「SEOが大事だと聞くけれど、何から手をつければいいか分からない」

「ブログを書いてみたが、まったく検索に出てこない」

「大手のリフォームポータルに埋もれてしまう」

塗装業の社長さんから、こういう相談をよく受けます。

SEOには、ページ構成や内部リンク、表示のしやすさなど、さまざまな要素があります。その中でも、塗装業が最初に考えたいのが「どのような言葉で、自社を必要としている人に見つけてもらうか」です。

どれだけ記事を書いても、検索する人の疑問と内容がずれていれば、問い合わせにはつながりません。そこでこの記事では、塗装業のSEO対策の中でも、キーワード選定とページの作り分けに絞って解説します。

集客方法全体の考え方は外壁塗装業(中小企業)の7つの集客方法と成功へのコツにまとめていますので、この記事はその中の「検索から見つけてもらう」部分を、実践レベルまで掘り下げたものとして読んでください。

なぜ「地域名+外壁塗装」だけでは足りないのか

外壁塗装を検討する人の多くは、「地域名+外壁塗装」のように、自分の住むエリアと組み合わせて検索します。まずはこの型を押さえることが基本です。

ただし、ここで注意が必要です。「地域名+外壁塗装」のようなキーワードは、大手リフォームポータルサイトや比較サイト、地域の同業他社など、さまざまなページが同時に狙っています。検索結果の上位に、すでに強いページが並んでいることが多く、中小の塗装会社が一語だけで上位表示を狙うのは簡単ではありません。

そこで重要になるのが、キーワードをもう一段階、具体的に絞り込むという考え方です。

塗装業が狙うべき4つのキーワードの型

対策すべきキーワードは、大きく4つに分類できます。バランスよく押さえることが大切です。

分類 キーワード例 検索する人の状態
地域系 「〇〇市 外壁塗装」「〇〇市 外壁塗装 業者」 業者を探し始めている、問い合わせに近い
費用系 「外壁塗装 費用」「外壁塗装 相場」 検討段階。金額感を確認している
悩み・症状系 「外壁塗装 ひび割れ」「外壁塗装 時期」 情報収集の初期段階
複合・ニッチ系 「〇〇市 外壁塗装 ひび割れ」「〇〇市 遮熱塗装」 より具体的に絞り込んでいる、専門性を求めている

この中で、中小の塗装会社が最初に成果を出しやすいのは、実は「地域系」の一語検索ではなく、複合・ニッチ系のキーワードです。

たとえば「横浜 外壁塗装」の検索結果には、大手ポータルや比較サイトなど強いページが並びやすい一方、「横浜市青葉区 外壁塗装 ひび割れ」まで絞ると、そこまで具体的に答えているページ自体が少なくなります。検索数は少なくなりますが、その分「本当に自社の対応エリアで、今困っている人」に届きやすくなります。

検索数の多さより、「仕事につながるか」で判断する

キーワードを選ぶとき、検索される回数(検索ボリューム)の大きさだけで判断すると、失敗しやすくなります。

検索ボリュームは参考にはなりますが、数字だけで候補から外してはいけません。

特に「地域名+症状」「地域名+建物の種類」のような具体的なキーワードは、調査ツール上の検索数が少なく表示されることがあります。それでも、自社の対応エリアに住み、具体的な悩みを持つ人が検索しているなら、問い合わせにつながる価値の高いキーワードです。

大切なのは、次の3点です。

  • 自社の対応エリアと合っているか
  • 自社が対応できる工事や悩みか
  • 検索後に相談や見積もりへ進む可能性があるか

検索数が多くても自社の仕事につながらない言葉より、検索数が少なくても具体的な相談につながる言葉を優先します。

得意分野がある場合は、それも絞り込みの軸になります。たとえば遮熱塗装が得意な会社であれば、「地域名+遮熱塗装」のように、自社の強みとかけ合わせたキーワードを重点的に狙うことで、その分野での認知を高めやすくなります。

塗装業のSEOキーワードを選ぶ6つの手順

ここまでの考え方を、実際にどう手を動かすかに落とし込みます。

手順1.対応エリアを書き出す

無理なく施工できる地域に限定して書き出します。

例:横浜市青葉区、横浜市都筑区、川崎市宮前区

手順2.対応できる工事を書き出す

例:外壁塗装、屋根塗装、防水工事、シーリング工事、遮熱塗装、アパート塗装

手順3.お客様から聞かれる悩みを書き出す

例:ひび割れ、チョーキング、雨漏り、塗装の剥がれ、何年で塗り替えるのか、費用はいくらか、塗料は何を選べばよいか

この部分は、キーワードツールだけに頼らず、過去の問い合わせ、現地調査、商談で実際に聞かれた質問を使うことが重要です。現場を持っている会社だからこそ、この材料が豊富にあります。

