【店舗系必読】プレスリリースの書き方。無料でいつもより広く集客する方法
今回は「店舗系」の方にとって、知っておいていただきたいノウハウをご紹介します。
この話は僕のビジネスパートナーのライターさんから教えてもらったノウハウです。
もちろん許可あり!!
ですから、ここは注意していただきたいのですが、僕が実際に今回お話することを実践したわけではありません。
ライターさんのクライアント先で実践し、その結果から導いたノウハウの話だということをご理解ください。
今回の話は、普段ネットをメインに使って集客している僕たちには馴染みの薄い集客方法です。
でも、確かに新聞やフリーペーパーなどを見ると、効果的なコンテンツが載っています。
では、そのコンテンツとは何なのでしょうか?
順にお話していきたいと思います。
目次
1: 無料で広範囲にアピールできる「プレスリリース」
- 新聞折り込みのチラシやポスティング。
- フリーペーパーへの広告掲載や地域のコミュニティー誌への広告。
どれも費用が“それなり”に必要です。
一歩踏み出して、ラジオやテレビでCMを流そうとすると、あっという間に数十万から数百万円が必要になってきます。
だから広告に、中小零細企業では「マスメディア」を活用することは、ほとんどの場合ありません。
でも、実は僕たちも「マスメディア」を有効に活用する方法があるんですね。
それが今回お話する
『プレスリリース』
と呼ばれるものです。
「プレスリリース」という言葉は、お聞きになったことがあると思います。
一般的に「プレスリリース」という言葉から受け取るイメージはというと
「大手企業の広報担当が会見している」
そんなイメージではないでしょうか。
また、大手企業が
- こんな商品を作りました
- こんな新しいサービスをはじめます
- 海外でこんな慈善活動をしています
- ○○メッセで数万人規模のイベントを行います
- この商品、発売から2週間で5万個も売れました
という発表を、マスメディアに対してすることだとイメージしていることが多いです。
しかし、よく考えてみてください。
大手企業もマスメディアに対して知らせるために、何らかのアクションを起こしているはずなんですね。
会見の場にマスメディアを集めるためには、何らかのアクションが先にあるわけでして。
その、最初のアクションが「プレスリリース」と呼ばれる「マスコミ向けの文章」、僕たちの感覚に近い言い方をすると「マスコミ向けのDM」なんです。
そして「プレスリリース」がなぜ良いのかというと、
プレスリリースは、マスコミという信頼度の高いところから、広範囲に情報を拡散してもらえる
これが最大の利点。
どんな商品やサービスを扱っているお店でも、普段の地域活動でも「世の中に広く知ってもらうこと」、これが大切です。
もし「知ってもらえていない」のなら、いくら良い商品やサービスを提供していても、すばらしい地域活動を行っていても「何もない」ことと同じになってしまいます。
これは非常に残念な結果です。
ですから、より広範囲にあなたのことを「知ってもらう」ために、「プレスリリース」という手段を使い、マスコミという信頼度を活用していくことは非常に良い選択だと言えるのです。
また反対にマスコミ側を見てみると、実はネタが不足しています。
毎回「読者へ役立つ」情報で紙面を埋めないといけませんから。
もし「読者へ役立つ」情報がないと、マスコミは前回と同じような記事を載せることになります。
フリーペーパーやコミュニティー誌なら求人や新店オープン情報ばかりになるでしょう。
これでは、メディアの意味が成り立たなくなります。
そこで、マスコミ側をよく観察してみると「利己的」でない
- 社会の発展を願ったサービス
- 地域活動
- 世の中のためになる活動
を探し続けていることがわかります。
だから、もしあなたの店舗でこういったことが出来るのなら、マスコミにとっては非常に価値のある記事(ネタ)になるということなのです。
そして、もう一つ付け加えておきますと、プレスリリースは「広告」ではありません。
マスコミ側からの申し入れによって取材を受け、その内容が記事として掲載されますから、掲載費用は必要ありません。
費用ゼロ、しかも、いつもの広告よりも広範囲にアピール可能。
プラス、マスコミという信頼度も付いてくる。
地域での活動や貢献を理念にお持ちなら、プレスリリースは活用するべき集客ツールとなります。
2: プレスリリースに必要なこと
大手企業がマスコミへ出すプレスリリースは「無機質」な内容です。
理路整然と書かれており、まるで新聞記事のような印象を持つプレスリリースも存在します。
しかし、僕たちがマスコミへ出すプレスリリースは違います。
僕たちは「マスコミへのDM」として、プレスリリースを出すべきなのです。
イメージしてください。
あなたのお店からお客様へ「DM」を出すとき、無機質で理路整然とした、まるで新聞紙面のようなものを送るでしょうか?
