社のターゲットや違いを整理できるか、マーケティングの視点があるか、他業種でも成果を出しているかも確認してください。
Q 「SEOに強い制作会社」はどう見分ければいいですか?
「SEO対策込み」という言葉ではなく、具体的に何をするのかを確認してください。キーワード調査、ページ構成、タイトル設計、記事企画、Search Consoleを使った公開後の改善など、対応範囲は会社によって違います。また、その制作会社自身がどのように見込み客を集めているかを見ることも判断材料になります。
Q 制作会社との契約前に必ず確認した方がいいことは何ですか?
制作範囲、追加費用が発生する条件、修正回数、納期、月額費用、公開後の対応に加えて、ドメインやサーバーの管理、ホームページの所有権、解約した場合の扱いも確認してください。分からない言葉があれば、契約前に説明を求めることが大切です。
Q 制作会社の提案内容が似ている場合、何で決めればいいですか?
自社の目的やお客様をどこまで理解しているか、提案の理由を説明できるか、文章や集客まで考えているか、公開後に相談できるかを比較してください。最終的には、困ったときに質問しやすく、長く相談できそうかという点も重要です。
ホームページ制作会社選び、いっしょに整理しませんか?
「数社から話を聞いたけれど、違いが分からない」
「見積金額に差がありすぎて、何を比べればいいか分からない」
「今回こそ、作っただけで終わるホームページにしたくない」
そんな方は、SONIDOの無料相談をご利用ください。
いきなり制作の契約を進めるのではなく、まずホームページで何を実現したいのかをお聞きします。
今のサイトを改善した方がいいのか。新しく作るべきなのか。どんな制作会社や制作方法が合っているのか。
必要なことをいっしょに整理します。