手順4.言葉を組み合わせる

地域 工事 悩み・条件
横浜市青葉区 外壁塗装 ひび割れ
横浜市 屋根塗装 遮熱
川崎市宮前区 外壁塗装 築20年
横浜市都筑区 アパート塗装 費用

手順5.実際の検索結果を見る

組み合わせたキーワードをGoogleで検索し、上位にどのようなページが並んでいるかを確認します。

  • 業者のサービスページが多いのか
  • 費用解説の記事が多いのか
  • 施工事例が多いのか
  • Googleマップや比較サイトが目立つのか

上位ページの種類を見れば、Googleがその検索に対して、どのような情報を求めていると判断しているかを推測できます。

手順6.既存ページと重複しないように割り当てる

1つのキーワードごとに記事を量産するのではなく、検索する人の目的が同じキーワードは、1つのページにまとめます。

たとえば「外壁塗装 費用」「外壁塗装 相場」「外壁塗装 いくら」は、別々の記事を作るより「外壁塗装の費用・相場」の1ページにまとめたほうが自然です。

キーワードの数ではなく、「誰の疑問に、どのページで答えるか」

初心者は、見つけたキーワードごとに記事を作りがちです。その結果、「外壁塗装 費用」「外壁塗装 相場」「外壁塗装 価格」「外壁塗装 値段」と似た記事を何本も作ってしまい、サイト内で評価が分散することがあります。

言葉が違っても、検索する人が知りたいことがほぼ同じであれば、一つのページにまとめます。反対に、同じ言葉が含まれていても、検索する目的が違えば、ページを分けて考えます。

大切なのはキーワードの数ではなく、「この人の疑問には、どのページで答えるのか」を整理することです。

同じ理由で、対応エリアごとにページを作る場合も注意が必要です。「横浜市」「川崎市」「藤沢市」のように、地域名だけを置き換えたページを大量に作っても、内容がほぼ同じでは読者にとって有益ではありません。その地域での施工事例、住宅の特徴、対応エリア、移動時間、よくある相談など、その地域の人にとって意味のある固有の情報が用意できる場合に、地域ページを作るようにします。

優先順位は「検索数」ではなく3つの軸で決める

地域系キーワードは問い合わせに近い分、大手や同業他社との競合も強くなります。優先順位を決めるときは、次の3つの軸で考えると整理しやすくなります。

候補キーワード 問い合わせへの近さ 自社との相性 競合状況
横浜市 外壁塗装 高い 高い 強い
横浜市青葉区 外壁塗装 ひび割れ 高い 高い 比較的弱い
外壁塗装 おしゃれ 低い 低い 中程度
横浜市 遮熱塗装 高い 得意なら高い 中程度

問い合わせへの近さだけで選ぶと大手と正面から競合しやすくなります。自社との相性、競合状況もあわせて見て、無理なく勝てる場所から着手するのが現実的です。

施工事例は、具体的に書くほど意味を持つ

施工事例のページは、SEOと信頼の両方にとって重要なコンテンツです。ただし、事例の件数を増やすだけで上位表示できるわけではありません。「施工しました」という短い報告だけでは、検索する人の疑問に十分答えられないからです。

次のような情報を具体的に掲載すると、同じような悩みを持つお客様が、自分に関係のある事例として判断しやすくなります。

  • 施工した地域
  • 建物の種類や築年数
  • 施工前の症状
  • 提案した工事と塗料
  • その提案をした理由
  • 施工期間
  • 費用の目安
  • 施工後の変化

施工事例の強みは、キーワードを含められることだけではありません。自社が実際に地域で施工していることを示し、検索する人の不安を減らせる点にあります。

記事を公開したら、Search Consoleで答え合わせをする

キーワード選定は、公開前に一度決めて終わりではありません。記事を公開したあと、実際にどのような言葉で表示されているかを確認します。

Googleサーチコンソールでは、ページごとに表示回数、クリック数、検索された言葉を確認できます。

たとえば、「横浜市 外壁塗装 ひび割れ」を意識して作った記事が、実際には「外壁 亀裂 放置」「モルタル壁 ひび割れ」といった言葉で表示されていることがあります。その場合は、検索する人が知りたい内容を確認し、説明が不足している部分を追加します。