そんなことはないと思います。
あなたの「想い」が届くような内容にすると思います。
これが私たちのプレスリリースには大切です。
大手の真似をする必要はありません。
あなたの「想い」を、少しくらいなら主観的になってもいいので「こんな熱い想いでお店をやってるんです!」ということを伝えてほしいのです。
3: 中小零細企業にとってのプレスリリースの考え方
「熱い想い」を伝えると言いましたが、書き方の流れは存在します。
理性的な部分、論理的な部分、感情的な部分。
それぞれが不足することなく、読みやすく書いておくことは必要です。
それでは、ここでその流れとポイントをお話します。
(1)タイトルは命
プレスリリースを受け取った記者は、まず「タイトル」を見ます。
この「見ます」という表現に注意してください。
「読む」のではなく、パッと「見る」。
そんな印象です。
ほんの数秒間、目をタイトルに走らせただけで、あなたが送るプレスリリースの運命が決まります。
ですから、これはブログでも同じですが「興味を引く」タイトルにする必要があります。
でも、相手はマスコミですから「煽り」はいけません。
まして「事実とは違う」ことはいけません。
マスコミは「事実」でないことに興味を持ちません。
タイトルの文字数は「30文字」を目安にしておきましょう。
(2)写真は大切
写真は視線を止めます。
これはブログも同じですね。
プレスリリースでも同じですから、タイトルをイメージできる写真を1~2枚入れておきましょう。
そして写真はマスコミが非常に気にするところでもあります。
その理由は、マスコミは読者へ伝わる「いい画」を撮ることが必要だから。
写真は力を入れておきましょう。
(3)書き始めはシンプルに丁寧に
ひねりは必要ありません。
おもしろがらせる必要もありません。
あくまで「シンプル」「丁寧」が一番です。
そして「一人称」で自己紹介から入るのがおすすめです。
「こんにちは、私は藤沢市川名でホームページ制作会社を経営している須山と申します。」
(4)本文を書きましょう
本文は次の4つの順序に書いていきましょう。
ぜひ、マスコミ記者の心を鷲掴みにしてください。
[1]まず相手を褒めよう
褒められてイヤな気分になる人は少ないです。
ですから、今回あなたがプレスリリースで伝えたい内容に関連のある
- 記事
- 番組
- コラム
などの感想を具体的に書いてください。
「○○月○○日の朝刊コラムを拝読し、とても感銘を受けました。○○記者の鋭い視点に感心しました。」
まずは、相手を評価し認めることから始めましょう。
[2]現状を書く
感想を書いた記事に関連させて、あなたが感じている「社会」「地域」「業界」の現状にふれてください。
「このところ、私の会社がある○○でも○○が進んでいるように感じています。私も街の将来について心配しています。」
そして、ここからのつなぎが大事です。
自然な感じで、自分が取材してほしいことへつなげます。
「そこで、私は○○という地域活動を○月○日に企画しています。」
ポイントは「自分を売り込むな」です。
[3]想いを書く
あなたの想いを書きましょう。
この時のポイントは、客観的な事実を踏まえることです。
一人だけで舞い上がった「想い」にならないように気をつけてください。
あなたが「想い」へ至ったストーリーを盛り込むのがいいでしょう。
[4]間違ってはいけない詳細
ここ、肝心です。
詳細な内容は間違えないように、きちんと簡潔に書きましょう。
場所や時間は必須ですね。
そして箇条書きが理解しやすいのでおすすめです。
- 場所 ○○駅前公園(藤沢市○○・・・)
- 日時 2017年○月○日 午前11時~午後2時
簡潔に書くのが間違えないですし、わかりやすいです。
[5]締めで手を抜かない
ビジネスマナーです。
きちんとお礼で締めましょう。
「お忙しいかと存じますが、○○記者にぜひお越しいただければ幸いです。」
(5)忘れちゃいけない問い合わせ先
マスコミの記者は忙しい。
わかりにくいものを、わざわざ調べて連絡しません。
ですから、プレスリリースの最後には、マスコミ記者からあなたへ連絡してほしい「問い合わせ先」をはっきりわかりやすく書きましょう。
【お問い合わせ】
SONIDO
担 当 須山三郎
住 所 神奈川県藤沢市川名・・・
電 話 ***-****-****
メール ***@sonido.jp
マスコミ記者は直ぐに連絡したいので電話が良いようです。
ですから電話番号は忘れずに。
営業時間外でも連絡が取れる方が喜ばれますので、携帯電話の番号などを書いておくと喜ばれます。
4: 送る前に知っておきたいこと
プレスリリースは「マスコミ向けDM」だとお話しました。
ですから、送る手段は「郵便」が基本です。
そのためには、送る前に知らないといけないことがあります。
(1)送り先の情報
・送り先の住所
・送り先の電話番号
この2つは必須です。
では、どうやればこの情報を知ることができるのかというと、大手マスコミなら「マスコミ電話帳(宣伝会議)」を使えば出てきます。
地方新聞や地方の取材拠点の場合はというと、このマスコミ電話帳には載っていないところもあります。
そんな場合は、
- iタウンページ
- 図書館で新聞を見る
この2つがおすすめです。
(2)送るのはいつ?