最初から完璧なキーワードを当てるのではなく、実際の検索データを見ながら記事を育てていくことが大切です。

SEOは、期限を決めて判断しない

SEO対策は中長期的な取り組みです。効果が現れる時期は、サイトの運営期間、既存ページの評価、競合状況、記事の内容などによって異なります。数週間で表示回数が増えることもあれば、半年以上かけて少しずつ変化が出ることもあります。

大切なのは「〇か月たてば成果が出る」と期限だけで判断することではなく、Search Consoleで表示回数・クリック数・検索キーワードを確認しながら、内容を修正し続けることです。

広告は出稿を止めると、広告枠からの流入も止まります。一方、SEOで作ったページは、公開を続け、内容を適切に見直すことで、広告費を払い続けなくても検索から読まれ続ける可能性があります。ただし、順位は固定されるものではなく、競合サイトや検索結果の変化によって下がることもあるため、公開して終わりにはできません。

なお、Googleビジネスプロフィールを活用した地図検索対策(MEO)も、地域密着型の塗装業とは相性の良い施策として知られています。SEOと役割は異なりますが、両方の情報(住所・対応エリア・施工事例)を一致させておくことで、検索結果と地図の両方から見つけてもらいやすくなります。

まとめ

塗装業のSEOで成果を出すには、次の考え方が土台になります。

  • 「地域名+外壁塗装」の一語だけでなく、症状や工法までかけ合わせた複合キーワードで絞り込む
  • 検索ボリュームの大きさだけで判断せず、対応エリア・自社との相性・問い合わせにつながる可能性で選ぶ
  • 対応エリア・対応工事・お客様の悩みを書き出し、組み合わせてキーワード候補を作る
  • 似たキーワードの記事を量産せず、1つの疑問には1つのページで答える
  • 施工事例は件数より、具体的な情報の厚みを重視する
  • 公開後はSearch Consoleで実際の検索データを確認し、内容を育てていく

大手ポータルサイトと同じ土俵で戦う必要はありません。自社の対応エリアと得意分野に絞り込んだキーワードで、地道に情報を積み上げていくことが、中小の塗装業にとって現実的なSEOの進め方です。

集客方法の全体像は外壁塗装業(中小企業)の7つの集客方法と成功へのコツ、営業スタイルが変わった背景は外壁塗装業の営業スタイルが変わった理由、体制づくりは外壁塗装業が下請けから元請けへもあわせてご覧ください。

よくある質問

Q「地域名+外壁塗装」で上位表示を狙うのは難しいですか?
A

大手ポータルサイトや比較サイトなど、強いページがすでに上位に並んでいることが多く、簡単ではありません。地域名に加えて症状や工法などのキーワードをかけ合わせ、より具体的な複合キーワードで絞り込むと、専門的に答えているページが少なく、狙いやすくなる場合があります。

Q検索ボリュームが大きいキーワードを狙った方がいいですか?
A

検索ボリュームの大きさだけでは判断できません。地域密着型の塗装会社では、検索数が少なくても、対応エリアや得意な工事と一致する具体的なキーワードのほうが問い合わせにつながることがあります。検索数、自社との相性、検索する人の目的、上位ページの競合状況を合わせて判断します。

QSEOはどれくらいで効果が出ますか?
A

効果が現れる時期は、サイトの状態や競合状況、キーワード、記事の内容によって異なります。数週間で表示回数が増える場合もあれば、半年以上かかる場合もあります。期間だけで判断せず、Search Consoleで表示回数や検索キーワードを確認しながら改善を続けることが大切です。

Q施工事例のページはSEOに関係がありますか?
A

関係があります。ただし、事例の件数を増やすだけで上位表示できるわけではありません。地域、建物の状態、施工方法、提案理由などを具体的に掲載することで、同じ悩みを持つ人に役立つページになります。単に事例数を増やすのではなく、検索する人が判断に使える情報を載せることが重要です。

キーワード整理からページ設計まで、一緒に作ります

「SEOが大事だと分かっていても、どのキーワードを狙えばいいか分からない」

「記事は書いているが、検索順位がまったく上がらない」

「施工事例のページをどう作ればいいか分からない」

このような場合、SONIDOでは、自社の対応エリアと得意分野に合わせたキーワードの整理から、検索意図に合った記事・施工事例ページの制作までをサポートします。

キーワードを一覧にして終わるのではなく、「どのキーワードを、どのページで狙うのか」「そのページには何を掲載すべきか」まで整理します。大手ポータルサイトと同じキーワードで真っ向勝負するのではなく、狙いやすいキーワードを見極め、地道に積み上げていく方針で進めます。

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