送るにはタイミングがあります。
- 会社を作った
- 開店した
- 新商品、新サービスに着手した
- 新商品、新サービスが完成した
- 新商品、新サービスを発売した
- 新商品、新サービスで反響があった
または、
- ボランディア活動
- 無料相談会
- 無料セミナー
店舗なら
- 2店舗目のオープン
- 病院とかなら「キッズスペース」を作ったとき
- 日本でも数少ない新しい治療法を始めたとき
などのタイミングで送りましょう。
(3)送る前には必ずチェック
送る前にはチェックしましょう。
ブログの公開前にチェックするのと同じですね。
- 記者に向けて書かれているか
- タイトルは「見た」だけでわかるか
- 新しいこと、珍しいことか
- あなたの想いが入っているか
- 客観性がある
- 具体的か
- 記事の感想を書いているか
- 現状について触れているか
そして、最後にこのチェックが重要。
『自分の宣伝になっていませんか?』
プレスリリースはマスコミへのDMです。
マスコミ記者に「ネタにしたい」と想ってもらうものです。
自分を宣伝して売り込むプレスリリースは、マスコミ記者から見ると価値がありません。
5: 取材につなげるための行動
プレスリリースを送りました。
さて、そのまま放っておいたらもったいないです。
一回は送った記者宛に電話を入れましょう。
アポが取れたら、訪問して直接会ってください。
それが一番です。
プレスリリースが記事になるかどうか。
ここには「グレーゾーン」が存在します。
「どちらでもいい」というプレスリリースということです。
こういうとき、直接何度も記者と会っているかどうかで、記事なる確率が上がるものです。
これは心理技術でも言われる「ザイオンス効果」ですね。
>>行動心理学こそマーケティングと仕事に必須!知っておきたい効果としぐさ
相手も人間です。
ぜひ、コンタクトを取って接触回数を増やしておきたいですね。
6: 掲載実績を効果的に活用する方法
プレスリリースが選ばれ、取材された記事が載りました。
そうなると、この実績は遠慮なく活用しましょう。
(1)自社のホームページやブログ
わかりやすい場所へ掲載しましょう。
初めて訪問された人から、信頼を得ることが簡単になります。
「営業ツール」「集客ツール」として掲載実績は使えます。
(2)メルマガ、ニュースレター
メルマガを配信されているのなら、ぜひお知らせしましょう。
ニュースレターを配布されているのなら、そこにも掲載しましょう。
こういう活用は、読者へ新たな信頼感をもたらします。
また、読者が友人や知人に紹介しやすくなります。
「○○誌で紹介されているお店なんだけど」というように、信頼度も付けながら話をすることができます。
また、自分が知っているお店が紹介されたことは、小さなことかも知れませんが「優越感」を楽しんでもらえます。
(3)店舗ならジョイント
マーケティングで言われる「JV」。
ジョイントベンチャーという方法にも活用できます。
「○○誌で紹介された○○です。」というのは、相手に大きな信頼感を持ってもらいやすくなります。
信頼感を簡単にアピールできますし、権威性的な部分も活用できます。
7: まとめ
プレスリリースは「無料」です。
広告掲載ではありません。
でも、いつもよりも広範囲に信頼度を付けながらアピールすることができます。
もし、プレスリリースと同じような
- 広範囲へのアピール
- 信頼感の獲得
を広告で行おうとするなら、いったいいくらくらいの費用が必要でしょうか。
プレスリリースは、地域に根付いた仕事や活動をされている「地道」なお店にこそ挑戦してほしい方法です。
ぜひ今回お話した順序でプレスリリースを作り、地方新聞や地方欄の記者へ送ってみてください。
僕も今回こういったノウハウを知りましたので、自分のクライアントさんや自分の活動にも使っていきたいと思います。
やる価値ありでしょ!!